HARUOMI HOSONO DREAM DIARY
タヌキの神様
アニメーション:大槻あかね from ほぼ日マンガ大賞
※以下はテキストのみのバージョンです。

夢を見た・・・

山の上で人々が集っていた。
可愛い娘達も多く、それなりに楽しい雰囲気だが、
好意を持った女性に冷たくされ、ぼくは孤独になった。
そして独り、その山を下りることにしたのだ。
山は高くはないが、夜の急斜面を下る崖は結構きつい。

下に着くとそこは広い斜面に拡がる森林の公園だった。
そこを緩やかに下って行くと出口がある筈だ。
森の冷ややかな空気を吸いながら、
のんびりと歩いて行くと、
いきなり下の方から数人の山男達が、
口々に何か叫びながら、駆け上がって来る。
彼らは非常事態を思わせる強ばった表情で、

「大変だ、避難しろ!
 下から600組のアベックがこっちに向かってる!」

とわめいて、ぼくの傍らを大慌てで駆け抜けて行った。

これは大変だと思い、
ぼくも元来た道に引き返し、走った。
走って走って、ついに山を一気に駆け上がった。
息が続かずに心臓が破裂しそうだった。
眠っている自分自身の心臓が
バッコンバッコンと鳴っているのがわかった。
何故アベックが恐かったんだろう? と反芻するうちに
息も収まる。
アベックが恐いわけじゃなくて、
600組=1200人という大群に踏みつぶされるのが
恐かったんだろう。

そうそう。
目覚めた後に思い出したことがある。
山を下りて行ったもうひとりの孤独な男がいたのだ。
それは横山ノックだった。

(2000/12/16)
解説
最もオチの効いた夢だ。
だいたいの夢にはオチなんかない。
そもそも夢というものの不合理な世界に
そんなものは不要でさえある。
でもこの夢にはオチがついていたんだから仕方ない。
多分横山ノック氏が醜聞で報道を賑わせていた頃に
見たんだと思う。

このごろのハローミ
長年夜型で生活していると、
ずれ込むせいか時々逆転する時期が来る。
今がそれで、昨日なんか
明け方の4時にすっきり目が覚めてしまった。
でも気絶したのは前日夜の9時だから、
たっぷり寝ているわけだ。
(ぼくは就眠ということはなく、毎日気絶している・・・)
最近気がついたことは
一日が12時間だということだ。
それはネコに近い。
ネコと一緒にいると同じような時間に寝起きするのだ。

2006-07-27-THU
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