夢を見た・・・
日本映画のナレーション録音現場にいた。
映画のシーンに関係なく、
ずっと捨てぜりふを怒鳴っていれば良いという仕事。
「はい、じゃあ適当に怒鳴ってればいいんですね、
はい、では・・・
『なんなんだあコノヤロー、
ばくゥア(馬鹿)じゃねえのかあ?!
オメエ、な、なにいってやんでえ、
しんじらんない!
ジョ、ジョーダンじゃねえよ、
もっぺん言ってみろってんだ、
おらあ はがまた・・』
あ、いけね、なんでなまっちゃったんだろ・・・
すみませ~ん、もう一度お願いします・・・」
というような感じで怒鳴っていたが、
ハっと思い出した。
そういえばこのナレーションのための
メモがあるはずだったのだ。
スタッフに探してもらうが見当たらないので、
自分で探しにいく。
歩いていくと、そのオープン・スタジオは
もうひとつのステージに繋がっていた。
そこではのんびりしたマジックショウが演じられている。
向こうではさっきのぼくのナレーションが
プレイバックされていて物凄い音だ。
マジック・ショウの音がかき消されそうだった。
こんなことでいいのだろうか。
奈落から上に上ると劇場の外だ。
寂しい人通りのない埋め立て地のようだった。
すると劇場から妖艶で派手な女性が
ロシア系の紳士と出てきた。
笑顔で別れの挨拶をしているその人こそ
プリンセス天功だった。
外国人に見送られて近くのホテルに歩き出す。
ぼくも同じ方向に行くので、数歩先を彼女が歩く。
この場合声をかけるべきかどうか悩む。
ウ~ム。
声をかけるべきか、かけないべきか、
はたまたかけるべきか・・・
プリンセス天功は数歩後ろのぼくを一瞥もせず
歩いて行ってしまった。
(2003/12/22) |
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