HARUOMI HOSONO DREAM DIARY
夢を見た・・・

密林の連なるような、しかし日本の山の景観の中に
巨大な木造ビルを建てたのは“教授”。
幸宏とぼくも新築に招待されるが、
まだ引っ越しの整理中で物は何もない。
長い廊下は吹き抜けで左手の遠景に山々が連なる。
右手には谷を見下ろす
開放的な和風の小部屋がいっぱい並び、
そこをぼくらは一つ一つ見学している。
バリ島のアマン・ダリのようだ。
更に奥の部屋を見せてくれと頼むと、
教授はちょっとためらいつつ案内してくれる。
畳の小部屋に機材が
まだセットアップされないまま散乱している。
さらに先へ進むとだだ広い運動場のようなテラスに出た。
そこでは若者達が格闘技の練習をしている。
体操着に着替えた教授は、
おもむろに自分のわざを御披露目する。
まるで曲芸のようだ。
香港映画のワイアー・アクションかと思うほど、
空中を自在に飛びまわる。
幸宏とぼくはその術にただただ圧倒されるばかり。
「教授はブルース・リーの後を継ぐのかもしれない・・・」
と僕らは思う。

(2002/05/27)
イラストレーション:ウィスット・ポンニミット
解説
このころは高橋幸宏と一緒に立ち上げたユニット〜
「スケッチ・ショー」に没頭していた。
一方の坂本“教授”龍一にも声をかけて参加してもらい、
珍しくYMOの3人の交流がしばし続いたのだった。

このごろのハローミ
ピック病という若年認知症があるんですって。
症例を見るとだいたいオッサンの特徴に合致します。
全部で10項目のうち
3項目以上だとピック病の疑いあり。
40歳以上の男性が対象らしいが、
悪ふざけ、無気力、無関心、逸脱、リピート、
食へのこだわり、オーム返し、好みの変化、
無口、短期記憶・・・
ぼくは全部当てはまりそうだな。
なーんだ、病気だったんだ。
安心安心、健康な証拠だ!


2007-03-01-THU
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