その2576
「まつがってる」ようだけれども
じつは「まつがって」ない?
いや、「まつがって」ないみたいで、
実際のところは「まつがって」る?
そのような境界の曖昧なところを
あえてたのしもうという企画です。
ひとつひとつのジャッジは
読み手のあなたにお任せします。
最後まで、どうぞごゆっくり。
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さっき、のど自慢を見ていた母が
バンドのメンバー紹介の時に
「この人いつも同じ顔だねぇ」と。
間違っちゃいませんけどね‥‥。
(朝顔と昼顔は別の顔?)

まつがいではないのですが‥‥。
うちの父が慣れない料理をしているとき、
ある調理器具が必要になったのですが、
どうしてもその名前が思い出せません。
考えに考えた末、ひねり出した言葉。
「えーと、あのー‥‥
 メッシュのボウル取って」
なんだかお洒落な雰囲気ですが、
それは「ザル」のことでした。
(お洒落な父の娘)

私の母は、
電話で「ヴェル」を説明するときに、
「『ウ』に点々で、小さい『エ』に、
 大きい『ル』です!」
と言っていました。
(メグミ★ルク)

さっき届いた本部からの指示メール。
「以下の処理を行ってください」
と書くべきところ
いかの処理を行ってください」
になってました。
皮を剥くとかはらわたを取るとかですか?
(どちらかと言えば辛党)

淡路産のおいしい玉ねぎが手にはいったので、
「今日の晩ご飯はこの玉ねぎを使って、
 肉じゃがを作ろう」と言い出した母。
でも、肉がなかったので、
冷蔵庫にあったベーコンで代用することに。
彩りがきれいだからと
にんじん、ピーマンも入れました。
そして、じゃがいもは
切らしていたので、省略‥‥。
できあがった煮物を母は、
「今日は肉じゃが〜」と
言いながら鉢によそっていました。
いや、まったく面影ないんだけど。
(あゐむ)

数十年ぶりに郷里の会社に勤め始めた友人。
ある日「ペンチくれ」と来た客に
「うちにはありません」と答えたら、
同僚が慌てて飛んできて平謝り。
彼女が勤め始めたのは
「東北」の塗料を扱う会社でした。
ペンキなら売るほどあるのにね。
厳密「言いまつがい」でも
「聞きまつがい」でもないのですが。
(ちんぴらごぼう)

朝からスーパーに買い物に行ってきた母。
「あんたの昼ごはんも買ってきた」
と言うので、何かとたずねると、
サンドイッチのパックを私に手渡しながら、
「これとサンドイッチ」と言う。
「え? これ(=サンドイッチ)と
 サンドイッチ?」と聞くと、
「うん‥‥あれ、間違えたわ。
 ちょっと待って」と、
スーパーの袋をがさがさと探り、
今度はサラダのパックを差し出して、
サラダとこれ、やったわ」と。
(どっちもふたつ?)

今日スーパーにて。
私の前の上品なお客様が小さく独り言を。
「あら、まつがっちゃったわ」
知らない人でしたが、
ものすごーく親近感を覚え、
もう少しで追いかけていって
「あなたもほぼ日のファンですか」
と聞くところでした。
(よしえ)
曖昧な「まつがい」でも、
はっきりした「まつがい」でもOKです。
どうぞお気軽にご参加ください。
これは、というエピソードをお持ちの方は
「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましを簡潔に書き表し、
どうぞそのままメールしてください。
あれこれ思い悩まず、どうぞお気軽に!
それでは、また明日ー。

イラスト:しりあがり寿
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2011-03-05
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN