その2950
平凡なオレは、ある平凡な日に、
平凡な街で、平凡に過ごしていた。
ところが、そんな平凡なオレの
平凡な耳に、あまりにも意外な
平凡じゃないフレーズが飛び込んできた!
な、なんだって! そんなバカな!
オレは耳を疑った。疑って、よかった。
だってそれは「聞きまつがい」だったのだ。
そう聞こえる? 聞こえない?
ジャッジはみなさんにお任せします。
おなじみの「聞きまつがい」特集。
どうぞ、最後までお楽しみください。
「言いまつがい」を投稿する
はじめて投稿するかたへ
テレビで、雪をかぶった家が並ぶ
典型的な日本の田舎町の風景が流れていました。
ナレーションが
「毎年、シャンソン留学
 受け入れているため‥‥」
とあまりにも意外なことを言うので、
日本でもシャンソンを学べるのかしら?
と見ていたら、「山村留学」のことでした。
(ムラサチ)

母が朝から私に言った。
「今日、フィギュアスケートで
 
岸部シローやるって!!」
なにっ? どんなプログラムなんだ?
と聞き返したら
「エキシビジョン」でした‥‥。
(耳も心もイカレてる)

私が急性胃炎で
夜間病院にかつぎこまれたときのこと。
なにを食べても戻してしまう、
とお医者さんに訴える母に
お医者さんが、なにやらアドバイス。
それを聞いた母がびっくりした様子で
「え! 
水とかぼちゃですか!!」と。
先生は「水とか、お茶」
って言ったんだよ、ママ。
(胃が痛いのに吹き出した娘)

昨年末、右足首を骨折して
ギブス&松葉杖状態であったため、
田町駅から錦糸町まで
仕事で移動しなければいけなかったとき、
タクシーに乗った。
運転手さんに「錦糸町まで」と伝え、
新聞を読んでいたら「着きましたよ」と
車を停められた場所が
「警視庁」だった。
犯人と戦って負傷した女刑事かなんかと
勘違いされたのだろうか?
(p)

秋葉原に遊びに行った
妹の話を聞いていた時のことです。
私「メイド喫茶とか行ったの?」
妹「行かなかったけど、道で見たよ。
  ジュラシックパークだ
ん? 恐竜みたいなメイドさんってこと?
‥‥「チラシ配ってた」のまつがいでした。
(アキバサウルス)

父が観てた録画番組。
今さっき聞こえてきたのは、
「ポルトガルの街、
 七つの
お好み焼き
‥‥ぅえっ!?
思わず慌てて画面を見たら、
「七つのお好み焼き」ではなく
「七つの丘の都」でした‥‥。
(ものすごくナチュラルに聞きまつがった)

私が小学校低学年の頃、
ある恐怖に直面した時の話です。
とある権威ある大人の人から
「この子は
妖精だから」と言われ、
危機一髪、すんでのところで
助かった経験があります。
周りのみんなは泣き叫んでいるというのに。
「妖精」という一言は私の心に突き刺さり、
大人になってからも
私はもしかしたら特別な存在なのでは?
と思ったりしたものです。
20年ほど経ったある日。
近くの病院でアレルギー検査後に
お医者さんが放った
「陽性ですね」という一言が
全てを吹き飛ばしました。
私はもしや妖精じゃなくて、陽性?
あんな小学生の時に何が陽性だったの!?
走馬灯のように
あの日のことが思い出されました。
あの時直面した恐怖は確か順番を待つ注射。
懐かしき響きの「ツベルクリン反応」。
そして「BCG」‥‥。
白衣を着た悪魔から逃れられたのは、
妖精ではなくて陽性だったからか‥‥。
(ツベルクリン検査で
 アレルギー反応を示した場合、
 結核予防注射、BCGは打たないらしい)
まるで霧が晴れるように
全てのナゾが解けました。
たかが花粉症の検査で陽性が判明したくらいで
呆然としている私を、
お医者さんは不思議に思ったことでしょう。
みんなと同じように上腕部の
ハンコ型ポチポチの跡がないのは
そのせいだったのね。
20年以上たって判明した聞きまつがいです。
(ラッキーにも未発症)
「聞きまつがい」や「言いまつがい」、
その他、どんな「まつがい」も、
ほいほいと私たちに送ってください。
「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましを簡単に書き表し、
できたところでためらうことなく
送信ボタンを押してください。
長さとか、決まりとか、自由ですから、
気軽に書いて送ってくださいねー。
それでは、また明日、このページで。

イラスト:しりあがり寿
言いまつがいを投稿する
はじめて投稿するかたへ
次へ
2012-03-13
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN