新着「言いまつがい」〜その634〜
すべての子どもたちは 美しい名前を持っています。 美しい名前を。美しい名前を。 けれども、しかしながら、にもかかわらず、 その名前はしばしば他者によって あっさりと「まつがわれて」しまうのです。 名前は、燃える命ともいえるのに。 はい、そういうわけで、 「言いまつがい名前特集」です。 さまざまな「まつがい」の バリエーションをおたのしみください。
うちの息子は三国志からとって 「子龍(しりゅう)」といいます。 「子竜」とは よく書き間違われるのですが、 先日もらった小児科の薬袋には 達筆で確かにこう書かれていました、 「子亀」。 (親子亀)
私の名前は「典之」です。 実直でどっしり落ち着いた人間との 自負があります。 郵便を送るというので、 とある会社に電話で説明しました。 「ノリユキのノリは 辞典の『典』です!」 後日届いた郵便には 「転之」とありました。 ワシは地球みたいに くるくる回転するんかい! この一件以降、 「ハムラビ法典の『典』」 と伝えております。 (典之)
高校時代、それをやらかした 張本人である先生から聞きました。 僕の「智之」と言う名前の漢字を聞かれ、 智慧の「智」に‥‥。 とそこまで良いのですが 「之」の字を説明するのに苦労したのか 「先祖代々之墓の『之』」 と説明なさったそうな。 もうちょっとよい例は なかったのでしょうか。 (智之)
知人は、電話で 「之」という字を説明するのに 「カタカナの 『エ』に似た漢字です!」 と言い切っていました。 ひらがなの「え」やろ! (ぽ)
ニシモトという苗字です。 漢字で書くと、 ほとんどのニシモトさんは 「西本」だと思います。 領収書をもらう時は、念のため、 「東西南北の『西』に、 『本』です」 と言っています。 この間、食事に行ったときも 同じように言ったところ、 宛名に「西日本」と書かれました。 確かに、「西に本」だけど‥‥。 そんな名前の人、いますか? 呆れを通り越して、 笑ってしまいました。 (にっしゃん)
あああ、おもしろいなあ、ほんと。 名前に限らず、すべての「まつがい」を 私たちは大歓迎いたします。 下の「投稿する」ボタンを さり気なくクリックし、 なんとなく文面をしたためて、 きわめて気軽にご送信ください。 「言いまつがい」文庫版は 新潮文庫より絶賛発売中です。 いや、ほんとにロングセラーなんですよ。