新着「言いまつがい」〜その941〜
すべての子どもたちは 美しい名前を持っています。 ひとりに、ひとりずつ。 ひとりずつ、ひとつ。 そう、いわば、燃える命ともいえる名前を。 ところが、そのかけがえのない名前は、 しばしば他者によって 「まつがわれて」しまうのです。 光と風と友だちを呼びながら、 お届けしましょう、 「言いまつがい名前特集」。 どうぞ、最後までおたのしみください。
私の名字は「佐藤」です。 取引の覚えのない通信販売会社から DMが来ました。 しかし宛名を見て目が点に。 そこにはカタカナで 「ダトウ様」と。 なにをー! この私を打倒とは、 いい度胸しとるやんけ。 かかってこいや〜! (さとう)
私は「理子」で「よしこ」とよみます。 「理科の『理』に 子供の『子』でよしこです」 と伝えたら、 「科子」で封筒が届きました。 (倫理の「理」じゃ伝わらないもん)
電話で資料請求を承っていました。 お客様が宛先とお名前をおっしゃる時に 「○○としひこといいます。 としひこの『とし』は びんかんの『びん』です」 と丁寧に教えてくださいました。 ご請求いただいた 資料を入れた封筒の表に、 「○○瓶彦」様と 自信たっぷりに書き、 投函した直後に気が付きました。 「瓶・カン」じゃなくて「敏感」だ! (ゴミ分別しっかり主婦)
友人に、 猿渡(さるわたり)さんと 石躍(いしおどり)さん という人がいます。 知り合った頃のこと‥‥。 どちらの人に会っても 「さるおどりさん」 と呼んでしまうのでした。 (もう正しく呼べます)
叔父の奥様のことを わが家族はみんな 「すずこさん」って呼ぶので 「鈴子」と何年も信じていたら じつは「静子」だったと判明。 私一人が把握してなかっただけのよう。 なまっていただけだったのね。 (IN岩手)
契約先の葬祭関係の会社名を、 本社に電話口で説明するとき、 「霊」を説明するのに、 「霊魂の霊です」と言いながら、 自分でも変な例えだなあと思ったので 流してほしかったけど、 「え?」と言われ、 「あの、こわい霊の霊です」 と言って、 なんとかわかってもらいました。 (るんるん)
名前に限らず、どのような「まつがい」も 私たちは両手を広げて歓迎いたします。 投稿の方法は、たいへんカンタンです。 下の「投稿する」ボタンをクリックし、 たしかこういう出来事だったな、 ということをサササッと書きまとめ、 できたと思ったら送信ボタンを押してください。 見直したりしなくても、大丈夫ですよ。 新潮文庫の「言いまつがい」文庫版も どうぞよろしくお願いします。