その1152
世の中にはさまざまな「固有名詞」があります。
たとえば芸能人の名前、たとえば映画のタイトル、
商品名、ブランド名、キャラクター名、などなど‥‥。
そういった固有名詞を「言いまつがえて」しまった
愉快なエピソードを集めてみましたよ。
例によって傑作満載でお届けいたします。
どうぞ、最後までのんびりお楽しみください。
父が一言。
「そういえば、当選したんだってね、
なんでも東
」。
父よ‥‥。
(K子)
デパートでベンチに座っていた時、
隣から聞こえてきた女子大生風の二人の会話。
A「ほら、妻夫木聡と柴咲コウが
出てる映画、
『どろん』
」
B「いなくなってどうするん?
『どろろ』やろ!」
すかさず突っ込まれていました。
(茶)
私の母は近く公開される映画のCMを見て
言いました。
「あっ、
『どどろ』
だ!!」
(David)
姉が
『東京タワー
僕とオカンと時々オトン』のことを、
『僕とオカンと
ドキドキオトン
』
と言いまつがいました。
どんなオトン!?
(オカンと打ったら悪寒とでてきた)
速水もこみち演じるドラマ『東京タワー』。
キャスティングに違和感を感じている母の一言。
「もこみちには、
リリンキー
の役は似合わんよ」
誰やねん。
(アバラボネ)
電車の中で女子高生が一生懸命
「ミッシェル・
ファン・エレガント
」の
かっこよさを友達に力説していました!
あんた、かわいすぎる!
(猫背)
家で恐怖漫画
『エコエコアザラク』を
探していた時に、祖母が
「ああ、
『ニャンコニャンコ
アザラシ』
なぁ、
そこの棚に片づけたわ」
と教えてくれた。
猫と海豹の交配か‥‥。
(ヤス)
うちの母は、うろ覚えの人名を
勘と勢いだけで誤魔化そうとします。
先日も、
「ほら‥‥誰だっけ、あの、
オリンピックで昔メダルとった‥‥
スエヒロ・モンジ?
」
お母さん‥‥誰ソレ。
(恐らく森末慎二氏かと)
うちの母に
「クリニーク」の口紅をあげたときのこと。
後日、
「まきちゃんにこの間もらった、
ホスピタル
の口紅が‥‥」と。
クリニーク→クリニック→ホスピタル?
(マキシム)
ダンナが中国土産に
珍しくブルガリの香水を買って帰ってきた。
せっかくなので寝るときにつけようと思って
寝室に置いておいたらダンナが一言。
「
ゴルバチョフ
は
どこにおいた?」
う〜ん。似てなくもなくもなくもないが。
(どんちゃん)
結構前のことですが、
大学の教授がペリー来航の話で
「ペルー」
って言ってました。
まさかこんなベタなまつがいを?
と思い周りの学生を見ると皆ノーリアクション。
講義が終わって友人達に聞くと
「気づかなかった」と頼りない返事。
自分の聞き間違いかと思い始めた時、
友人の一人が「あ、私ノート取ってるかも」
早速ノートを開くと‥‥
ノートの片隅に
「ペルー」
の文字がぽつん。
よかったー、聞き間違いじゃなくて。
てゆーか、書く時気づこう!
(志)
国語の先生の言いまつがいです。
「世界の三大美女、
クレオパトラ、楊貴妃ときたら
小野妹子
だよ!」
先生、それは男では‥‥‥‥?
(小野小町)
私がインターネット初心者で、
「ニフティ」と言おうとして
「ヤフー」
と言ってしまう、
またはその逆、
というまつがいを時々していたころ、
友人と大型書店で待ち合わせ。
彼女は会うなり
「ねえ、
ニフー
ってさ‥‥」
と話しかけてくるので
「そういうまつがい方もあるんだ」
と勝手に納得して
「それってニフティの事? ヤフーの事?」
ときくと彼女は怪訝な顔をして
「え? 作家でいたじゃん」
と傍らの書棚を指さしました。
そこにあった本の背表紙には
「永井荷風」と。
カフーだ、カフー!
(三毛猫)
職場の後輩
「プーさんって
くまでしたっけ?」
私「はぁ? くまのプーさんじゃん‥‥」
職場の後輩
「間違えましたぁ〜。
プルートって言おうとしたんです〜」
(犬だし‥‥)
弟「なんかジュースあるー?」
母「
バリヤース
ならあるよ」
(そればバヤリース)
固有名詞に限らず、あらゆる「言いまつがい」を
私たちはいつの日にも募集しているのです。
どうぞあなたも気軽にご参加ください。
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ぜひ一度、手に取ってみてくださいね。
イラスト:しりあがり寿
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2007-04-11-WED
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN