甲と乙があって、
甲には乙の言うことが聞き取れず、
乙は甲のことばを誤解した。
以上のような状況において、
「かみ合わない会話」は生まれる。
互いの論、寄り添わぬこと果てしなし。
このうえは両者の食い違うさまを
楽しむほうが得策であろう。
最後までごゆるりとご閲覧あれ。 |
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この間、バイトの休憩室での彼女との会話です。
彼女「現像出しといて」
おれ「源三?? だれ???」
彼女「カメラだよ、カ・メ・ラ!」
おれ「亀田? 亀田源三って誰だよ!?」
どこのお爺さんがでてきたのでしょうか‥‥。
普段から会話がうまくできてません。
(仔猫の子) |
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先日、実家の母に電話したときのことです。
私「お母さんさぁ、
家にばっかりいると健康に
よくないからジムとか行きなよー」
母「いや、ここら辺は
ジムなんて私の年じゃあねぇ。
レジ打ちくらいしかないねぇ」
レジ打ちなんてスポーツ、聞いたことないので、
私「ん? なんの話をしてるの?」
母「え? 私に事務のパートに出ろって
言ってるんじゃないの?」
(親のすねをかじる大学院生) |
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転んで怪我をしたところが化膿してきたので、
「いい薬があるよ」と教えてもらい、
薬名を覚えて、薬局へ行きました。
「○○○(薬名)ください」と言うと、
薬局のお姉さんに
「軟膏ですか?」と聞かれ、私は
「1個です!」
お姉さんは、笑いながら2種類の薬を出して
「どちらですか?」と聞いてくれました。
その後、絆創膏がほしくて
「絆創膏ください」と言うと
お姉さんが
「どういうタイプのですか?」と聞くので
「一番普通のやつ」と言おうとして 「一番‥‥」と言いかけると
お姉さんは
「あ、ニチバンですね」と
ニチバン絆創膏を出してくれたのでした。
(しぇる) |
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イベントの運営の仕事をしている後輩。
「なんと、山ほどお客さんが
来たんですよー。
この仕事しててほんとよかったです!」
と興奮気味に話しているので、
やりがいのある仕事でよかったね、
と一緒に喜んでいたら、
「テレビで見るよりかっこいいし、
トークもおもしろいし、
スタッフにも優しいし、
ますます好きになりました!」
なんだか話がかみ合わない。
と思ったら彼女は、
「山ほどお客さんが来た」ではなく
イベントのゲストに
「山本耕史さんが来た」
と興奮していたのでした。
勤労意欲のもとはお客様であってほしかった。
(ミーちゃんとハーちゃん) |
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友人が海外出張からの帰りに
成田の入国審査で、
係りの人がパスポートを見ながら 「お太りですか?」と質問。
中年太りが気になる友人は、ちょっとムッとして
「そう見えますか?」と答えました。
相手は何も言わなかったのですが、しばらくして
「お一人ですか?」と聞かれたのに
気がついて一人赤面したそうです。
(てんてこまい) |
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先日、親戚一同で
中華料理を食べていたときのことです。
中学生の甥っ子が、
小籠包を食べるときにつけるタレみたいなのを
「これって、お酢?」と聞きました。
すると伯母が
「え? 小籠包って、
オス・メスがあるの?」
(RUN) |
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うちの夫に
「ねえこれ見てよ、面白くない?」
と聞いたら、ろくに見もせず
「見た」としか返事しないのでムカついて
「『見た』、終わりか!」と言ったら、
なぜか夫のほうが突然怒り出しました。
「逆ギレ!?」と
私も反論しようとしたところ、夫は、
「『メタボリック』とか言うな!」と。
どうやら最近気にしているお腹周りのことを
「メタボリックか!」と
言われたと勘つがいしたみたいです。
(あだ名は「メタボ」) |
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ある日車の中で。
母 「‥‥テイボゥがさぁ」
自分「へ!? なにいきなり
バイリンガルっぽくなっちゃってんの?」
妹 「どしたの? どこらへんが?」
自分「いや、だって今、
『Table』って‥‥」
母 「何それ!?
川の堤防の話なんだけど」
以来「川のテイボゥ」は
我が家の合い言葉です。
(れのん) |
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友人に赤ちゃんが産まれました。
名前は「ここあちゃん」。
母親に、ここあちゃんのかわいさを熱く語る私。
そして、話を聞き終えた母が発した言葉は‥‥
「へー、かわいいねぇ。
で、ここあちゃんて何犬?」
「‥‥ここあちゃんは人間だよ」
と返すのが精一杯でした。
(とんこ) |
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「かみ合わない会話」に限らず、
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