その1410

ああ、世の中は、固有名詞に満ちている!
しかもそれは日々新しいものが増え続け、
かといって古いものがなくなりはしない!
となれば、「言いまつがう」のも当然であろう!
というわけで「固有名詞の言いまつがい」特集。
今日もいろんな固有名詞が
いろんなパターンで「まつがわれて」ますよー。
どうぞ、最後までごゆっくりお楽しみください。
電車で隣に座ったお婆さんたち三人が、
『冬のソナタ』を
『夜のナイト』
言いまつがっていたので、
飲んでいたコーヒーが
鼻から出そうで苦しかったです。
(ダンボ)
先程、父が映画『博士の愛した数式』の
タイトルを言おうとしたら、
出てきたタイトルは
『算数のわかんない先生』でした。
惜しいような惜しくないような。
(さすらいのぎゃんぶら〜)
観たい映画について話していたところ、
母親が
「ドラマは観なかったけど、ホラ
 『オトンとオカンと少しオトン』
 やるでしょ」と言いました。
(オカチャン)
『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』
を見る時期を逸し、うちの母が言いました。
「あーっ、見たかったねー、
 『オカンとボクと、
  時々、オネン』
(おぱこ)
映画『東京タワー』を観に行った父と母。
オダギリジョーを気に入ったらしい母が、
「ドラマはコマネチやったね」と。
‥‥母ちゃん、「もこみち」だ。
(Kakki)
「あの俳優さん、かっこいいわよね。
 えーっと、オダギリ・ジョージ!
お母さん、最後の「ジ」はいらないよ。
(たっく)
うちの妹とテレビを観てたら
デーブスペクターが出てて、
相変わらずだじゃれが寒かった。
私「デーブのダジャレ、寒いわ‥‥」
妹「デービスってアメリカ人に見えんよね」
私「???デービス???」
妹「????」
私「フルネームで言ってみな」
妹「デービス・ペクター
誰? それ?
(ヒカリンゴ)
ドラッグストアで
「鼻セレブ」を探していたときの事。
一緒に行った母が
鼻サブレあった?」
と聞いてきました。
(サブレは大好き)
私が、ペットボトルのお茶を買って
帰宅すると、母は、
「このイサエモン飲んでもいいの?」
どうやら、伊右衛門(イエモン)を
伊左衛門と勘違いしていた様子。
交通安全と同じで、左右の確認は
しっかりとしてもらいたいものです。
(青電話)
ある日のこと。
母が服を買ってきてほしいと言い出した。
どこで買ってきてほしいのかと聞くと
「どこだっけ、アレよ、
 安くて服の色がたくさんあるところ。
 シロクロ!
母よ、それはユニクロ!
しかも「色がたくさん」と言いながら
モノクロ専門店みたいな名前になってるから!
(コントな我が家)
うちの母はニュアンスで言葉を発します。
家族で親戚の家へ車で行った時のこと。
そこの家には駐車場がないため
別の所で車を停めてきた母に、
親戚のおじさんが「車どこ停めた?」と聞いたら
「そこよそこ、なんだっけかえーっと、
 ニュージーランド!
親戚が死ぬほど驚いて窓の外を見たら
向かいのデニーズの駐車場にうちの車が‥‥。
(ゆきこ)
母が六本木に行きました。
「混んでて凄かったわよ〜。
 ミルズ!!
ミッドタウン? ヒルズ?
(ちなみにミッドタウンでした)
職場で、カナダ土産の
メープルビスケットをいただいたときのこと。
後輩の女の子がそれをたべて突然
マルコ・ポーロの味がする!」
と叫びました。どうやら、
たまごボーロと言いたかったらしいです。
(次はたまご・ポーロと言ってた)
本屋でのバイトが終わった後、母から
「伊坂幸太郎の
 『フィッシュライフ』
 っていう本買ってきて」
とメールが入っていました。
『フィッシュストーリー』のことなのか
『ラッシュライフ』のことなのか
わからなかったので確認したら、
「あ、違ってたみたい。
 本屋大賞に出てた
 『週末のプール』ってやつ、
 お願いね。」という返信が‥‥。
『終末のフール』を買って帰りました。
(ゆきんこ))
「『もーれつア太郎』って誰の作品?」
と息子に聞かれ、
「赤塚不二夫」と答えると
「赤塚Aの方? Fの方?」
(くみこ)
このネタはもう出ちゃったかな?
そういうことは一切気にせず、
どうぞ私たちにお送りくださいませ。
まずは下の「投稿する」ボタンをクリック。
心に残る「言いまつがい」を書き表し、
できたところで送信ボタンを押してください。
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』には
固有名詞の傑作もたっぷり収録されてます。
年末年始のお休みにお楽しみください。

イラスト:しりあがり寿


2007-12-25-TUE
もどる
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN