その1425

そのとき、私の耳に、
とんでもないことばが飛び込んできた。
そ、そんなバカな! ありえない!
私は、耳を疑った。疑って、よかった。
だってそれは「聞きまつがい」だったのだ‥‥。
てなわけで、本日は「聞きまつがい」特集。
なるほど、それはたしかにそう聞こえるわ、
という見事な「聞きまつがい」から、
いやいや、それは無理でしょう、
という呆れた「聞きまつがい」まで、
各種多彩に取りそろえています。
どうぞ、最後までごゆっくり。
先日、友人とダイエットの話をしていた時、
友人がいきなり
「せめて風神(ふうじん)になりたい」
とつぶやきました。
私 「?? そんなに強くなりたいの?」
友人「???」
「標準(体重)」の聞きまつがいでした。
(雷神)
知り合いがやっているバーに行ったときのこと。
店に入ると、その知り合いがこっちに来るなり、
「エブリデイ!?
 エブリデイ!?」
と。
な、なんの挨拶だ!?
「う、うん」と
とりあえず頷いておいたが、
「テーブルでいい?」
と確認しにきてたのでした。
カウンター席が埋まっていたのです。
(毎日は行ってない)
クラス替えが発表された時のこと、
それまで一緒のクラスだった親友に
「また一緒のクラスになれるかな〜?」
と問いかけたら、
「それは蟹の味噌汁だね」
と返されました。
トンチで返答とはナカナカ深い、
と思い、しばらく考えて
「神のみぞ知る」だと気づきました。
(いい出汁でました)
先日、札幌駅のホームで電車を待っていたら
「7番線、ノルウェー行き特別急行〜」
と放送が。
「え!? 乗りたい!」
と思ったら7番線に来たのは
「室蘭行き特別急行」でした。ガッカリ。
(あっこ)
私のデスクの後ろには
社内サーバーのシステム部の方がいらっしゃいます。
いつも私などにはわからない用語を
駆使して話しているのですが、
さきほど電話しながら
「○○には戦闘力が必要なんだよ!」
とおっしゃっていました。
専門用語にもいろいろあるんだなぁと感心していたら
「再登録」が必要だったようです。
(それでもPC雑誌出版社勤務)
職場で経理を担当している
同僚F(独身女性)が、
データに何か食い違いがあったらしく、
悩んでいました。
「この数字の根拠がわからない‥‥」
とつぶやいたところ、
もう一人の同僚N(既婚女性)が、
「えっ? 婚期がわからない?」
その後しばらく、Fは事あるごとに
「どうせ私は婚期のわからない女」
と、すねていました。
(さの)
会社で起こった出来事です。
外線が入り、私が応対しました。
「もしもし、○○株式会社です」
すると、
「○○と申しますが、
 磯野カツオお願いします」
え! 磯野カツオ!? サザエさんの?
当然うちの会社にはそんな名前の社員はいません。
困った私は一旦保留にして同僚に
「『磯野カツオお願いします』って
 言われたんだけど‥‥」
すると同僚が
「石野課長じゃないの?」
冷静に考えればわかるような気がするが‥‥。
(あなご)
学生の頃、帰宅途中の駅で放送が流れた。
「ただいまキューブリンのため、
 電車が遅れております」
よく聞き取れなかったので、
次の放送を待つことに。
しかし、次の放送も、その次の放送も、
何度聞いても「キューブリン」としか聞こえない。
モヤモヤした気持ちのまま、
自宅に帰り、兄に相談したところ
「急病人じゃない?」
あ、そうか!
(さすがは兄じゃ)
以前、学校で先生が、
「明日までに新聞つくってきてください」
と、宿題をだしました。
ところが私の友人は、それを
「明日までに
 シジミ食ってきてください」
と聞きまつがってしまいました。
そしてその友人(純粋なのか単純なのか?)は、
翌日、ちゃんと食べてきました。シジミ。
えらい。えらすぎるよ、君は。
(みそ汁かな‥‥?)
教室で騒いでいた隣の男子に
「静かにした方がいいよ」
というと、
「アメリカンホームステイ?」
と聞き返されました。
ふざけていたのか‥‥本気だったのか‥‥
いまだに謎です。
(あずき)
「聞きまつがい」「言いまつがい」
その他、どのような「まつがい」でも
私たちにお送りくださいませ。
下の「投稿する」ボタンをクリックし、
身のまわりにあった愉快な出来事を
だいたいの感じで書き表し、
できあがったら迷わず送信してください。
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
どうぞよろしくお願いします!

イラスト:しりあがり寿


2008-01-09-WED
もどる
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN