その1487

こう、ぼんやりと、
目の前のものや、まわりの風景を、
見るともなく見ておりますと、
なにかものすごい違和感がありまして。
なんか、ありえない文字列が、
視界にひゅっと飛び込んできた気がして。
え? うそ? なに? マジ?
ってな感じであらためてそれを見直すと、
なんのことはない、
ただの「読みまつがい」でした、と。
そういう例を集めてみましたよ。
どうぞのんびりお楽しみくださいな。
いつもの駅で電車を待っていると、
行き先の横に
「決意」
と書いた電車が入ってきました。
思わず二度見したら
「快急」(快速急行)の見まちがいでした。
毎日乗ってるのになぁ‥‥。
(ザネ)
朝、寝ぼけまなこで電車に乗りこむと、
ある雑誌の中吊り広告に
「イグアナの愛と性」
なんだこりゃと思い見直すと
「ダイアナの愛と性」でした。
(そーまの父ちゃん)
雑誌を読んでいたら、
「フラれに行かない?
 ハワイに。」
という広告が。
何でわざわざハワイまで行って
ツラい思いをするんだろ‥‥
と思ってよく見たら、
「フラしにいかない? ハワイに。」でした。
ドキッとした。
(ポン)
疲れていました。
エレベーターに乗りました。
すると「卑弥呼」という
押ボタンがありました。
「卑弥呼」かぁ、ふーん‥‥。
‥‥「非常呼」でした。
字が全然違うじゃん。
(スプーンヌ)
近所の商店街、食料品店の前を通りかかった時、
「たくあん 大体350円
の文字が目にはいりました。
なんて曖昧な‥‥さすが田舎!
と思ってよく見たら
「たくあん 大1本350円」でした。
(田舎のタヌキ)
冷蔵庫にマグネットで留めてあった
雑誌の切り抜きに何気なく目をやると、
油かすだけで、
 カフェラテ風の飲み物に‥‥」とある。
へぇ〜。油かすで! と思ったら、
「溶かすだけで」でした。
(おいわ)
料理屋さんのメニューの中に見つけた
「チャレンジご飯」
チャレンジ? と店員さんに聞いたら
「チャンジャご飯」でした。
でも隣の席のお客さんもまつがえてた。
(♪momo♪)
入院中の父を見舞ったあと、
ひさしぶりに姉と晩ご飯を食べることになりました。
駅ビルの地下の食堂街を
「なに食べようか?」と歩いていると、
とある店のポスターを指差して姉が、
「へえ、バニラ定食ってのがあるよ」と。
おねえさま‥‥。
黒字の「バニラ」の前に、
ドンブリの黒に重なって
白抜きの字がもうひとつあるでしょ。
あれは「レバニラ定食」です。
(レレレ)
新聞のテレビ欄を見つめて
しばらく固まっていたオットが申すには、
「ここに、『京鴨川』って
 書いてあるじゃん?
 『哀川翔』って読んじゃった」。
全然違うじゃん!
ってツッこもうと思ったんだけど
意外と近い気もしてきた。
(なぼちん)
仕事で疲れきった会社帰り、
コンビニで見かけた新製品の缶コーヒーに
「怒りを沈めた」
とのキャッチコピー。
最近特にむしゃくしゃしていたので
「そうだよ、こーゆーのが必要なんだよ」
と手に取ってみると
「香りを極めた」でした。
よっぽど疲れているんだと再認識しました。
(カンクロー)
どこかの壁にはってあった
小学生の描いたポスター。
それには湾の絵とともに
「ノリを大切に」
と書いてありました。
最近は海が汚れて海苔が取れなくなってるって
前テレビでやってたっけかなと
5秒位考え、気付きました。
「ノリ」じゃなくて「川」!
(エストラゴン)
大学入試直前の追い込みの時期、
部活のTシャツにプリントされた
「一球入魂」の文字はいつ見ても
「一般入試」に見えた。
(春から大学生)
「読みまつがい」「言いまつがい」
その他どのような「まつがい」でもOKです。
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「こんな話でいいのかな?」と
心配してらっしゃるあなた、
そんな話でいいんですよ!
連載の傑作をそれぞれ700以上も収録した
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
どうぞよろしくお願いします。

イラスト:しりあがり寿


2008-03-11-TUE
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN