とかくこの世はややこしいですね。
あちらを立てればこちらが立たずですね。
複雑怪奇ですね。紆余曲折ですね。
ブルーにこんがらがっちゃってますね。
この、ややこしい、世界において、
読むだけでくすくす笑える
画期的なコンテンツが存在するという!
それがなにかと問われたら、
そうです、ご存じ、元祖「言いまつがい」!
いや、まあ、そんなにたいしたもんじゃないですけど。
どうぞ、最後までのんびりお楽しみくださいませ。 |
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家事を一仕事終えたダンナにひとこと。 「お月さま~!」
今日は十五夜か?
「お疲れ様」って
言いたかったんだってば。
(まんまる) |
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僕の母が、僕が飲み残した
ペットボトルのジンジャーエールを指差し
「このチンジャオロース、
あんたの?」
(やなぼー) |
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友達がうちの冷蔵庫の中を見て、
うれしそうに言った。
「あ! おいしそうなウクレレ!」
エ、エクレア?
(色は同じ) |
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お酒の話で盛り上がっていたときのこと。
友達が
「あのカクテルおいしーよね。
プレーリードッグ」。
ん? 今なんて‥‥
「だからプレーリードッグ。
塩の付いたグレープフルーツ味の‥‥」
ってそれはソルティードッグですよ。
(やすじラブ) |
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今日は雨が降ったりやんだりな日でした。
私が外回りに行ってお店に帰ってきたとき
店長が一言。
「外まだ傘降ってた?」
それはマジで危険ですよ、店長。
(kid) |
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先日の夕食時。
「できたわよー、運んでー」の母の声に、
いそいそと食卓の準備を始めた私たち姉妹。
ゆでたブロッコリーを運んできた妹が一言。
「あれ持ってきて、あれ、
マドッコリー!」
ブロッコリーにマヨネーズを
かけて食べたかったらしい‥‥。
なぜ「まど」??
(はなこ) |
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白鵬のインタビューを聞いて、
日本語の流暢さにあらためて感動した私が
「この人本当に日本語上手だよね。
日本人かと思ったよ」
と言うと、友人のA子ちゃんは
自信満々の顔で
「ちがうよ!
モルゴン出身だよ!」と。
近そうで遠そうな国だな、モルゴン。
(おかーちゃん) |
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肩こりの話題で、同僚のRちゃんが
「肩が凝ってると、
両腕を上に上げて寝るんだってよ、
無自然に」と言いました。
2秒くらい考えてから、
「『自然に』と『無意識に』が混ざったでしょ」
と言うと、
「このくらいスルーしてくれてもいいじゃない!」
とRちゃんは大憤慨。
(ぶに) |
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ようやくアポイントが取れた相手に、
うれしくて
「お会いできるの、楽しみにしています」
と言おうとして、 「会えるの
お楽しみにしています!」
「お」のつけまつがいで、
随分くだけたヤツになってしまいました。
(えいち) |
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以前大手流通メーカーの課長さんと、
店外催事の打ち合わせをしていた時のこと、
彼が、商品配置図の一角を指差して一言
「ここにコガモを並べます」
「フェラガモの小物」を言いまつがわれたのですが、
お茶目で、しかもそちらの方が言いやすかったので
催事が終わるまで「フェラガモの小物」たちは
「コガモ」と呼ばれていました。
(マガモ) |
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中学校の頃、私は吹奏楽部でした。
みんなで合奏をしようと
大きい部屋に集まったら
ホルンだけ来ていません。
「今日、ホルンは来ないの?」
と誰かに聞こうとして口から出た言葉は 「きょるん‥‥」。
幸い誰にも聞かれていませんでしたが
恥ずかしいのでもう聞くのをやめました。
(私はふるーと) |
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「眉にしないと
斜めが描けないのよー」
と言いながら、母が鏡の前で
体を斜めに傾けて眉を描いていた。
(ぬご) |
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どのような「言いまつがい」でも、
照れず、臆せず、遠慮せず、
私たちに気軽に送ってくださいな。
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イラスト:しりあがり寿 |