その1558
私は思う! つねづね思う!
世の中には、この世の中には、
「固有名詞」が多すぎるんじゃないかと!
こんなにたくさんの「固有名詞」があったらさ、
「言いまつがい」が起きるのも、無理はない!
そんなわけで「固有名詞の言いまつがい」を
今日もたっぷりご紹介いたします。
いろんな「固有名詞」が、
いろんなパターンで「言いまつがわれて」います。
どうぞ、最後までごゆっくりー。
うちの母は昔から
「食わず嫌い王決定戦」のことを
「好き嫌いショー」
と言う。
昔やっていた他の番組名と
混ざっているような気が‥‥。
(さ)
友達と著名人しりとりをしていました。
私「み、み、
峰雷太!
」
違和感を感じつつも
何事もなく続行されかけたとき、
その場にいた先輩がさらっと一言。
「雷太は竜! 峰は竜太!」
(ジェネレーションギャップ?)
父親とビデオを借りに行った時のこと。
「『ゲド戦記』って息子が作ったんだっけ?」と父。
「そうそう、確か‥‥
野口ゴロー!
」
ゴロー、とだけ記憶してたので
最初に思いついた名前を叫んでしまったのです。
近くにいたお兄さんの無表情さが気になりました。
(宮崎が正解)
母とテレビを見ていました。
母がある外国の俳優さんを見て
「この人、あの人に似てるよね。
えーっと、なんだっけ‥‥
マサ‥‥クサ‥‥
そうそう、
マサカリクサオ!
」
私の脳裏には、
草刈正雄さんよりも先に
金太郎が浮かびました。
(ゆみっぺ)
玉置浩二がテレビで歌ってるのを見て父が一言。
「この人って、あの曲を歌った人だよね、
ほら、あの‥‥
バラの‥‥ベージュの‥‥
」
惜しい!!
(『ワインレッドの心』です)
ある夜、祖母と夕食を食べていたところ、
ラジオから『007』のテーマ曲が流れてきました。
それを聞いた祖母が
「これ、なんだっけねえ、
確か
『109』
‥‥
いや
『177』
だったかな?」
と、妙に惜しい数字ばかり言うので
私が「『007』だよ」と指摘して、
祖母は「そうそう、それそれ」と納得しました。
が、後で私は気づきました。
その曲は『007』ではなく
『スパイ大作戦』のテーマであることに‥‥。
(これって聞きまつがい?)
クラスメイトの女子の会話です。
「あの『考える人』って、
作ったの誰だっけ?」
「えーっと‥‥
ロデオ
だっけ?」
「そうそう!
ロデオ!
」
‥‥違げェよ。ロダンだよ。
(ロデオボーイ?)
娘の高校の入学式で、担任の教師が
イソップ童話の有名な話が印刷された
プリントを配りながら言いました。
「この話は有名なイソップ童話の
『アリギリス』
です」
だいなし〜。
(めんたいこ)
人生初パーマをかけてきた我が娘。
なかなか似合っていたので、
「平山あやみたいだネ」
と言うつもりが、
「
平山みき
みたいだネ」
とまつがってしまいました。
言い直そうとした瞬間、
「えっ? 誰それ?」
と聞き返してきたので、ものまねをしながら、
「♪彼の車に乗って〜」と歌い、
これで当然わかるよネ? といったノリでいると、
「はぁ?」と、さらに混乱している模様。
「だから、『ばんばん』の元嫁!」
ときっぱり言い切る私。
「『ばんばん』が誰?!」と切れ気味の娘。
ああ、そうか。
平成生まれには、わからなくて当然か。
『いちご白書をもう一度』は歌わずにおきました。
(誉めるつもりだった母)
先日、姉との会話で。
姉「あのーほら、おぎやはぎの‥‥」
私「どっち?」
姉「
眼鏡のほう
」
両方だよ。
(しいて言えば小木派)
「固有名詞」に限らず、
あらゆる「言いまつがい」をお待ちしています。
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やってみると意外に簡単ですよー。
イラスト:しりあがり寿
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2008-05-21-WED
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN