甲と乙が話している。
ところがやり取りは健全でない。
甲は乙の話を誤解したし、
乙は甲の言うことを把握しかねた。
したがって、両者の話はかみ合わない。
というわけで「かみ合わない会話」の特集です。
原因は、どちらにあるのか?
誤解は、どこからはじまったのか?
そのあたりにも注目しつつ、
どうぞ最後までお楽しみくださいませー。 |
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我が家に長男が生まれた時、
名前を「祐太(ゆうた)」とつけました。
主人の関西の友人と、そのお母様が、
私たちの長男の名前について、
こんな会話を交わしていたそうです。
母「生まれた子の名前、
(私に)言(ゆ)うた?」
友「うん、祐太」
母「いや、聞いてへん」
友「だから祐太やん」
母「だから聞いてへんて」
友「だから祐太や言うてるやん!」
しばらくこの問答が続いたそうです。
(モン吉) |
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ギター部に入っています。
私の学校のギター部では合奏の時、
Alto(アルト)Prime(プライム)Bass(バス)の
パートに分かれます。
この前、学校の帰り道に
「Tちゃんは今日バス(で帰る)だよね?」
「えっ?
うちはバス(パート)じゃないよ!
(この子はプライムのパートです)」
「そうなの? じゃあ、
今日は一緒に帰れないんだね」
「えっ? あたしバス(で帰るん)だよ!」
この「バス」でのかみ合わない会話は
ギター部の子は結構経験しているみたいです。
(なぜか冬に多発) |
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用事をひとつ終えて妹が言った事。
「次は服を買いに行くんだよね?」
すると今度は祖母が、
「福岡には行かないよ?」と。
確かにそうは聞こえるけど‥‥。
(キョロ) |
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ダンナが 「今日勘が働いてた」
と言ったのを聞き流し、少し経ってから
「そう言えば、どんな勘が働いたの?」
と訊き直すと、全く話がかみ合わず。
よくよく聞けば、近所のコンビニで
「巨漢が働いてた」そうです。
(ミズタ) |
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某有名ブランドの
自社ビルについての記事を読んでいた夫が
私に話しかけてきました。
夫「おっ、『○○ビル、売買合意へ』だって」
私「え? 『○○ビル、
バイバイ、GO! Yeah!』?」
夫「‥‥」
何となく意味は合ってるじゃん。
(おかぱんつ) |
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新築マンションに引越した。なんと最上階!
ベランダに布団が干せないこと意外はすべて大満足。
いつもの美容院へ行った時も
頭の中はマンションのことでいっぱいで、
髪を切っている美容師さんから
「上のほうは長めがいいんですよね」
と言われたとき、 「そうなの!
すっごく眺め良くてー!」
って‥‥。
言ってから気がついた。ああはずかしかった。
(菅波優子) |
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塾の講師をしています。
海外旅行に行くという子が、
パスポート申請をした話を
みんなにしていました。
「それで、うちの母親とかも驚いてたんだけど、
最近はパスポートに
美味しいイチゴがついてるんだって!」
えええ?! と驚いて振り返ったワタクシ。
最近は地場産業保護の一環で、
地元の農産品をプレゼントしてくれるのねー。
(イチゴの名産地なもので)
お役所のがんばりぶりに感心しつつも
「へえ~、最近は色々考えてあるのねぇ」
と言う私に、生徒が
「やっぱり偽造防止のためじゃないかなぁ」
と答えました。
え? 偽造?! イチゴが?!
パスポートについていたのは、
「美味しいイチゴ」ではなく 「ICチップ」だったのでした‥‥。
(夏なら美味しいスイカかしら) |
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オットがひとり、泊まりがけで遊びに行く、
という日の前夜。
晩ごはんを食べながら突然 「打ち明けちゃうけど‥‥
ごめんね」
と、オット。
何を打ち明けるの?
自転車仲間との合宿、って言ってたけど
本当は違うの?
なにか、謝るようなことをしたの?
えっえっ、ホントは誰と泊まるの?
突然の激白にパニックのワタクシ。
頭の中、真っ白になりながらも
次のセリフを待っているのに、
オットは平然とゴハンを食べている。
おそるおそる訊いてみる。
「打ち明けちゃうって‥‥何を?」
「え?
家空けちゃうけど、ごめんね。
って言ったんだけど‥‥」
うわーん。
ものすごくびっくりしたよー!
(ちこりん) |
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この、最後の、仲のよさそうなご夫婦の
「かみ合わない会話」はとってもいいですよねー。
なんだか微笑ましくって幸せな気分になります。
さて、それはそれとして、
どのような「言いまつがい」であろうと、
遠慮なく、私たちに送りつけてください。
その具体的な手順としては、
まず、下の「投稿する」ボタンをクリック。
心に残るその出来事をおおまかに書きつづり、
できたところで送信ボタンを押してください。 『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』も
どうぞ、よろしくお願いしますー。 イラスト:しりあがり寿 |