「もしもし、○○さんのお宅ですか?」
「いいえ、違いますよ」
「失礼しました」ガチャン、ツー、ツー。
これが一般的な間違い電話といわれるものですが、
我々が特集する「まつがい電話」は
ひと味もふた味も違います。
なにしろ、展開がドラマティック!
事実は小説よりもストレンジ。
最後まで、どうぞのんびりご覧くださいませー。 |
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昨日かかってきたまつがい電話です。
帰宅したら留守電にメッセージが4件。
いい感じに酔っ払ったおじさんからまずは1件。
「もっしもーし、ヒデオさんです。
イモ届いたよ、イモ。ありがとね」
‥‥どこのヒデオさん?
しかもうちはイモなんて送ってないし。
2件目。
「ども! ヒデオさんです。
イモ食ってみたよ。
うまかったよー、ありがとう」
食べたらしいよ、イモ。
おいしかったようだよ、よかったねえ。
3件目。
「まだ帰ってないの~?
ヒデオさんだよ。
あんまり遊び歩いてんなよ。んじゃーまた!」
まだかけてくるつもりなのか? ヒデオさん‥‥。
4件目。
今度はやけに神妙な声で、
「あのー‥‥
さっきから何度も何度も失礼しました。
えー‥‥今日兄弟からイモを送ってもらってですね、
そのお礼の伝言を入れた者です。
市外局番を間違えてしまったみたいなんですね。
お宅様には本当に失礼いたしました。
伝言は全部消しちゃってください。
それと‥‥(ピー)」
今度は途中で切れていました。
ヒデオさんからのメッセージはそれっきりです。
最後、何を言いたかったんでしょう。
(謎めく男だ、ヒデオさん) |
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私がいつも利用するスーパーの駐輪場には、
カード式の公衆電話があります。
今日も買い物が済み、
公衆電話の前に止めた自転車の前に来ると、
その公衆電話がリーン、リーンと
鳴っているではありませんか。
周りには誰もいません。
仕方なく、私が受話器を取りました。
「もしもし‥‥、もしもし‥‥?」
すると、少しお年を召した女性の声で 「すみません‥‥」
と言って電話は切れました。
どこにかけようとして、
公衆電話にかかってしまったのでしょうか。
(のりこ) |
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十数年前のこと。当時中学生だった妹と
近くのデパートへ買い物に行きました。
何かを母に確認するために妹が公衆電話で自宅へ電話。
すこし離れた所で待っていた私の元に返ってきて、
「最初に掛けたら110番が出た!」
と言います。
「で、どうしたん?」との問いに
「間違えましたって切った」
まつがうわけないじゃんと思われるかもしれませんが、
我が家の電話番号の7桁のうち、
途中の3桁が「110」なんです。
公衆電話にお金を入れて通話できるまでの
タイムラグが引き起こした悲しいまつがいです。
「間違えました」と言われた警察は
きっといたずらだと思うんだろーなー。
(マドさん) |
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自宅に電話がかかってきました。
こちらが名乗らないままに
先方が話し始めたのですが、全く要領を得ません。
相手はおばさまの声で、
何かの物品の販売のようです。
「あの、なんのお話でしょうか。
身に覚えがないのですが?」
と言うと、
「そんなことはありません。
確かに以前お話しをしています」
と強気です。
カチンときた私は、精一杯冷静を装って、
「失礼ですが、
どちらに電話をかけたおつもりですか?」
と尋ねると、
「いえ‥‥それは‥‥
個人情報保護の関係で、
お教えできません」
電話はすぐに切らせてもらいました。
(間違い電話? 新手の勧誘?) |
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ある日、わたし(あき)の携帯に
メッセージが残っていました。
「あ、もしもし、あきです。
‥‥う、あぁあ、母です。
あはははは、ガチャ」
ええ、あなたはあきではなく、
わたしの母です。
で、用件はなんだったの?
このメッセージは保存してあり、
今でもたまに聞いては笑っています。
(んらたあき) |
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