その1750
「もしもし、○○さんのお宅ですか?」
「いいえ、違いますよ」
「失礼しました」‥‥ガチャン。
というのが、いわゆる間違い電話の典型ですが、
私たちがお届けする「まつがい電話」は
こういったありふれたものとはわけが違います。
ひと言でいってしまうと、ドラマティック。
「まつがい電話」にまつわる珍妙なやり取りを
どうぞ、お楽しみくださいませー。
会社の電話に出ると、
社名を名乗る隙も与えず
「あ、もしもし、
マリちゃ〜ん
」
と、男性の声。
「こちら、○○(社名)でございますが」
「すいません、間違えました」
少しして電話に出ると、また同じ声で
「もしもし、
マリちゃ〜ん
」
「あの、こちら、○○でございますが‥‥」
「ごめんなさい、間違えました」
しばらくすると、また同じ声で
「もしもし、
マリちゃん?
」
おじさん騙されてるよ、と思いながら
「○○ですが‥‥」と言うと
「えっ、(困惑した感じで)番号は
△△△−△△△−△△△△だよね」
「はい、確かに
△△△−△△△−△△△△ですが」
「本当に?」
「はい、こちらに移転してから、
ずっとこの番号を使ってますから」
「おかしいな、この番号って聞いたんだけど‥‥。
押し間違えたのかな、ごめんなさい」
さすがにウソの番号を教えられたと気づいたらしく
それ以来かかってきませんでした。
(まりちゃん)
10年ほど前のこと。
部屋の留守電を聞くと
「○○スーパーの
総菜(コーナー)ですが、
急いで、
牛肉コロッケの追加
を
お願いします!」
と、慌て気味のおばさまの声。
その日の売上に
響いていなければよいのですが‥‥。
牛肉コロッケをみると未だに気になります。
(コロ助)
朝、起きると携帯に
メッセージセンターからの着信が。
聞いてみると
「3件のメッセージを
お預かりしています」との事。
1件目。
「なぁ〜。なんで出ぇへんのぉ?
みかちゃぁ〜ん!
ぼくですよぉ〜」
と
かなり、へべれけに酔っ払った声が‥‥。
きっと 酔っ払って彼女に
かけるつもりがまつがったのでしょう。
2件目。
「酔っっってまぁーーーーすっ!
最高でぇぇぇーーーーすっ!」
という1件目とは
また違ったヨッパさんのまつがい電話。
3件目。
「I almost die〜fuu」
となぜか英語でためいき息つきの
どうも日本人らしきおじさんの声のまつがい電話。
忘年会シーズンなんですね。
(下戸下戸)
親の携帯から電話がかかってきたので、
受話器を取って
「もしもし、何?」と応対した。
が、電波の状態が悪いらしく、
こちらは聞こえているのに
向こうは聞こえてなかったようで
切られてしまった。
数分後、再び母から電話がきたが、
やはり向こうには聞こえなかったようで
「おかしいなぁ‥‥」と切られてしまった。
また数分後、母から電話がかかって来たので
少しイライラしながら応対するも、
やはり不通で切られてしまった。
またまた数分後、電話が鳴ったので怒り爆発!
「もう、いい加減にしてよ!」と出ると、
電話越しにいたのは、
弟の習い事のコーチ
でした‥‥。
(これは仕方ないよね‥‥コーチ、ごめん!)
小学校の頃、危ないので
お稽古が終わったら帰る前に電話しなさいと
心配性の母から言われてました。
先生に電話を借りて、
「今から帰るよ」と言うと
電話の先からは「え?」と聞き返す声が。
自分で言ったんじゃん! といらいらしつつ、
「今から帰るんだよ!」と言うと、
更に「誰?」と言われた。
自分の子供の声もわかんないのか!
とさらにいらいらして
「○○だよ!」と言ったところ、
「ここ、
○○ちゃんの家じゃないけど‥‥」
と言われました。
はっとしてよくよく考えたら、
ほぼ毎日遊んでた
友だちの家
だった‥‥。
ふだん友だちの家では
猫かぶったいい子だったので
恥ずかしくて泣きそうでした。
先日その友達にこの話を暴露したら、
おばちゃんは覚えていたのに友だちには
何年も言わないでいてくれたようでした。
ありがとう! 今思い出しても恥ずかしい〜。
(かなこ)
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『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
も
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イラスト:しりあがり寿
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2008-11-29-SAT
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN