すべての子どもたちは
美しい名前を持っています。
ひとりずつひとつ、かけがえのない名前を。
ところが、その、燃える命ともいえる名前は、
しばしば他者によって
あっさりと「まつがわれて」しまうのです。
そこで、「名前の言いまつがい」特集。
長い名前の人も、短い名前の人も、
最後までごゆっくりお楽しみください。 |
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私の苗字は「滝澤」です。
社内メールの封筒が、 「滝滝様」宛て
だったことがあります。
妹は、「澤沢様」という
封筒を受け取っています。
手書きだとまつがうんでしょうか。
(ねこさん) |
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私の姓は「ノアキ」と言います。
地元では多い苗字です。
電話などで名乗ると
いつも聞きまつがえられます。
「えっと、ノアキです」 「イノアキさん?」
「ノアキです!」 「ナオキさん?」
「ノ・ア・キです!」 「ノガキさん?」
こんな具合です。
(直樹) |
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中学生のころ、クラスに
「ナカニシ」さんと 「ナカヨシ」さんと 「マタヨシ」さんがいました。
先生が誰かを指名すると、
その先生の滑舌次第で、3人とも立ち上がったり、
誰も立ち上がらなかったりで大笑いになり、
必ず授業が中断してしまうので、
滑舌に自信のない先生には、
絶対に指名されない3人でした。
(3人のうちの一人) |
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高3の時、クラスメイトに 「ひらた」さんと
「ひろた」さんがいて、
とうとうどっちがどっちか
見分けられないまま卒業してしまいました。
(浅田さん) |
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私の苗字は
「上」と書いて「かみ」といいます。
「かみさま~」
「うえさま~」ぐらいでは
他人の視線は気にならなくなりました。
でも、ある日銀行で 「じょぉ~さま~」
「じょぉ~さま~」との声が。
「女王ってすごいな~、負けたわ‥‥」
などと思っていると、窓口のお姉さんは
あきらかに私を呼んでいるのです。
??? ‥‥あっ、
上中下の「上(じょう)様」か!
おかしくって腰がくだけてしまい、
なかなか立ち上がれませんでした。
(言いまつがい? 聞きまつがい?) |
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以前、仕事で
スイスのバーゼルに行ったときのことです。
空港で、迎えの方が私を見つけるために
呼び出しの放送を入れてくれたのですが、
アナウンスの方は私の名前を 「ジョーコ ジャマーダ、
ジョーコ ジャマーダ」
と連呼してくれました。
Yをジと読むんでしょうかねえ。
トホホな気分でした。
(スイスでは邪魔者?) |
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わたしの名前はマキです。
インドネシアに行って自己紹介をしたら、
いきなり笑われました。
インドネシア語では、
「マキ・マキ」というのが 「まくしたてて怒る」
という意味だったのです。
その後、友達は
「ヨウコ」などと名前で呼ばれてたのに
わたしは「Hi、イマイ~」
「ご飯たべましょう、イマイ」
などと苗字のよびすてで呼ばれました。
ちょっとぶっきらぼうなかんじで残念でした。
(配慮してくれた) |
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以前、ロシアのKGBの新しい長官に
バカーチン氏が就任した時のこと。母が
「えっと、あのKGBの新しい長官、
なんて言ったっけ‥‥
そうそう、アホーカン」と言いました。
お母さん、ヒドい‥‥。
(ぽんぽこ) |
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名前にかぎらず
あらゆる「言いまつがい」を
どうぞ我々にお送りくださいませ。
そのやり方というのが極めて簡単です。
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どうぞ、よろしくお願いします。 イラスト:しりあがり寿 |