その1851
ハロー、スーザン。
キミは、ジョークが好きだったな。
またしても、アジアのニッポンという国から
「言いまつがい」と呼ばれる
スペシャルなジョークを多数仕入れたので
親愛なるキミにおくることにする。
以下に挙げる、いくつかの文字列は、
しばしば、あなたを、とても愉快な状態に
持って行くことが可能である。
じゃ、最後まで楽しんでくれ。
数年前の海外旅行での出来事です。
そのお店で日本円が使えるかどうか
訊いてみました。
「Can I take Japanese Yen?」
すぐに「Can I use Japanese Yen?」と
言い直しましたが、店員のお姉さんに
ひどく怪訝な顔をされました。
お金を持っていっちゃいけません。
(まさみん)
先日、家で掃除機をかけていたら、
小犬の「デイビィ」が
まとわりついてきて邪魔だったので、
「デイビィ、ムーブ(move)!」
と言い続けたが、それでもしつこく
まとわりついてききたので、
だんだんとイライラしてきて、大声で
ムービィー!(movie)」
と言ってしまった。
犬は一瞬キョトンとした顔をした。
周りに誰もいなくてよかった。
(カナダ在住)
高校の英語の授業で、
全員での音読の時に
「happy childhood」の所を
「チャッピー・
 ハイルドフッド」

と言ってしまいました。
後に隣の友人に言われて気づいたのですが、
なんかカワイイ感じになっちゃってました。
(高校生高校生)
中学のころ、
アメリカへ留学していた友人の話。
まだ英語が不自由だった友人は、
彼女のお父さんの同僚(アメリカ人)の
結婚式に出席した。お父さんに、
「新郎新婦がきたら
 『コングラッジュレーションズ(おめでとう)』
 って言うんだよ」
と教えてもらった彼女は、カップルに
グラジュエーション(卒業)」
と言ってしまったそうな。
(卒業、おめでとう)
高校2年生の時ドイツに留学しました。
留学して間もない頃は
話をふるほどの語学力もなく、
ただ聞く側にまわることが多かった私。
その日もクラスメートどうしの会話を
内容はうやむやなまま、ただ聞いていましたが
一方のクラスメートの一言が
私の耳に飛び込んできました。
「Das ist dein Manko!」
これは英語で言えば
「That is your Manko」という簡単な文です。
そして、ドイツ語の読み方は
日本のローマ字読みに近いものであり、
「das ist dein‥‥」の部分は
「ダス イスト ダイン‥‥」と読みます。
そして、残りの一語は、
ローマ字読みとまるっきり同じ発音です。
彼らの表情などから言って
ピンク色トークをしているはずはない
とは思ったのですが、
その一言以降、会話を把握しようと
いつもより真剣に聞いている自分がいました。
ドイツ語で「欠点」や「損失」を
意味する語だそうです。
その後、私のドイツ語も
日常会話程度には上達しましたが、
ドイツ語圏の人に自分の欠点について語るのは
今でも難しいです。
(だから一線が越えられない)
「ひよこって英語で
 なんていうんだっけ?」という話になり、
自分も一生懸命考えてみたのですが、
どうがんばっても
「リトル・コッコ」としか
思い浮かびませんでした。
(恋するにわとり)
HAHAHAHAHAHAHA!
いやぁ、ニッポン人っていうのは、
ほんとうに愉快な人たちだなぁ。
キミも、こういう「言いまつがい」を
知っているなら、下のほうにある
「投稿する」というボタンを押して、
彼らにメールしてみたらどうだろう。
あと、このスペシャルなジョークは
『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
という2冊の本になっているらしい。
こちらも、要チェックだ。
それじゃ、また、ベンジャミンの店で会おう。
ストライプのシャツばかり着るジミーより。
PS:
いまどきの卒業式ときたら!

イラスト:しりあがり寿


2009-03-10-TUE
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN