その1899

生き馬の目を抜くような現代社会。
一片のムダも容赦なく合理化される
このコンクリートジャングル。
張りめぐらされたルールとスケジュール。
ノルマ、チェック、リミット、ペナルティー。
きりきりするような縛られた毎日に、
少々疲れたならば、ここへおいで。
ご存じ、元祖「言いまつがい」!
ゆる〜い愉快なエピソードが今日も満載。
最後まで、どうぞ、ごゆっくり。

よく新聞に入ってくる
バス旅行のチラシを見て母が一言。
「あ、寿司握り放題だって!」
それを言うなら
「握り寿司食べ放題」ですから。
(じょびえもん)
この前やっていたテレビについて
友人に話そうとしたとき。
「おもしろかったよ、
 カワーカヌ下り!
‥‥カヌーで川下り、ですよね。
(ホロホロ)
今日、取引先の会社に電話して、
担当のTさんをお願いしたところ
こう言われました。
「Tはただいま、電話チョウです。
 ‥‥あああ電話中です」
Tさんは、電話帳?
電話を切った後、
じわじわと笑いがこみ上げてきました。
(らいと)
職場で先輩と作業中、
細かい作業が上手くいかなくて
いらだっていた先輩は、
溜め息と一緒に大声で一言。
「めー!」
思わず固まった私を見て、先輩は
「‥‥もー」と消え入りそうな声で仰いました。
めー、はヤギです。可愛かったけど。
(ボブ)
夏、友人と軽井沢へ旅行に行ったとき、
コテージの玄関ドアに
見たこともない大きさの蛾がいて、
「うわっ! 犬!
と叫んでしまいました。
(そんなには大きくない)
高校生の時にバイトしていた
持ち帰り専用のお寿司屋さんにて。
お客さんが来られたので、
「いらっしゃいませ〜」
と言いながらお迎えするところを、なぜか
「バッテラ〜」
と爽やかに声を出していました‥‥。
(バッテラは鯖の押し寿司)
定食屋でのこと。
近所の不動産屋風の男性3名が店に入ってきた。
唯一空いていたテーブルには
さっき出て行った客のお皿が残っている。
すると3人の中で一番偉い感じのおやじさんが、
いそいそとテーブルの皿を片付けはじめる。
どうやら、常連らしい。
「あー、どうも、すみませ〜ん」
と、店の女の子。
おやじさん、皿を手渡したり、
布巾でテーブルをふいたりしながら、
仲間にむかって
「ふふふ、
 知ってかったる他人の家ってね」
知って? ‥‥カッタル?
(だるる)
今日、ジンマシンが出たことを
会社の上司と話していた友人が
「子供や家族に
 伝説する病気ではないんで」
と言いました。すごそうな病気です。
(ニャンシー)
せっかくの人生です。
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『金の言いまつがい』と『銀の言いまつがい』
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イラスト:しりあがり寿


2009-04-27-MON
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© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN