その1943

「言いまつがい」は現象ですから、
出来事として人の心には残るものの、
その場に物理的ななにかは残りません。
ところが「書きまつがい」となると話は別。
そこには、「書きまつがわれた、それ」が
しっかりと残ってしまうため、
「書きまつがってしまった」人の失敗は
確固たるものとして輪郭を刻むのです。
いわゆるひとつの、恥ずかしさひとしお?
今日も愉快な「書きまつがい」がそろってます。
最後まで、どうぞ、ごゆっくりー。

買い物用のメモを主人が書いていたとき、
「ナツメグも書いといて!」と頼んだら、
メモには「夏めぐ」と書かれていて、
なんとなくグラビアアイドルの
ニックネームみたいな気がしました。
(やま)
アルバイトで、
地図の実地調査をしていたときのこと。
注意すべき箇所には、
会社からのメッセージが書き込まれます。
ある日、もらった地図には
「要 カニクン!」
と、ありました。
ひとり街角で爆笑。
「どんなカニ君が必要なんですか?」
なんて無粋なことは聞かずに、
ちゃんと、カクニンしましたよ。
(ままみ)
以前、フリーペーパーに載っていた
ライブ情報を見ていたら
アーティスト名、会場、開場開演時間、
チケット代金などが記載してある最後に
「ワンドングリ付き」と。
ライブには行かなかったので
本当に付いていたかはわかりません。
(お客さんはリス)
先日、韓国旅行に行ったときのこと。
夜中3時10分の飛行機で日本に帰りつき、
極度の疲労と眠気を抱えていた私は
入出国の時にかく身分証明用紙の職業欄に
「社会人」と書きまつがいました。
なんか‥‥違う! と
あわてた私の頭に浮かんだのは「社会員」
「人」の上から「口」を
書き始めたところで
それも違うということに気がつき、
あわてて書くのをやめたため、けっきょく
「社会史」になってしまいました。
(本当は会社員なのでしょう‥‥?)
さきほど、書きまつがってしまいました。
「塩分濃度が低いので‥‥」
と、書くつもりだったのに、実際書いたのは、
「塩分濃度が低いのだ」。
完結しちゃったじゃん!!
おまけに、バカボンのパパかよ!!!
と、心の中で激しく突っ込みを入れつつ、
仕事中だったので、何事もなかったように
消しゴムを手に取りました。
(ばかぼんぼん)
先日、職場の先輩が作り慣れない書類を
お客さんの面前で作成する事となり、
先輩の補助として書類作成に
立ち会ったときの事です。
先輩  「お名前は?」
お客さん「たわらや、です」
先輩  「たわら‥‥や‥‥さん‥‥
     えっと‥‥字は‥‥?」
お客さん「にんべんに表の『俵』、
     屋根の『屋』です」
数秒後、先輩の手元には
「にんべんに裏」
そして「家」と書かれた書類が。
‥‥何て読むんですか‥‥先輩‥‥。
(先輩、ドンマイ!)
アルバムを片付けていたら、
高校の卒業証書が出てきた。
おー懐かしい‥‥と思いきや、
なんと生年月日が1日違ってる!
33年振りに書きまつがいを発見。
(ぴっちゃん)
「書きまつがい」でも「言いまつがい」でも
どうぞ遠慮なく私たちに送ってください。
ことのあらましを簡潔に書き表し、
できたところで送信ボタンを押してください。
ときどきでいいです。しょっちゅうでもいいです。
どっちでも、投稿は、うれしいです。
どうぞよろしくお願いします。
それはそれとして、また明日ー。

イラスト:しりあがり寿


2009-06-10-WED
もどる
© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN