あるところに二者あった。
一方を甲、他方を乙として、
甲が乙に何事か告げたつぎの刹那、
乙は甲のことばを聞き損なった。
が、繰り返しを要求せず、
だいたいの察しをつけて乙は甲に返した。
甲はその乙のことばを都合よく曲解した。
しばし、薄氷を踏むがごとく会話は流れ、
ややあって事態が完全に頓挫する。
これが、いわゆる「かみ合わない会話」である。
要するに、下のようなことですよ。 |
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お腹がペコペコだった夕方。私と母の会話です。
私「今日の夕飯なにー?」 母「暴露本」
私「‥‥夕飯だよ!?」
母「うん、だから暴露本」
私「何で!?」
母「何でって‥‥あんた好きじゃん!」
私「暴露本なんて読んだことないよ?」
母「はぁ?
なんでそこで暴露本が出てくんの?」
‥‥マグロ丼でした。
(ツナ) |
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職場のコピー機の順番待ちで。
「もうすぐ終わります」
「あとどれくらいですか?」
「2セットです」
「2千!!??
‥‥もういいです、上の階でやってきます」
「や、もうすぐ終わるから」
「って2千でしょ?」
「うん、2セット」
噛み合わねえ!
(AKARU) |
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今会社にて。
男性社員が私のところにやってきて
「ショートケーキある?」と。
私は事務雑務すべてをやっているので
何か探していたり購入したりするときは
みんな私に聞きに来るのですが、
ショートケーキは‥‥常備してないし。
おやつに買ってきて欲しいんだろうか?
とか思い、不思議なままに
「‥‥イチゴの?」と聞いてみると
「え? ショートケーキだよ。ほら」
と言いながら差し出した
指先に傷があって血が出ていました。
「???」とそれを見ていると、
隣の女の子が「消毒液ですよ〜」と。
(ぷよ) |
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ある日、よく通っていた
お店の新人さんと話していた時のこと。
私の職業を聞かれて
「下着屋さんだよ」と答えると、
ちょっと驚いた顔をして
「‥‥大変じゃないですか?」と。
「ん〜、でも色んな人と出会えるから楽しいよ!」
と答えると、更に驚愕の表情に。
そのまま話していたら、
だんだん会話がかみあわなくなってきたので
よくよく聞いてみると、
彼女は「下着屋さん」を
「死体屋さん」
と聞きまつがっていたようでした。
死体と楽しく出会える仕事って‥‥。
(今は無職) |
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A「今日は何日?」
私「11日」
A「だから、今日は何日?」
私「11日!!」
A「そうじゃなくて、今日は何日?」
それまで聞いていたBが
なんでもないように言い放つ。
B「水曜日よ」
A「ありがと!」
B「そういうときは、
『今日は何月?』って聞くんだよ」
私「‥‥」
まともなのは私だけじゃん!
(これって言いまつがい?) |
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ずっと昔、会社のテニス部で初心者のための
テニススクールのコーチをしていました。
スクールの仕上げにゲームをやろう
ということになって、女性4人がコートに入り、
私は台に座って審判でした。
初心者どうしの試合は退屈なもの、ゲームの途中、
ついスコアを忘れてしまった私は、
前衛でネットの近くに立っているM子に聞きました。
「Mさん、今いくつやったっけ?」
「いや〜ん! ハタチですぅ!」
審判台から歳なんか聞くか〜!
(よう) |
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どのような「言いまつがい」でも
私たちに遠慮なくお送りくださいませ。
「こういうのでもいいの?」と
やや不安に感じているあなた、
そういうのでまったくかまわないんですよ!
さぁ、下の「投稿する」ボタンをクリックし、
ことのあらましをだいたいの感じで書き表し、
できたところで送信ボタンを押してください。
それでは、また明日、お会いしましょう。 イラスト:しりあがり寿 |