新着(しんちゃく)「言いまつがい」スペシャル! 〜その214〜
短くて、シンプルな「言いまつがい」を つぎつぎにポンポンとリズムよく 読んでいくのもひじょうにおもしろいものですが、 なかにはどうしても長い説明を 必要とするものもあります。 本日はそういった、長めの「言いまつがい」を 特集してお届けいたします。 たまにはじっくり読んで、 じわじわくすくす笑うのも いいんじゃないでしょうか?
わたくし、なぜか、 「右」「左」がうまくわからないんです。 こっち側は「右」なのか「左」なのか、 とっさに言語化できないといいますか。 なので、言わなきゃいけないときは、 こっそり両手に神経を向け、 茶碗と箸を持つ真似を頭の中でして、 箸の方だったら「右」 茶碗のほうだったら「左」と 口に出して言っています。 で、先日。 客先に急ぐタクシーの中、 T字路で、運転手さんに 「交差点右ですか、左ですか?」 と言われ、遅刻気味で逆上しつつも 自分の手を思い浮かべて、 「左です!」と叫んだつもりが、 口から出たのは、 「茶碗です!」 ちなみにその後 運転手さんに聞いた話では、 「右左」が言えない人は意外と多くて、 「あっち」「こっち」になったり、 運転席の方に手をつきだして指さしたり、 みなさんいろんな指示の しかたをなさるそうですね。 「でも『茶碗!』ってのは初めてです。 これから役に立つかも知れません」 と笑いながら感謝されてしまいました。 (うわっち)
地域の子供会でスケートに 行ったときの思い出です。 スケート靴の貸し出し場所で 自分の足のサイズを 言わなければならなかったので、 (23センチ‥‥23センチ‥‥) と頭の中で何度も練習したのに、 初めて行ったスケート場に対する緊張と、 人見知りする性格があいまって 「30センチです」 と申告しました。 「え?」と聞き返されて さらにパニックになった私は やけくそぎみに 「30センチです!」 ‥‥無事借りられましたが、 ちょっとした心の傷になっています。 (今は24センチ)
会社の上司が忘れ物をして 出先に届けに行った時のこと。 玄関口でそばに立っていた 女社長に挨拶をし、奥にいた上司に 「書類持ってきましたよ」 と声をかけると、 「社長さんに渡して」 と言うところを 「おばさんに渡して」と。 一瞬の沈黙の後、 上司の顔がみるみる真っ赤に。 「い、いや‥‥」とあせる上司を 「そうよ、おばさんだも〜ん、ねえ?」 とにっこり笑ってフォローする社長。 本音が出ちゃったのね〜。 (ひめりんご)
私の結婚式のときの話です。 両家の親族を 自己紹介で顔合わせしました。 私の父の兄弟はとても多く、 普段なかなか全員揃うことがないので、 実は新婦の私にも、どの人が どこの人だかわからない状態。 そこで、父の弟にあたる方が、 「新婦の父の‥‥」 と言ったところではっと息を吸い込み、 そのままむにゃむにゃと名を名乗って 着席してしまいました。 「新婦の父の弟」と言いたかったところだったと 思うのですが、 それを言うなら「新婦の叔父」だろ、 と自分で突っ込んでしまったようです。 そして誰もフォローしなかったので、 私にはお父さんが 二人いることになったまま、 式はつつがなく進んでいったのでした。 (やーみ)