番外編1●単行本には書かなかったあとがき(前編)
単行本『石川くん(啄木の短歌は、とんでもない!)』は、
去年の今頃は、
生まれる予定もありませんでした。
ハプニングのように誕生してしまった、
しかし、
できちゃってみると、
こんな子が欲しいと前々から心底望んでいたことがわかる、
愛さずにはいられない一冊です。
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プロデューサーの糸井重里さんは、
言葉の正しい意味で「プロデューサー」でした。
こんな子が欲しいと前々から心底望んでいたということを、
私のホームページの日録をたまたま読んで即座に見抜き、
突然声をかけてくださった時は、驚きました。
私はよく、
「枡野浩一の短歌集が文庫本になればいいのになあ」とか、
「加藤千恵の短歌集が出版されれば売れるはず」とか、
「この才能ある枡野浩一にお金を振り込みたいという人は、
東京三菱銀行、有楽町支店、普通口座、0494958まで、
ご自由にどうぞ!」とか、
露骨な欲望をわざと日録に書いて、
だれかが声をかけてくれるのを
ちょっぴり期待したりしていたんですけれど、
『石川くん』に関しては、
最初はあまりにも無自覚な(抑圧された)欲望だったので、
こんな連載をすることを自分が心底望んでいたなんて、
言われてみるまでは自分でも気がつかなかったのです。
*
それから連載の単行本化にあたって、
イラストレーターの第一候補として
漫画家・朝倉世界一の名前を挙げたのも、糸井さんでした。
びっくりです。
おりしも朝倉世界一さんの『クローバーちゃん』という、
あまりの可愛さに笑いがこみあげてくる傑作四コマ漫画が、
わが家ではなにかと食卓の話題になっていたのです。
(どんな話題が食卓にのる家なんだと思われるでしょうが、
私は漫画評を集めた本も出していて、妻は漫画家です)
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それにしても、
「ほぼ日」で毎週二回(土曜日と日曜日)、
『石川くん』の連載をしていた三ヵ月間は、
とんでもなかった。
毎週二回連載するというのは自分で言いだしたことですが、
糸井さんに催眠術にかけられていたのかもしれません。
もう二度とやりたくないよ、石川くん!
でも石川くんのことは、
これからもずっと見つめつづけるつもり。
連載中、
「ほぼ日」読者の皆々様や、
「ほぼ日」スタッフの皆々様の、
率直なリアクションに何度も励まされました。
ただただ、感謝です!!
*
ちなみに、
単行本『石川くん』の中に出てくるホームページたちを、
以下にリンクしておきます、飛んでみてくださいね。
青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/
写真家・八二一
http://i821.com/
歌人・加藤千恵
http://drop.to/chie
歌人・玲はる名
http://homepage2.nifty.com/tanka/
『徹子の部屋』
http://www.tv-asahi.co.jp/tetsuko
『石川くんゆかりの地 盛岡の写真』
http://www09.u-page.so-net.ne.jp/yf6/yuu-3/ishikawa-kun.html
朝倉世界一
http://www.futabasha.com/asakura/
枡野浩一
http://talk.to/mass-no
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それから、
皆様からのさらなる石川くん情報、お待ちしております。
『石川くん番外編』として随時、
「ほぼ日」で紹介していきたいと思いますので、
お名前とご連絡先もお忘れなく……。
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それでは、また近々。
この「あとがき」は、後編に続きます。
枡野浩一
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