ハブの棒使い。 やればできるか、晴耕雨読。 |
その2 島の時間 島時間ということばが本当にあるのかどうか、 確かなことは知りません。 でも、先日毎日新聞社から刊行された、 奄美在中の写真家、濱田康作さんの写真集 『奄美−太古のささやき』の前文で、 濱田さん自らが「島時間」と使っていらっしゃるので、 どうも島の時間は本土とはちょっと違うらしいという 共通認識はあるのかもしれません。 引用します。 …島の先輩方はゆったりとした「島時間」で 自然に寄り添い、自然と満身でやりとりしながら 生きてきました。… そう、お気づきの通り島時間はゆったりとしているのです。 築15年ほどの中古の家を買ったところ、 梅雨に入る前に屋根の補修をしておいたほうがいい と教えてもらいました。 さっそく大工さんを呼んで、 すぐ直しにとりかかってくれるよう依頼しました。 2日か3日で大丈夫という話でしたが、 いつまでたっても屋根のトンテンカンテンがやみません。 丁寧にやったら10日かかってしまったそうです。 それでも確かに梅雨の前には完成したので、結果OKです。 島時間といっても、バスはちゃんと時間通りに来ます。 さすがだなと思って乗り込むと、 しょっちゅう料金表示機の停留所名がずれています。 2、3つ前の停留所のままになっているのです。 降りるときにちゃんと言わないと、余分に運賃をとられる と思っていると、 降りるときにもまだずれたままなので、結果OKです。 東京ではほとんどハンドルを握ることはなかったので、 ちゃんと車を運転するのは18年ぶりくらいでした。 最初はとても不安だったのですが、 何しろ奄美には法定速度以下で のんびり走る人が異常に多いので、 あまり恐怖を覚えることなく運転に慣れました。 それにしても、あまりにとろとろ走る車につけると、 やっぱりイライラします。 ようやく左折したのを幸いに、アクセルを踏み込んだ途端、 警察につかまってしまいました。 指定場所一時不停止だって! ぜーんぜん、車なんか来てないのに…。結果NGです。 天網恢恢疎にして漏らさず。 なんとなくつじつまが合うところが素晴らしい。 こんな感じでのんびりおおらかに生きられれば、 お隣の徳之島の泉重千代翁のように、 知らず知らずギネス記録ができちゃうかもしれませんね。 あ、わたしの連載も島時間で更新しますので、よろしく! |
2000-05-19-FRI
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