糸井 |
だって、神様がそう造ってるんだもん。
要するに、
神様のゲームをおもしろくするために、
ものすごくバカに造ってるんですよ、人間を。
ピクミンみたいなもんですから、オレたち。
バカがあったりキャラがあったりしないと、
ゲームが単調になってつまんないから。 |
柳瀬 |
(笑) |
糸井 |
吊り橋から落ちたりした経験とか、
「こんなのが、いてもいいのかね?」
って思うような悪いヤツとかがいると、
例えば、その悪いやつを話題にするだけでも
世界が活性化したりするんですよ。
人間って、残酷なほど、せつない動物だから。 |
柳瀬 |
ちょっと上から見るだけで、
見とおせちゃうぐらいの行動で。 |
糸井 |
うん。
ただ、みんなが適度に
お利口になったら、退屈な天国ができますよね。
欲望を一本化しているかに見える
ヒモの人のつらさだって、絶対あると思うんです。
ヒモの人たちって、下半身で縛らないですよね。
優しさとか、ちょっと迎えに行くよ、とか。
ヒモは、アンチセックスに行くんですよ。 |
柳瀬 |
それをシステムにすると、
ホストになるっていうことですね。 |
糸井 |
そういうことですよ。
だからほんとは何もしないで、
「水いる?」と水を与えてるだけでいい、
っていうふうになっていくんですよ。
ただ、そこはそれで難しいもので、
「役に立つ」っていうことには、
「負け」があるんですよ。 |
柳瀬 |
(笑)はい。 |
糸井 |
ものすごく卑俗なところからいえば、
「オレはデカいから」という人がいますよね。
隣りにもうひとり、デカい人が現れると……。
「あ、どうも」ってことになるわけですよ。 |