ハリさんがTシャツ作ってるうっ!
読者にプレゼントするためなんだってよー。

デザインが決まったよん

あーびっくりした。

あ、いきなりすいません。ジャコメッティです。

何がおどろいたかって、実にたくさんの方から、
「デザイン、これがいい!」っていうのを、
いただいたんです。
しかも、みなさん真剣。
Tシャツに対するたぎるような熱い思いを、
ガンガンぶつけてくれています。
せっかくだから、ちょっと紹介してみましょうか。
まずは29歳OLさん。

(前略)
今回のデザインの中で、とってもとっても気になって、
絶対欲しい〜!と思ったのが、

『オモテ面その4』。スポーツタイプです。

これ、いいですよぉ〜、絶対!!!
何か、ツール・ド・フランスみたい〜。カッコイイ〜!
ワタシ、普段の服装はいわゆるコンサバ系なのです。
しかしですね、このデザインを見た瞬間、
「休みの日にはこんなTシャツ着て、
 カプリパンツにスーニカーで
 いつもと違った自分を演出してみたいぃぃぃ〜!」
といった強烈な欲望が
ワタシの中にぐるぐると渦巻いています。
もう、大変です。今夜は眠れません。
(後略)

ああ、渦巻いてますか。そりゃほんとに大変。
普段はコンサバなのに、
あえてサイクリング・タイプを選ぶあたり、
自由への暴走、とか、背徳への甘い誘惑、
みたいなことを想像しちゃって、
こっちまで眠れなくなってしまいます。
このTシャツで、29歳OLさんが
堕落しちゃったらどうしよう。

次は香港にお住まいのぷりんさん。

(前略)
はっきりと申しまして、欲しいです。
今私は香港に住んでおりますが、香港担当として(勝手)
Tシャツを着て歩いてみたいと思います。

亜熱帯の太陽に照らされるめざし。
世界一の人口密度に見つめられるめざし。
世界で5番目に高いビルから見下ろせるめざし。
フェリーに乗るめざし・・・。
(私が離島に住んでいるので)

そんなめざしを想像してみてください。
Tシャツが出来上がる日を心待ちにしております。
(後略)

想像してみてくださいって…。
想像して、どうしたらいいんでしょうか(笑)
というかあなたそれ、ほとんどポエムになってますよ。
すごいなあ。
もういっこ、品川さんからのお便り。

(前略)
オモテ3
ウラ2

これがいいなぁ。。
まぁ、ほぼ日のTシャツなら
これくらいシンプルであって欲しいという
個人的な希望ですが…。
めざしアイコンも可愛いんです、
ですが何故、めざしが4匹なの?と突っ込まれても、
答えられないんです。
これでいいんだ!と言えるくらいの
強いモノが私にあればいいのですが、
今の所それに該当するような強いモンがないので…。
(後略)


品川さん、めざしの意味について苦悩されています。
ここまでくると、もうTシャツも哲学の対象ですね。
しかしこれ、だれか答えられる人なんて、いるのか?

そのほか、世田谷にお住まいのコアラシユウコさんなどは、
当たったときのためにと、
送り先まで書いてきてくださいました。
いやあの、後日ちゃんと告知がありますからね。

とにかく、みなさん熱いでしょ?
これは、いいかげんに決めるわけにはいかないですよね。
だからちゃんと数えました。
正の字いっぱい書きました。
では、いよいよその集計結果、いってみましょうか。

◆オモテ面
けっこう競り合いになったんだけど、最終的に、
その3、「1101.com+おさるシルエット」が、
一馬身ほど離して1位になりました。
その4、サイクリング・タイプも意外に人気で、
堂々の2位です。
おしかったですねー、西本さん。
西本さん、先ほどの29歳OLさんに、
「やっぱりアレがいいですよね!」みたいな
お返事書いたりして、
編集部内への地味な根回し、してたんですけどねー。
だけど、これはいつか、つくってみたいですね。
ぼくも着てみたいんですよ、これ。

珍しいところでは、
あの手書きのマジックで描いたやつが欲しい、という
猛者もいらっしゃいました。
ひとの好みって、いろいろです。

◆ウラ面
これはダントツで、
その4、「フキダシのなかに02」が一位。
この結果も、やや意外でした。
いや実は、自分では一番気に入ってたんだけど、
「何、これ?」って言われそうな気がしてたんです。
さすがほぼ日読者の方々、エスプリにも強い。

というワケで、デザイン決まりました!
いくつかこの前から変更されてるとこがあるけど、
それはあとで説明するとして、
とりあえずご覧くださいませ。

これが2周年記念Tシャツだ!

A:ノワール(黒)バージョン

オモテ面


ウラ面


B:ルージュ(赤)バージョン

オモテ面


ウラ面


前回と変わったところ:

1)ウラ面の裾にあった「Only is not Lonely」を、
  もっと小さくしました。

この裾のプリントが、思ったより不評だったんですよ。
主な理由は、「裾を出して着ないので、
せっかくのキーワードがもったいない」。
そうかー、ぼくは裾入れて着ることって絶対ないので、
気がつかなかったです。

逆に、メッセージっぽい内容だから、
そういうのをこれみよがしに入れるのはヤだ、
という方もいらっしゃいました。
これは、言われてみれば、ぼくもそう思わないではない。

でも、ぼくはやっぱりこの位置に置きたいんですよ。
なし、という手もあるけど、それより、
このメッセージがおしりに近いところにあるっていうのが、
なんかユーモラスじゃないですか。

で、もう少し目立たないように、ってことで、
単純に小さくすることにしたのです。
けどこれ、小さくして良くなった気がするんだけどな。

2)左そでに「TOKYO NEZUANA」を加えました。
なんとなく、そでにアクセントが欲しくなったので、
入れることにしました。

3)フキダシの下に小さく
  「anniversary」を入れました。

「02」だけだと、記念ってのがわかんないので、
入れてみました。
これはなくてもいい気もするので、
つくりながら考えようと思っています。



4)シリアル番号を入れます。
これは最初っから決めてたけど、
今までヒミツにしてたんです。
ってほどじゃないですね。
けど、記念品としては、
うれしいポイントじゃないでしょか。
えーと、母数が20になってますね。
そう、たぶん全部で20枚くらいになりそうなんです。
ウルトラ限定、って感じですね。
もちろん、もっとつくれるといいんですけど、
なにぶん人力、しかも独力なので、ごめんなさいです。


つくったはしから番号入れていきますよ〜。

さあ、どうでしょう?
気に入ってもらえるとうれしいんですけど。

ところで、色に関してなんだけど、
男性・女性で分ける必要ないじゃないか、という
ご意見をいただきました。
確かにそうですね。分かりました。
応募のときに、希望の色を選べるようにしましょう。

えーと、今回はまだ、制作のとこまでいきませんでしたね。
でもデザインも決まったし、
次はいよいよTシャツ職人の世界へご案内しますよ。


ヒマな方におくるTシャツコラム 第2回

Tシャツが、CDみたいになってきてる、っていう話を
前回書いたんだけど、それってどういうことなんでしょう。
CDみたいに、と言われても、よくわかんないですよね。
ええと、たとえばってことで、こういう例はどうでしょう。
今の若い人たちがTシャツを買うときのノリって、
こんな感じだと思うんです。

「あのTシャツ、もう見た?」
「ああ、あれいいよねえ」
「どうする?買っとく?」
とか、
「おっ、そのTシャツいいね」
「ああ、○○で売ってるよ。
 でも数少ないから早くしないとなくなるよ」
「そっか。じゃあオレも買っとかないと」
とか。

なんとなくわかります?
なんていうんでしょう、「着る」という実質的な機能から、
かなりハミ出してますよね?

CDを買うようにTシャツを選び、
飽きてきたら次を買う。
マニアになってくると、
まるでDJがアナログレコードを漁るように
レアな限定もの、ダブルネームもののTシャツを
日々追い求め、ショップに徹夜で並んだりするのです。
いやこれ、ぼくはさすがにやりませんけど、
ホントの話なんですよ。

こういうことって、たとえば、
「現代の消費社会は、モノ自体の意味から浮遊した、
 差異という情報を消費しているのだ」
とかって、一般論としては言えてしまうと思うんだけど、
そんな大げさな話じゃなくて、
もうちょっとミクロにというか、
「Tシャツっていうのは、いまのぼくらにとって
 どういうものなんだろう」
っていう、身近な気になることとして
考えたいなあと思っているんです。

Tシャツの買い方がCDの買い方と似ているっていうのは、
つまり、「“いま”を買う」というのと、
「気分に合わせてチョイスする」ということが
あるような気がします。
このへんにヒントがあるのかな。

(つづく)

2000-07-14-FRI

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