ボサノバをつくった男。 ジョアン・ジルベルトが日本にやってくる! |
ほぼ日枠で行ってきました、ジョアン。その2 ほぼにちわ。 たくさんのメールを、ありがとうございます。 たくさんの人が「ほぼ日」を通じて ジョアンのコンサートを観て、聴いて、 おなじものを見て、同じように感じていながら ひとつとして同じ表現が、ないのです。 「ジョアンの音楽は、情報量がすごいんだ。 だから、受け取る人によって、 いろいろな聴かれ方があるんだね。 たとえば、弦楽器が聞こえたようだという人もいれば、 女性コーラスが入ったように聞こえる人もいるし、 パーカッションの音がひびいているように 聞こえる人もいるくらいだよ。 そして、目をつぶると、 風景が見えるという人もいるんだ。 不思議だよね、73歳のおじいさんが、 たったひとりで、ギター1本でうたっているのにね」 最終日にジョアンを聴いた、 音楽の仕事をしているある方が、 そう、話していました。 みなさまからの感想メール、 今日も「大阪公演」のものを中心に、 お届けしましょう。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ステージの上には演出もセットもなく、 あるのはギター1本と彼と彼の歌声だけ。 心の深層にすーっと入ってきて、 まるで天国で聴いているかのようでした。 あんな体験は生まれて初めてです。 ジョアンを見ていると、 おじいさんが訥々と昔話を話してくれているような、 野に咲く小さな植物がおしゃべりしているような、 そんな錯覚をおぼえました。 1曲歌い終わるたびに、会場から拍手が起きるのだけれど、 3曲歌ったところで つづけて次の曲を歌い始めるであろうと自然に止む拍手。 すると、ジョアンは、自らパチパチと拍手をしました。 もうびっくり! 「もうすこし、拍手しといて」 と言っているようで、観客は大喜び。 さらなる大きな拍手と声援を送ります。 そして、去年と同じように時間が止まったのです! 拍手は30分以上つづき、それは一つに揃ったり、 バラバラになったり、 海の波の音のように響いて、ジョアンに送られました。 ジョアンはうつむいたままで、じぃっとしていました。 途中、スタッフの人が近づいて 彼に何かを促していたようでしたが、 ジョアンは「わかっているよ」といわんばかりに スタッフさんの手を握り返し、 そうして、また、続く拍手の波の中に身をゆだねるのです。 ようやく彼が再び歌い始めたときには、 手がだるくなるほどでした。 ジョアンは、涙をぬぐっていました。 そして「A-ri-ga-to-u、A-ri-ga-to-u(ありがとう)」と 2回、小さな声で言ってくれました。 歌っているようにも聞こえました。 本当に彼は日本の観客を愛してくれているんだなぁと 感じました。 歌も私の大好きな曲をたくさん歌ってくれて、 あんなにたくさん歌って、 ジョアンは倒れてしまわないかと心配になったくらい。 一番好きな「想いあふれて」が始まったときには 鳥肌がたちました。 魂に触れているような 神聖な気持ちでした。 すべてを歌い切って、拍手の海の中で ステージから去るジョアン、 その姿は、まるで何か、 草食動物のような柔和なものが そうっと森深くに帰っていくように見えました。 ありがとう。ジョアン。ボサノバの神様。 私は歴史の1ページに立ち会うことができて、 幸せな一日でした。 ジョアン、ずっとずっと元気で、長生きしてください。 (RYO) CDで聞いていたよりも、ずっとずっと柔らかい声や ギターで、つぶやくような声を大勢で息をのんで聞く、 という貴重体験をさせてもらいました。 今日のこの2時間がとても大切なものに思えます。 「また来年来てくれるってことあったら、絶対こようね」 なんて今から言っています。 今日、生で聞いて分かったことは、私はジョアンさんの弾く ギターの音色が好きということでした。すてきでした。 (かながわじゅんこ) みて、きいてきました。 今まで触れてきた音楽とは、ぜんぜん違っていた。 神様の音だと思いました。 静かな曲で、何を言っているか全然わからないのに まったく眠くならなかった。 途中で退屈したり、おざなりに足でリズムをとったり することもなかった。 ただもう、ひたすらに全身を耳にして、聞いていました。 聞いても聞いても、もっと聞いていたいと思った。 こんなことは、生まれてはじめてです。 (jingle) ポルトガル語の言葉の意味はわからないのですが、 ギターとうた(こえ)から、 いくつものことが喚起されました。 なんか、平和のかたちとか、幸福とかが、 今ここにある気がしました。 ふだんCDで聴く以上の つややかな生の演奏は、さらっと、かろやかで、 しかし、何かがずしーんと身にきました。 一期一会ざんした。 (KIYO) 行って良かったです。 ジョアンが見られて。 ジョアンの演奏が聴けて。 そう、ジョアンが出てきただけで、 なぜか、ぽろぽろ泣いてました。 ありがとうジョアン。 ずーっと、そう心の中でつぶやきながら ステージを見ていました。 やはり、ジョアンは神様でした。 (きたやま*さとこ) ほんとうに、ほんとうに、ほんとうに感激しました。 途中でうるうるきちゃいました。 コンサートが終わってもホールを出る気がせず、 もっと聞いていたいなぁ、 ほんとうに終わっちゃったんだな、 とさみしく思いました。 (ZOo) 今、思い出しても、ぞくぞくするような 素晴らしい演奏と歌でした。 あなたがステージに現れた時には、 初めて会えた嬉しさで夢中で拍手をしていました。 でも、「3月の水」が始まった途端、 まさに雷に打たれた、という感じで 全身が固まってしまいました。 口に手を当てたまま、 身体が動かなくなってしまったのです。 そして、目元だけがジワーっと熱くなってきて。 (泣いてしまうと、あなたが見られなくなるので、 我慢しましたが。) そのあとは、ただただ目も耳も全開になっていました。 もしかしたら瞳孔が開いちゃっていたかも。 まばたきをするのがもったいない、 このまま永遠に続いてほしい、 そんな気持ちで一曲一曲を夢中で聴いていました。 レコードやCDとはまた違った、 自由な演奏と歌に心から酔いしれていました。 あなたについては、「奇跡」とか「伝説」などと、 いろいろ言われていますが、 あなたの演奏と歌を直接聴いて、 そんな言葉を越えたもの、あなたの言うところの 「形而上的」なものを、しっかりと感じています。 そして、あなたのチャーミングな人柄も、ね。 ジョアン、日本に来てくれてありがとう。 本当にありがとう。 はるばるブラジルから来るのは 大変かもしれないけれど、 ぜひ、また日本に来てくださいね。 そして、また素晴らしい演奏と歌を聴かせてくださいね。 その時まで、どうか、お元気で。 (YOSHIKO) ジョアンが遅刻の後、 ステージに現れた時には感激で涙が出ました。 そして、歌声が聞こえ始めて、また涙。 途中、ジョアンが歌うのを止めた時、 拍手の嵐の時間がやってきました。 20分? 30分? 続く拍手中に振り向きながら 「私に聞こえてる拍手と、 ジョアンに聞こえてる拍手はきっと同じ音なのね!」 なんて勝手に思いながら、拍手をし続けました。 拍手が止んですぐに、ジョアンはまた歌い始めました。 あの年齢なのに、何分も黙った後なのに、 滑らかに歌いだしたのです。 普通なら、咳払いの一つもしそうなのに。 流石ジョアン! アンコールで歌ってくれた「イパネマの娘」を 一緒に歌えて幸せでした! この1曲だけでも、ポルトガル語で 覚えておいてよかった、と心底思いました。 (MUGO) あんなに素晴らしいコンサートだとは、知らなかった。 とくに、腕がしびれるほどのフリーズの後の、 ジョアンの演奏はすごかった。 ギター1本と、つぶやくような歌声だけで、 どうしてあんなに深みのあるオンガクが生まれるのか。 ほぼ正面の前から3列目、彼の表情を見ているだけで 泣けてしかたがありませんでしたよ。 生きていて本当に良かったです。 万事オッケーです。 ほんとうにありがとうございました。 よい日々を。 (TNKさん) 初めてひとりでコンサートに行きました。 好きな曲も何曲か聴くことが出来て、 ホント至福の時間でした。 コンサートが終わってからも ジョアンの歌声に包まれてるようで、 ひとりで行ったお陰か、自分の中だけに 「感動」を閉じ込めることが出来たので まだ長持ちしてる様な感じです(笑) いいですね、ひとりで行くのも。 会場の拍手を、拍手しながら客観的に聞いてると、 みんなやっぱりジョアンが好きなんだなぁと 感じさせられました。 ジョアン、ありがとー!! (TJさん) ジョアンがステージに現れたとき、 おこがましいとは思いますが、 訳あってずっと会えなかったおじいちゃんに やっと会えたような、 なつかしさみたいなのが込み上げてきて、 目頭が熱くなりました。 初めて見たジョアンの印象は、 何だかカワイイ人でした。 ステージに登場する時も、ちょっとシャイな、 やわらかい雰囲気があって、 始まってからも、拍手がうれしいのか、乗ってきたのか、 「次どれをやろうかな」と下を見ながら ニコニコしている様子が無邪気でした。 時折、目に指を当てていましたが、 あれは泣いていたのでしょうか、 それとも目の調子が悪かったのでしょうか、 ちょっと気になりました。 初めて聴く生の歌声は、やはりすばらしくて、 涙が自然と出てきました。 引き込まれるほどに、静けさが浮かび上がる歌い方、 とでも言ったらいいんでしょうか。 ジョアンならではの、 ジョアンでなければ成立しないコンサートの その場にいられたことが本当にラッキーでした。 アンコールになったら、 「ありがとうー!!」と ジョアンに叫ぼうかと思ってたんですが、 その日は幕の中に入るとそのまま終わり、 引き際のタイミングがわからなかったため果たせず、 それが唯一の心残りでした。 またいつか聴きにいきたいです。 (sue) ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ みなさま、どうもありがとうございました。 また次回! |
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2004-10-13-WED