宇多田ヒカルさんの10作目のシングルである「光」は
いきなりサビから、劇的な歌詞で始まります。
どんな時だって
たった一人で
運命忘れて
生きてきたのに
突然の光の中、目が覚める
真夜中に
そして目が覚めたあとは情熱的な展開となります。
どんな時だって
ずっと二人で
どんな時だって
側にいるから
君という光が私を見つける
真夜中に
歌を聴いた当時の私は中学2年生で、
これは究極のラブソングだ!と思いました。
「光」とはいつか出会う運命の人であり、
「結婚ってこんな感じなのかな〜」と
「光」を聴いてはロマンチックな想像をしていました。
思春期を経て
そして高校・大学生活を送るなかで、
恋愛ってロマンチックなだけじゃない。
と思える経験をしたことで、
果たして「光」みたいな人に私は巡り会えるのかな?
と不安な気持ちで歌を聴くこともありました。
ところが就職をして社会にでてみると、
私にとっての「光」は恋愛だけじゃなく、
仕事や尊敬する人から貰った言葉だったり、
自分のお金と時間を使って辿り着いた
旅先での景色だったりするようになりました。
そうすると、今までとは違った気持ちで
「光」を聴く様にもなりました。
また、「光」はキングダムハーツという
ゲームの主題歌でもありました。
このゲームは私が唯一クリアしたことのある、思い出のゲームです。
そしてゲームが不得意の私がクリアできたのは、
2つ年下の弟の協力があったからでした。
弟とは、「今日は20時から2時間」とか
「日曜日は早起きして、あのボスを倒すまで」
とかのルールを決めて、最後まで楽しく遊びました。
思い出すのは…
「光」はゲームの物語に本当にぴったりな歌で、
聴くと好きな場面やセリフを思い出したりします。
はたまた、学生時代~社会人になってからの、
その時々の自分にとっての光を思い出せる歌でもあります。
でも私が「光」を聴いて何より思い出していたのは、
弟との楽しかった時間のことでした。
そういえば弟は、
「強い敵が現れたら率先して戦ってくれてた」
「私が好きなミニゲームの時は絶対交代してくれたなぁ」
「ゲームしてる時はケンカしなかったなぁ…」
そんな懐かしい出来事を思い出しては、
嬉しい気持ちになることができます。
あぁきっと私が「光」を何度も聴くのは、
歌が好きなこと、
主題歌だったゲームが好きなこと以上に、
歌にくっついてる弟との思い出が大切なものだからなんだなぁ、
と改めて気付きました。
かれこれ14年間聴き続けている「光」ですが、
きっとこれからも何度も聴くと思います。
私は、聴く度に大切な思い出や嬉しい気持ちを
思い出させてくれるこの歌が大好きです。
そして3年後、5年後には
どんな気持ちでこの歌を聴いているのかな?
と想像してみると、
「もしかしたら新しい思い出ができてたりして…?」
という、初めて聴いた時みたいなロマンチックな気持ちで
今「光」を聴きながらどきどきしています。