なんかこう、突然、
ガツーンと症状が現れる瞬間が、
１日に何度かありますよね。
けっこう調子悪いながらも安定していて、
ときどきティッシュは使うけど
あんまり花粉を意識しないような時間を
しばらく過ごしていて、
ああ、今日はわりと平気だなあなんて思っていると‥‥。
ちょっと鼻がむずむずしてきて、
念入りに鼻をかんだあととかに、くしゃみ３連発。
１発単発のくしゃみがあって、また３連発。
そういや、目も変だぞ‥‥あっ、薬が切れたのか！
そんな感じで自分の花粉症を自覚する瞬間。

全国のカフナーのみなさま、
いかがお過ごしでしょうか。
いかがもなにもないですよね、この時期だもの。
さあ、本日もがんばってまいりましょう、
「2005こちら花粉症情報局」、
担当は私、ほぼ日刊イトイ新聞の永田です。
どうぞよろしくお願いいたします。
それでは今日もみなさまからのメールを
たっぷりご紹介いたしましょう！

目薬ってあれですね、 一度買っちゃうと使い切るまで けっこう時間がかかるから、 ティッシュなんかと違って いろいろ試せないんですよね。 ちなみにぼくはアルガードを使ってます。 かゆみも充血もけっこう おさえてくれているような気がしてます。

「鼻でブロック」を塗ったうえに、 立体＋医療用のダブルマスクとは！ 花粉症対策をどうこういうより、 そこまでしてテニスに打ち込む情熱に打たれます。 そう、カフナーという生き物は、 なにがなんでも花粉をさけるために、 外出の機会を減らすことがふつうなのですが、 「あ、あれ、発売日だな」くらいの 個人的な動機が、ふと日常に生まれれば 意外に、いともあっさりと、平気で 街へ買い物に出ちゃったりするのだ！

おいおい、ほんとかよ！ 品切れなのは知ってたけど、 オークションまで？！ このままだと、転売目的のバイヤーが ２月くらいに花粉症グッズを買い占めるなんていう わけのわからないことになるぞ。 みんな、落ち着いて、落ち着いて！ たかがマスク！　たかがマスク！

発症したばかりでちょっと浮かれてるライトカフナー、 自分に効く対策をある程度極めているベテランカフナー、 カフナーにもいろいろタイプがあるのです。 この方のように、ありとあらゆる方法を試したすえに 達観しているような人は、 「カフナー仙人」とでも呼ぶべきタイプ。 ぼくもそうとうベテランですが、 まだまだこの域には至りません。

ああ、花粉シーズンが本格化するまえは、 ノンキに「くしゃみ劇場」とかやってたなあ。 あのころのオレは余裕があったなあ。 ちなみに、「くしゃみ劇場」をご存じない方は、 こちらをご笑覧ください。

ややや！　長久手会場は「猛烈に多い」とな！ 一部で、「愛・地球博の客足が鈍いのは花粉症のせい」 などと言われているようですが、どうやらほんとうかも？

花粉症で覚える英会話。ぜひ、 「たいていのヨーグルトはおおむねヨーグルトである」 「花粉症かも？　と疑うようなものは花粉症ではない」 なども英訳して会話に組み込んでいただきたいものです。

同様の報告、多数！ どうやら東京の花粉はひと味違うようですよ。 カフナーたちのメッカ、東京。 東京土産に、キシリアマスクはいかが？

うははははは！　おいおいおい！ 大丈夫なのか、それ。 いや、ひじょうに失礼な言い方かもしれませんが、 それはいわゆる「不審者」ではないのですか。 ひょっとしたらヤケクソなのかな。 「あああああっ、目がっ、目が、かゆいっ！ 　もうっ、もう、頭きたっ！　こうなったらっ！ 　サランラップを、こうして、こうして、 　このまま、会社に行ってやるわっ！」 「お父さんっ、やめてください！」 「うるさいっ！　行ってきますっ！ 　わははははははーーーー！」 ‥‥みたいな。

あ、これ、いいですね。 やろうやろう、明日やろう！ 明日、またアンケートやりますので、 「こんな質問をしてほしい」 といった意見があれば、 お早めにおよせくださいませ！

全国のカフナーのみなさんから、 「ダブルティッシュ」ではとても足りない！ という意見をいただきました。 むろん、ぼくもダブルティッシュに 甘んじているわけではないのですが、 みなさん、そうとう、部屋にティッシュを 置いているようですねー。たとえばつぎのメール。

いや、ひと部屋に、箱ティッシュ７個はびっくりした。 そして、ノンカフナーのみなさんに、 いまいちど注意をうながしておきます。 カフナーにとっての保湿ティッシュは、 ティッシュではなく「特製の紙」という扱いなので、 気軽に「ティッシュもらうねー」などと言って さぼさぼ抜かないように。

もう、なにがなんだかわからんわい。

ついに薬用リップクリーム情報まで、 真剣に読んでしまう自分‥‥。 ところであなた、美少女だったら、 その、親父のダジャレみたいな ハンドルネームはやめなさい。

はっはぁ〜、トウガラシですか。 カラさで花粉症に対抗、ということですね。 でも、からいものって粘膜に悪いんじゃ？ そういや、こんなメールも来てました。

トウガラシのつぎはわさびせんべい！ このメールをきっかけに、 わさびせんべいが店頭から姿を消すことに！ そしてネットオークションでは わさびせんべいに異常なプレミアが‥‥。

いま、深夜の洗面所に行き、 さっそく、おおマジで試してみました。 １と２までは、完璧にできたのですが、 ３ができません！　３ができません！ アルガードが鼻筋に沿って無情に流れるのみです。 １と２までは、とてもカンタンにできたのですが、 何度やっても、３ができません！

「花粉症休暇」どころか、 花粉症のテキストをこうして書いているせいで、 花粉症でぼーっとしているのに いつもより忙しいというこの不条理。 この感覚、どこかで味わったことがあるぞと思ったら、 オリンピックの原稿を書いているおかげで オリンピックが観戦できないという 去年の夏に感じたことと似ていたのだった。

「地震で花粉症が治る？」などと書くと、 ちょっと不謹慎かしらと思って遠慮してたんですが、 同様のメールが何通も届いているんですよ。 やっぱりあれでしょうか、生命の危機のときは 身体の機能が生命維持に向けて特化されるという、 つまりは、交通事故のときに、 周囲の映像が白黒のスローモーションになる みたいなことなのでしょうか。

お〜い、ポリスマン！ この人じゃなくて、 顔にサランラップを巻いた さっきのオジサンを職務質問してくれ！

第５回
「スカッシー２０００（名古屋眼鏡）」の巻



こんにちは、ナカバヤシです。
目のかゆみ対策に関する読者のみなさんからの
投稿も増えてまいりました。
花粉の威力がいよいよ本領を発揮しはじめ、
もう、鼻はどうしようもないから
せめて目だけでもなんとかしたい！
そんな思いがあるのでしょうか。
わかります。わたしにもわかります。

どうやらそのあたりは永田も同感なのか、
今回、わたしにくだされた指令はこちら。
「アイガードスカッシー２０００」です。
今度はメガネかあ。いろいろ考えるなあ。

まず「アイガードスカッシー２０００」の
見た目から感想を。
おもったよりもずっとシンプル。
色は透明、レンズは大きめ。
メガネ職人の長年の経験の積み重ねにより
「色」と「大きさ」を決定したのではないかと
勝手に推測しました。
長く愛される商品になるためには
奇をてらった色にしてはいけない、と
どんな人の顔にも合うように
サイズは大きめがよい、と
若い者のはやりに乗っちゃいけない、と
そんな頑固な職人の意地とこだわりのつまった商品、
想像しただけで涙が出てきそうですが、
スギ花粉が目にしみただけかもしれません。

まあ、でも、これをかけて、しばらく過ごし、
レポートを書けばいいだけですから、
なんだか今回はラクに終わりそう‥‥と思ったら、
こんなところにメモが。なになに？
「これをかけて家から出勤せよ」？
‥‥‥‥。

というわけで今回のレポートは、
家を出るところから始まるのです。
とにかく仕事は黙ってこなすのです。
いざ出勤！
スカッシーをかけた自分の姿を見てしまうと、
出社拒否にいたる可能性がでてきそうなので
鏡の前に立つことなく、駅に向かいたいと思います。
いつもの朝です。ゴミ出しします。鍵をかけます。
家の前の風景は昨日となんらかわりはありません。
「アイガードスカッシー２０００」
全パーツ透明なだけありまして、視界はとっても良好です。
コンビニ寄ります。おにぎり買います。
駅につきました。改札通ります。
すれ違う人の目線を
いつもより意識してみたのですがまったく目が合いません。
朝の電車らしく、座っている人は寝ています。
わたしもいつもは寝るんですが、
今日は人の視線が気になって寝れません。
うーむ、ドキドキしているのは、わたしだけなのか。
この胸の高鳴りをどうしたらいいのか。
これは恋なのか。スカッシーにたいする恋なのか。
いや、そりゃぜんぜん違いますね。
乗り換えの駅です。電車を乗り継ぎます。
引き続き、お伝えする情報はとくにありません。
電車つきました。降ります。
うわあ、なんの情報もないまま、
とうとう明るいビルに着いてしまいました。
最後の望みは会社です。
会社に行けば、だれかなにか言ってくれるはず。
朝の会社です。
「ナカバヤシさん、おはようございま、あはっ。」
（ああ、趙さん、おはようございます。
　やっと気がついてくれた！
　どう？　どう？　このメガネ）
「いや、すごい色やねー、その服」
ガーン。メガネじゃないんだー。
トイレに向かい、
ついに鏡の中のスカッシーナカバヤシとご対面。
どうだったんだ、このメガネ。
周りの人はほんとはどうおもってたんだ？！
ガーン、頭の後ろに寝グセついてるー。
メガネに気を取られてる場合じゃないじゃーん。

周りにいた数名の社員にこのメガネを
かけてもらいましたが、
シューティングゲームをするゲーマーと化した人、
アニメキャラ化する人、テクノ風、HIPHOP風、
近未来的な宇宙の雰囲気を漂わせる人、
いろんなタイプがいますが、結構な確率で似合います。
花粉症対策というよりもオシャレアイテムとして
ためしてみるっていうのも、ありじゃないでしょうか。
え、花粉への効果ですか？
すみません、人の目が気になって、
それどころじゃなかったです。

野暮と知りつつ、いちおう書いておきますね。 ここに挙げた花粉症対策は、あくまで個人の経験談です。 人によって合う合わないがあると思いますし、 用法なども、きちんと守らないといけないんだと思います。 真偽のほどが定かでないものもあると思います。 そのあたり、汲み取りつつ、読み物として たのしんでいただけると、うれしいです。

2005-03-30-WED