スギタケ 毒
写真と文章/新井文彦

スギタケ、という名前がつけられてますが、
杉などの針葉樹ではなく、広葉樹に多く発生します。
子実体の全体的な雰囲気が杉に似ているから、
スギタケ、なのでしょうね、きっと。

スギタケには、
スギタケモドキ、
ヌメリスギタケ、
ヌメリスギタケモドキ、
ツチスギタケ、
キッコウスギタケ、
などなど、思いつくだけでも、
たくさんの仲間を挙げられるのですが、
いずれも似たような雰囲気を漂わせているので、
名前をはっきりさせるのは、大変かもしれません。

上記のスギタケの仲間で言うなら、
ある程度安心して食べられるのは、
ヌメリスギタケとヌメリスギタケモドキ。

スギタケを含む残りのスギタケ組は、
図鑑によっても、きのこに詳しい人によっても、
食べられる、食べられない、の判断が分かれたりします。
つまり、中毒の症状が、出るか、出ないかは、
個人の体質に左右される場合が多く、
食べてみなければわからない、という、いわば、
半か、丁か、のバクチ!のようなものなのです、はい。

もし、食後に、中毒症状が出たとしても、
腹痛や、下痢など、他の毒きのこたちに比べたら、
比較的軽くて済みそうなのが、せめてもの救いかも。
(いやいや、十分にツライですよね……)
あ、あと、お酒を飲みながら食べると、
悪酔いすることもあるようです。

何とも一筋縄ではいかないところも、また、
きのこの魅力のひとつでもあるわけですが……。

スギタケに関して言うなら、
東北地方などでは、食用に販売されてますが、
地元の詳しい人が地元のスギタケを売っている場合なら、
ある程度は安心できるかもしませんね。
(そもそも、毒成分が未解明ですし)

何回も繰り返すようで恐縮でございますが、
知らないきのこは、たとえおいしそうに見えても、
くれぐれもお召しあがりになりませんように。

※このコンテンツでは、 きのこの食毒に触れてますが、 実際に食べられるかどうかを判断する場合には、 必ず専門家にご相談ください。
 
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