傘の直径は5mmくらい。
きのこの高さは1〜2cmくらい。
小さいけど、存在感抜群。
阿寒に秋を告げるきのこ、シロコナカブリです。
針葉樹の落葉を分解するきのこなので、
針葉樹天国の阿寒の至るところで発生します。
これだけ小さいと、探すのに苦労すると思いきや、
森は、昼間でも薄暗いし、暗色系の構成物が多いので、
白とか半透明のものは、たとえ小さくても、
けっこう目立つんですね、これが。
発生時期は、8月中旬〜9月下旬。
北海道の道東地方では、お盆を過ぎたら、
朝夕は急に涼しくなり、最高気温もぐっと下がります。
8月中旬は、感覚的に、秋なんです!
もう、名前のまんま、
全体的に白い粉をかぶっている傘には、
中心から縁まで伸びる放射状の条線が。
ちょっと触っただけでもポキリと折れてしまう、
細く脆い柄はびっしりと細かい毛で覆われています。
(実は、毛というより、細胞の一種です)
食毒は不明。
調べるまでもなく、食べなくてもいいですよね。
このきのこを見て、食べたい!という人とは、
素敵な友人関係を築けない気がします……(笑)。
ちなみに、
写真の背後に写っている「青」は、
この連載ではもうお馴染みだと思いますが、
雌阿寒岳の山麓でひっそりと水をたたえる、
神秘の湖・オンネトー。
千歳市の支笏洞爺国立公園にあるオコタンペ湖と、
十勝は上士幌町にある東雲湖と合わせて、
「北海道三大秘湖」などと言われているのですが、
近年では観光客がけっこうたくさん押しかけ、
「秘湖」という雰囲気はまったくありません(笑)。
オンネトーは遊歩道もそこそこ整備されていて、
1周約4キロを2時間弱くらいで歩くことができます。
観光地など、人が多い場所で、
腹ばいになるなどして小さいきのこを撮影するときは、
背中に突き刺さるような好奇の視線、
そして、何を撮っているのかという質問攻撃に、
耐えに耐える覚悟が不可欠です(笑)。
負けずに頑張りましょう、ご同輩! |