思えば、お国自慢の祭典じゃないか! おらが夏の甲子園。
   

さあ、開幕です。まだ間に合います。
おおざっぱに情報をまとめてみました!


♪くーもーはーわーきー、ほにゃららほにゃにゃ〜。
『スクイズーーー! しかし、はずしたはずした。
 ランナーあわてて三塁へ返る、ボールは三塁へ、
 三本間にはさまれた、ホームへ、サードへ‥‥
 しかし、これが高ぁーーーい!
 ボールはてんてんとレフトへ、同点っ!』

こんにちは、永田です。
このページが更新されるころ、
もう、第一試合がはじまってますね。
緊張するんだろうな、第一試合って。

さて、今日はまず、
観戦にあたって便利な情報を3つほど
お伝えいたしましょう。
どれもこれも、
テレビで甲子園を観てると、
親から訊かれそうなことばかりですので、
覚えておくと便利かもしれません。

●「初出場の高校を応援したいんだけど?」

はいはい、わかります、その気持ち。
夏の甲子園、初出場の高校は、以下の7校です!

藤代
(茨城県)
国士舘
(東東京)
静清工
(静岡県)
菰野
(三重県)
清峰
(長崎県)
別府青山
(大分県)
聖心ウルスラ
(宮崎県)
 

●「公立の高校を応援したいんだけど?」

ああ、うちの親とか、そうなんですよ。
「あそこは公立なのにがんばってる!」とかね。
調べてみました。以下の20校が公立高校です!
けっこう、多いですね。

旭川工
(北北海道)
秋田商
(秋田県)
藤代
(茨城県)
前橋商
(群馬県)
銚子商
(千葉県)
土岐商
(岐阜県)
菰野
(三重県)
高岡商
(富山県)
福井商
(福井県)
姫路工
(兵庫県)
高陽東
(広島県)
鳥取西
(鳥取県)
宇部商
(山口県)
丸亀城西
(香川県)
鳴門工
(徳島県)
佐賀商
(佐賀県)
清峰
(長崎県)
熊本工
(熊本県)
別府青山
(大分県)
宇都宮南
(栃木県)


●で、優勝候補はどこ?

ああ、なんていう、むつかしいことを訊くんですか。
答えられるわけないじゃないですか。
「そこじゃないよ、バカ!」って言う人が
出てくるに決まってるじゃないですか。
でも、やっぱり、気になりますよね?
やむをえず、個人的な感覚で答えましょう。
さまざまなメディアの情報に
ちょこちょこと目を通してきたぼくが、
当たり障りのない範囲で優勝候補をお知らせします!
(強気なんだか弱気なんだか‥‥)
とりあえず、この2校は、
わりとみんな優勝候補だと思ってるはず!
(強気なんだか弱気なんだか‥‥)

愛工大名電
(愛知県)
大阪桐蔭
(大阪府)

すごくざっくり補足しておきますと、
愛工大名電は、春の選抜大会優勝校。
大阪桐蔭は、エースと四番の評判が高いチーム。
それ以外の「強そうな高校」は、
挙げれば挙げるほど
好みの世界に入りそうなのでやめておきます。

さ、今日もみなさんからの情報をお伝えします!


はじめてメールします。
沖縄尚学高校について。
たいした話ではないのですが、
沖縄県代表、沖縄尚学の愛称は
「オキショー」です。
「がんばれ、オキナワショウガク!」と言うより
「ちばりよ、オキショー!」と
元気よく応援して頂ければうれしいです
(上京11年ハイビスカス組)
ちばりよ、オキショー!
お国言葉での応援をご紹介いただき、
ありがとうございます。
こういうの、地域色あっていいですね。
もしも、メールを書くのがちょっと面倒だなあ
と思ってらっしゃる人がいたら、
どんどん方言まるだしで
しゃべるように書いていただければと思います。
おつぎも、地域色豊かな投稿です。
地味な茨城県代表、藤代高校の情報が
いっぱい掲載されてましたが、私も卒業生です。
「パチンコ大学」やら「ビール工場」やらの
ネタがありましたが、ビール工場だけでなく、
「カップラーメンの工場」も、
国道を挟んですぐのところにあります。
しかも、近くにはガスタンクもあるので、
時折吹いてくる「筑波おろし」やら何やらの
風向きによって、臭ってくるものが違います。
球児たちもグランドで、
「あ、風向き変わった‥‥」とか
思いながら、ノック受けてるんですかね!
あと、地盤沈下のことを言っている
OBの方がおりましたが、
確かに先生が地面と校舎の境目を計測するのが
日課みたいになってたことを記憶しております。
そう、周りは工場と田んぼ‥‥地味かつ田舎なのです。
でも、在校生は自転車通学が多いので、
みんな筑波おろしの向かい風に
足腰を鍛えられるんですよ。
ちなみに、初戦は福岡県の柳川高校ですが、
私の会社の隣の同僚が福岡出身なので、
すでに火花散っています!
負けんけんね!
(ぷぷるん)
出た! 突如ブレイク、藤代高校!
初出場ということもあり、
ほかのメディアではあまり注目されてませんが、
このページでの人気はうなぎのぼり。
地盤沈下、ほんとうだったとは!
しかし、初戦の相手が柳川かあ‥‥。
柳川も好きなんだよなあ。
しかも、それに勝つと、つぎの相手は
大阪桐蔭と春日部共栄の勝者!
もともと、このブロックは
ワールドカップ風に「死のブロック」と呼ばれてる、
強豪校だらけのつぶし合いブロックなんですよね。
これは藤代、かなりきびしい‥‥?
しかし、逆にいえば、このブロックを勝ち抜けば、
深紅の大優勝旗はグッと近づくわけです。
初出場とはいえ、甲子園は一発勝負。
なにが起こるかわかりませんよ?
なんといっても
「甲子園には魔物が棲んでいる」のですから!
ま、どんな魔物か知りませんけどね。
ひょっとしたら、こんな魔物かもしれませんね。




地区大会準決勝まで全試合コールド勝ち! です。
先輩に楽天イーグルスの高村祐投手がいます。
(はしやん)
これだけ書かれたメールが届いて、
いったいなんのことかと思いました。
調べてみると、宇都宮南(栃木県)の
応援メールだったみたいです。
地区予選6試合中、
5試合がコールド勝ちっていうのは
たしかにすごい。
ぜんぜん富山県代表の
高岡商業のことが載らないので、
私が超個人的にお知らせします。
高岡商業の監督(38才)は
高校時代かなりモテたらしく、
当時、高岡商業の近くの女子高に通っていた、
私の奥さんは、
「結構好きだったのよ。きゃ」などと、
目がハートになっております。
彼は今やイケメン監督なのでしょうか。
くそーなんだかわからないが
がんばれ高商!
(けんご)
うはははははははは。
なんだこれ。最高。
富山県代表高岡商業の監督が
高校時代モテモテだったという情報が読めるのは
「おらが夏の甲子園」だけ!
つぎも、超、個人的な情報。
これ、載せちゃって大丈夫かなー?



ほぼにちは。
おらが甲子園楽しく読ませていただいてます。
私は、今東京に住んでいるのですが、
昨年、優勝校の駒大苫小牧二塁手の
林裕也君のお父さんとは
家が近所でおさななじみでした。
おとうさんは私の一つ年下でしたが、
やっぱり野球少年でした。
甲子園なんていけない弱小高校でしたが、
高校3年間野球に打ち込んでいましたよ。
自分の兄が林君のお父さんの
近所に住んでいるのですが、
兄からの情報では、
林君のお父さんとお母さんは同じ名前です。
ふたりとも、「みゆき」といいます。
漢字は違うそうです。
付合いはじめた時は
お互いどう呼び合っていたのでしょうか?
気になります。
最後に関係ないのですが、高校時代、
林君のお父さんに当時私が付合っていた
彼女をとられたことは、今でも悔しく思い出します。
林裕也君はお父さんよりもっといい男なので、
もてもてでしょう。
話それましたが、今年も駒大苫小牧がんばれ!
(まんたろう)
だはははははははは!
うちの乗組員たちを爆笑の渦に巻き込んだこの情報。
林くんのお父さん、つまり林みゆきさん、
大昔のことをひろめてしまってすいません!
あんまりおもしろいので載せちゃいました。
ていうか、これ、どこが甲子園情報なんだ!
ともかく、駒大苫小牧がんばれということです。
あと、つき合いはじめたころ、
互いをどう呼び合っていたかという
「みゆき」問題ですが、
そのころは名字が違うのだから、
問題ないのではないでしょうか。



こんにちは。ユニフォームおたくです。
奈良県代表・天理高校が
甲子園初出場の頃(はるか昔)に
あの印象的な紫が
「高校野球にふさわしくない華美な」色だから
認めるべきでないという話が連盟内に
持ち上がっていたと聞いたことがあります。
しかし母体を教団に持つ当校にとって、
それは宗教上の正統な理由がある色なので
特別に許されたらしいです。
今では、とくに新興の私学なんかで紫や赤あたりは
けっこう普通に使われていますから、
「高校野球らしさ」の解釈が
ゆるくなったということなのでしょう。
ついでと言ってはなんですが
奈良予選の一回戦で天理と勝敗を分けた、
これも今や甲子園の常連である智辯学園の朱色も
同じ理由で俎上に上り、そして不問に付されたとか。
(今大会でその朱色は、
 和歌山代表・智辯和歌山でご確認になれます)
ああ、それから天理の袖に入っている
葵のご紋みたいなマークは、
今は紫と黄色の2色になっていますが、
何年か前までは黄色い部分が白でした。
(ゆず)
やあ、来た来た!
ユニフォームおたくのゆずさん。
なんのために? 誰のために?
そんなことを訊いてはいけません。
ゆずさんにとって、甲子園といえば
ユニフォームなのです。
みなさんもゆずさんの知識を拝借し、
テレビのまえで、通っぽく言いましょう。
「天理の袖のマークって、
 昔は黄色いところが白だったよね?」
野球にうるさい親戚のアキラ叔父さんも
あなたを見直すこと、うけあいです。
また、ゆずさんのレポートのなかで、
さりげなく、「智弁学園」の「弁」の字を、
公式ページなどに使われるものでなく、
ユニフォームの胸に書かれた
「辯」の字にしているあたり、
ひそかなこだわりが感じられます。
さあ、今日の開会式、ゆずさんは
どこのユニフォームになにを発見するのでしょうか?
今後もおもしろユニフォーム知識、
お待ちしております。

甲子園を見ながら一日だらだら宿題をするという
夏休みを毎年送っています。
妹と見ていて気づいたことがあります。
バックネットの1列目に
いつもラガーシャツを着たおじさんが
毎日朝から晩まで観戦しています。
わたしの記憶では毎年です。
妹と二人で
「今日はあのおじさん○○色のラガーシャツだね」と、
ファッションチェックをしています。
きっと今年もいらっしゃると思います。
(神奈川県・まいこいま)
あ、この情報、まえもあったな。
やっぱりほんとにずっといるんだな。
誰なのか? そして今年もいらっしゃるのか?
バックネット裏に注目!
甲子園にはいろんなたのしみ方があるのです。



桑田・清原が甲子園を沸かせていた時代に、
高校野球の魅力にハマッた小学生の私(女)。
夏が終わってさびしいなぁと思っていたところ、
弟が誕生! なんていいタイミング!
「この子を高校球児にして
 甲子園に連れてってもらおう」
と決心しました。
歩けるようになった頃からバットを持たせ、
夏休みは毎日一緒に高校野球をテレビで観戦、
「いいねぇ、カッコいいよね、甲子園」
と感動した後は、
家の前の田んぼに向かってフリーバッティング。
私のマインドコントロールの甲斐あって、
弟は絵に描いたような野球少年に成長しました。
少年野球から中学の野球部、そして高校の野球部へ。
でも、弟の高校は県内一の進学校。
普通に考えると、そんな高校の野球部が
甲子園に行けるわけはないのですが‥‥。
けっこう強かったんです!
ええ、応援に行きましたとも。地区予選。
弟が3年の夏、最後の試合は一生忘れません。
相手は、優勝候補の強豪校。
スタメンではなかった弟が、
9回裏、負けている場面に代打で登場。
フルカウントからファウルで粘ったあげく、
内野ゴロでアウト。
弟のプレッシャーや、彼の野球への気持ち、
小さい頃のことなどを思い出し、
それから試合終了(負けました)まで
私は涙が止まりませんでした。
その日、弟がくれたメールには、
「甲子園へ行けなかったのは悔しいけど、
 いい仲間に会えて3年間本当に楽しかった。
 野球大好き!」
と書いてありました。
「野球大好き!」って‥‥。
姉の勝手でやらせたつもりの野球でしたが、
弟の中では、とても大切なものになっていたんですね。
ちなみに、弟がダメだったので、
早く息子がほしいと思う今日この頃。
私が甲子園に行けるのはいつ?
(富山県応援・ばび)
なにげなく読んでたら最後のほうで
泣きそうになっちゃったじゃないか。
フルカウントからファウルで粘るあたりが
もう、立派だと思うんですよ。
最後の試合の、最後のイニングに、
最初の打席が回ってきたというのに。
3年の夏の予選、つまり高校生活最後の試合、
相手が優勝候補の強豪校で、
負けている試合の9回裏に、自分の弟が、
真新しいユニフォームを着て代打で出てきて、
フルカウントからファウルで粘ったら、
あなたはどう感じますか?
フルカウントからファウルで粘る弟を
誇りに思うと思いませんか?
野球と言えば、私の職場には
「支店対抗野球」があるのですが
先日どうしても人数が足りなくて、出場したのです。
(女性なのに、他は全員男性なのに)
キャッチボールもしたことなかったんですが
少し練習して、バッティング練習もして
打席に立ちました。
相手のピッチャーが
手加減してくれたのもあったのですが
当たったんです。
ゴロでアウトだったんですけどね。
それだけですごく楽しかったんです。
新しい世界が開けたと言うか‥‥。
野球をはじめたばかりの小学生の気持ちです。
今年は高校野球を見る気持ちが
少し違うような気がします。
(北海道・mizue)
ああ、とってもいい場面を
どうもありがとうございます。
たのしいですよね、野球。
観るのもやるのも。
さ、ぬばたまのさんの甲子園情報です。
開幕をひかえた金曜日の夜にメールが届きました。
絵の浮かぶような描写と
とおりいっぺんのガイドには書かれていない
詳細な地元情報をおたのしみください。





みなさんからの投稿を
お待ちしております!
投稿はこちらからどうぞ!

甲子園球場へいらっしゃるなら。
byぬばたまの

古くから続くコーナー
「今日のダンナ」の常連投稿者として
一般の読者にもファンの多い「ぬばたまの」さん。
なんでも、甲子園球場のすぐそばに
住んでいらっしゃるということで、
甲子園球場周辺のレポートをお願いしちゃいました。

第8回「開幕前日の風景と、はまかぜのふるさと」

永田様、みなさま、こんにちは。
甲子園近辺、あいかわらずとけそうな暑さです。

第87回全国高校野球選手権大会のリハーサルが終わり
ほっと空気が緩んだかに見えた
昼下がりの甲子園球場近辺。
近づいてみると、売店ではたくさんの箱が積み上げられ
商品を並べたり書類を調べたり
店員さんたちが忙しく動き回っていました。
胸にIDカードらしきものを下げ
大小さまざまな撮影機材を抱えた人たちも
柵の内外であちらへこちらへと動き回っていました。

球場の東側を走る甲子園筋を南へ。
応援バス駐車場へ通じるこの道沿いでも
土産物を扱う店、お食事どころなどが
甲子園開幕に向け準備をしていました。

甲子園筋のほぼ南の端に
応援バス駐車場があります。
ここでも強い日差しの中で準備が進められていました。

それにしても応援バス駐車場までは距離があります。
地図で見ると1.5〜2キロメートルくらいでしょうか。
自転車で走ってみましたが、途中日陰らしい日陰もなく
夏の太陽を浴びて歩くことになります。
舗装された歩きやすい歩道ではありますが
応援バスで来場される方は
歩きやすい靴を用意されたほうがよいと思います。

応援バス駐車場から南へ100メートルも行かないうちに
大きな公園に到着します。
大きな船の遊具があることから
地元では「おふねの公園」として親しまれている
「浜甲子園運動公園」です。
この公園の中央には鳴尾球場跡地の記念碑があります。
鳴尾球場では「全国中等学校優勝野球大会」が
第3回から第9回(うち第4回は米騒動のため中止)
まで開催されていたとのことです。

この公園は「甲子園浜」へと続いています。
「甲子園浜」は、阪神間に唯一残された
自然の砂浜・干潟・磯がある貴重な浜です。
浜を埋め立てる計画もありましたが
近隣小学校のPTAの反対の声が発端となり
粘り強い運動が実って
浜は埋め立てられずに残されました。
現在では甲子園浜は
環境庁の鳥獣保護区に指定されています。
浜甲子園運動公園の西端には
甲子園浜自然環境センターがあり、
そこで甲子園浜の事が学べます。
甲子園球場に吹く「はまかぜ」のふるさとでもある
「甲子園浜」へも
お時間ありましたらお立ち寄りくださいね。

おやおや、さっきまでうだるような暑さだったのに
急に涼しい風が吹いてきました。
どうやら間もなく夕立が来る模様。
乾いた地面に天然のシャワーは天の恵みです。

明日からいよいよ甲子園本番。
大きな怪我や事故などありませんように。
皆が力を出し切れますように。

ではまた。
(ぬばたまの)
Illustration:澤田 圭
2005-08-06-SAT
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