思えば、お国自慢の祭典じゃないか! おらが夏の甲子園。
 

本日決定、ベスト4!
そして準々決勝第2試合に奇跡が!



↑テキスト中継の記録はこちらから。



♪くーもーはーわーきー、ほにゃららほにゃにゃ〜。
『第6球、投げた、外側いっぱい!
 バットは? 振ってない、振ってない、
 ボールです。カウントツースリー!』



こんにちは、永田です。
甲子園観戦を終え、宿に帰ってチェックしてみたら、
いや、もう、すごい量のメールです。
こりゃもう、ムリです。
最初に言っておきます。
たくさんのメール、いつもありがとうございます!
いただいたメールはすべて読んでいます。
掲載できなかったみなさん、すいません!
プロ野球選手の出身校の情報なども
届く量が多いため、反映できておりません。
ありがとうございます。申しわけありません。
でも、メール待ってます! もっとください!
そのあたりの矛盾をあえて積極的に肯定しつつ、
今日も、熱戦を振り返ってみましょう!
ああ、しかしながら、
いきなり全力疾走はよくありません。
まずはどうでもいい情報で肩慣らし。

甲子園、どうでも情報

日大三高を下った所にあるコンビニは
確か土、日休みです。
閉店時間も早かったような気がします。
日大三の生徒がよくあそこで休んでたので
日大三の生徒をターゲットに
してるんじゃないかと思います。
あと、ジャンプとかの少年誌は、
発売日はカウンターに置いてあって
立ち読みできないようにしてあるようです。
ちなみにその直ぐ傍の川でよく釣りをするのですが、
ただいま釣り場が陥没して
釣りができないようになってます。
あと、コンビニから西に100m程行った所に
駄菓子屋があって、その駄菓子屋の前に
「タバコ」と書かれた旗が立っているのですが、
その上に小さな字で
「贈り物に」と書かれてるようです。
こんな情報で御免なさい。
(どら)
これはまた、見事な「どうでも情報」です。
完璧です。おそろしいほど、どうでもいい。
「おもしろいページがある」と知り合いに教えられて
今日はじめて訪れてくれたみなさん、すいません。
これが等身大のぼくらです。



永山駅には「国士舘高校」の多分グランド、
多摩センターには「日大三高」への発着バス、
栗平駅には「桐光の最寄り駅はここ」の看板、
そう、そんな沿線は小田急多摩線。
新百合ヶ丘と唐木田の間15分弱を
おもに折返し運転していますが、
今回の大会には関東3校の
関係している駅が3つあります。
そんだけですけど。
(すすきのしっぽ)
「そんだけですけど」
このページに掲載される情報のほとんどは、
文末にその言葉をつけて成り立ちます。
「そんだけですけど」



私には皆さんのようなおもしろいネタはないなぁ
と思ってたら、
昨日祖母の家から帰ってきた父に言われてビックリ!
「東北高校のセカンドって、
 父さんの先輩の息子さんだったぞ」
‥‥お父さん、マジですか?
(福島県・マナ)
だからどうした!
そんな情報満載で、ここ兵庫県西宮市、
甲子園のそばにある
ホテルの一室からお届けしています。
ちなみに、ぼくは今日も準々決勝を観戦します。
観おわったら、新幹線に飛び乗って帰ります。



大きな声では、言えまへんが、
鳴工ピッチャー田中君、
うちの従妹の子に、そっくりです。
ちなみに、彼は小学6年です。
(アオッパジ)
あはははははは。
それがどないしたっちゅーねん。
当コーナーにおいては、
「それがどないしたっちゅーねん」は
ほめことばです。



東北高校の加藤政義選手は、
親戚から「まーくん」と呼ばれているそうです。
実況の人が言っていました。
(38番)
「まーくん、雨やで! 洗濯物! 洗濯物!
 『知るか』って、なんやのん。
 もぉ、怖いわ! お母ちゃん、怖いわ!」
‥‥すいません、「まーくん」と聞くとどうしても
ダウンタウンのコントを思い出してしまうのです。



自営業の我が家は今、お盆休み。
久々に静かな昼間に母と一緒に
高校野球を見ていたところ、いきなり母が、
「ここ、いったんもめん?」
と言いました。
もともと人の話は全く聞かないし、
年のせいで耳も少し遠いので、
聞いていないことを前提にして、ここ数日、
ほぼ日で得た知識を独り言のように
話してはいたのですが、まさか記憶していたとは。
「違うよお母さん。この学校は大阪桐蔭で、
 いったんもめんは、桐光だよ」
 と、訂正しておきました。
(ねこぴょん)
謎のキーワードがひとり歩き。
ぼちぼち学校関係者の方から、
「我が校の校章を
 『いったんもめん』扱いするな!」とか、
「うちはもう地盤沈下していない!」とか、
「『せいせいこうぎょうこうこう』という
 校名で遊ぶのはやめてもらいたい」とか、
「魔物には科学的根拠が一切ない!」とか
怒られるんじゃないかと心配しています。



あの〜、今さらなんですけど‥‥
『栄冠は君に輝く』の作曲者は、
福島出身の古関裕而さんとの事ですが。
それ『六甲おろし』の作曲した人やん!
琴線に触れる二つのメロディが
同じ作者だったなんて、
どうりでね〜。なんだか嬉しいなぁ♪
えっけど、
巨人の『闘魂こめて』の作曲もだって!
(大阪のオヤジ・女)
♪くーもーはーわーきー
♪ろーっこーおろーしにー
♪とーこんこーめーてー
おおお! それはなんだか発見だ!
ぜひどこかのブラスバンドの方、
一連の曲を練習して発表してください。
「続きましては、中部C地区代表、
 情熱高校ブラスバンド部の演奏です。
 演奏する曲は、
 『古関裕而メドレー
  〜六甲の闘魂は君に輝く〜』」



駒大苫小牧の地元・苫小牧漁協は
2回戦勝利後、なんでも
特産のホッキ貝を大量に宿舎に送ったらしい。
ならば、駒苫打線は
「ホッキ貝打線」となるのだろうか‥‥。
一応、全国優勝校だから
もう少し強そうなネーミングでもいいか。
紙の街だから、「ペーパーロール打線」
‥‥切れたら縁起悪いか。
スケートの街だから、「スケーター打線」
‥‥滑ったら縁起悪いか。
駒大苫小牧は去年、大会最高打率を
更新するくらいの猛打で勝ったんだから
去年の時点でネーミングができても良かったのに。
どうしようかな‥‥。
(YUTA)
ハイ! 思いつきました!
もう、これしかないという決定版です!
駒大苫小牧の強力打線のニックネーム、
それは「コマダイトマコマイ打線」!
もう、これしかないでしょう。



地元では東北高校の事を
「ナンコウ」と呼んでます。
なぜかというと、東北高校の正式名称が
「学校法人南光学園東北高等学校」
なのでそこから取ったらしいです。
(ますべ)
こういう、「地元の略称」を、
このコーナーではずいぶん学ぶことができました。
先日も、「ほぼ日」乗組員と、
「つぎどこだっけ?」
「『さかなん』じゃない?」
「ああ、『さかなん』か」
みたいな話をさらっと交わしたりしました。



どうでもいい情報ですが、
私が苫小牧で高校生をしていた10年くらい前は、
駒大苫小牧高校は、地元の中高生には、
略して「ざわ」と言われていました。
(今もだと思いますが‥‥どうでしょう?)
市内の他の高校も「ガタ高」(苫小牧東高)とか、
「そうけい」(苫小牧総合経済高)とか
短く呼ばれてました。
(北海道・ゆのみ)
京都外大西は「にしこう」もしくは「にし」。
鳴門工は「なるこう」もしくは「いちこう」。
そして、千葉県船橋市にある
海神中学校は「かいちゅう」、
行田中学校は「ぎょうちゅう」です。



『宇部商』1年でサードを守ってる
高橋君を応援してます。高橋君ちは、実家の近所です。
3年くらい前、出身中学校が生徒数が少ない為、
同じ町の3つの中学が統合されました。
実はその時まで、課外クラブといえば
男子は軟式テニスしかありませんでした。
(少年野球はあったんですけれど‥‥)
統合されて、
やっと中学校でも野球が続けられたんですね。
そんな訳で、地元から甲子園に出場する子が
出るなんて思いもしませんでした。
しかもなんだか活躍してるし!
まだまだちいちゃい体だけど、がんばれ!
(やまと)
学校統合というと、「母校がなくなる」とか、
悲しいニュアンスで語られがちですが、
統合がなければ
彼の甲子園はなかったのかもしれません。
宇部商レギュラーのなかで唯一の1年生。
身長171センチ。高橋くんに注目しましょう。



学生時代は、甲子園球場でアルバイトをしていました。
高校野球シーズンは、
早朝暗いうちから自転車で出勤して
(交通機関が始動してないので)
メガホンや、帽子や、校名の入ったグッズを整理して、
お土産用お菓子を陳列し、
とにかく頑張っておりました。
ある意味、私の青春も甲子園球場に在り、なんです。
古い(10年以上前の)どうでも情報を。
試合後、報道陣に囲まれる監督と主将が、
ちょっと高い所に立ってますよね。
あれは、ちょっとした木箱ぐらいの、雑なものでした。
目印程度に、足下に貼ったガムテープに
「カントク」とか汚い字で書き記してありました。
よく、こっそり、その台に登ってみたりしてました。
お土産用のお菓子に、
甲子園名物の「ツタ」を模した
「蔦せんべい」というのがありまして、
(美味しいですよ)
それが、蔦監督率いる池田高校の皆さんには、
バカ受け&大売れでした。
(バンコ)
これ、どれもいい情報だなあ!
甲子園球場をはじめて訪れたぼくですが、
たしかにアルバイトの人たちはフル回転してましたよ。
昨日のリアルタイム中継でも書きましたが、
売り子の女の子は声がでかい!



ささいなことですが、
グラウンドで試合後に選手を撮っている
各社カメラマンのかたがた。
あのおじさんたちがかぶってる帽子、
おそろいでなんか山ですれ違う
ハイキングのおじさんの帽子みたいです。
校長先生が運動会ではりきってかぶってたり
ゲートボールのおじいちゃんがかぶってるイメージの。
あれ、高野連が
あれじゃないとだめっていったんでしょうか。
白で、ラインはオレンジかみどりです。
なんか、頭だけのんきです
(もち)
いいところ観てるなあ。
あれ、たしかに妙な感じだよね。
現場で観ていたところ、
カメラマンには女性もいたのですが、
やはりあのハイキング帽子でした。



私の友達は、観戦料金は
1試合ずつ払うものだと思ってました。
多い時には4試合も見れるなんて、
高校野球はおとくですね。
4試合分の感動も味わえるしね。
(ちょい)
言われてみればたしかにそうだ。
1枚のチケットで最大4試合。
ちなみに外野席は無料なんですよ。



僕も今日「おらが」の影響を大きく受けて
準々決勝の行われてる甲子園にいってきましたー。
NEWSです!
三塁側スタンド中段で球児達のプレーを
撮らんとするABCのカメラマンは
女性です。しかも美人です。
(いそいそ)
出た! 甲子園では貴重な美人情報!
しかも三塁側スタンドって、
昨日ぼくが座ってたところじゃないですか!
すんません、試合しか観てませんでした。
ところでこのコーナー、
「おらが夏の甲子園」の略称は
どうすればいいんでしょうか。
個人的には「おらが夏」
(「佐渡島」のイントネーションで)が
いいかなあと思ってたんですけど、
届くメールには「おら夏」が多い模様。
そんななか、ほぼ日刊イトイ新聞の主宰者である
糸井重里さんは、先日の原稿で、
「おら甲」という衝撃的な略称を発表!
いや、まあ、好きなように
縮めてくださればいいんですけどね。



以前、日大関係者とつきあいまくった
過去を暴露したにも関わらず、
勝利の女神に立候補して却下された者です。
もうひとつ言いたいのは、
私は駒澤大学高校の方ともつきあっていたので、
まぁやはり駒大苫小牧とは接点はないんですけど、
そのへんはほかの勝利の女神の方より‥‥
まぁ、少しは‥‥
日大三と駒大苫小牧が決勝戦なんて
戦っちゃったらねぇ‥‥なんというか‥‥。
(ef)


あ、やっぱり却下みたいですよ。
試合いきましょう、試合。



京都外大西(京都府)9ー1樟南(鹿児島県)

あ、ホンダタクトくんだ、わーい♪
じゃなくて!
アタシは九州の最後の砦「樟南」を応援してるのに!
(さら)
相手校を応援していようと、
京都外大西の一年生ピッチャー、
「ゴローちゃん」こと本田拓人くんが現れると
顔をほころばせてしまう人が全国に続出!



京都外大西の監督さんのベルトの位置、
見てみたら
「腹の下」ではなく
「腹の中央」なのがミソですね。
それって
アリスに出てくるハンプティダンプティを連想します。
だから可愛いのかぁ…なるほど♪
って試合に集中しなくちゃ!
(梅)
そうなんだよ。
このコーナーで取りあげられたいくつかの情報は、
どれだけ試合が緊迫していようと
ついついそれを気にかけてしまうという
性質をもっているんだよ。
三原監督がテレビに映るたび、
ついついベルトを観てしまう人が全国に続出!



九州の最後の砦「樟南」を応援しています。
1点先制したものの、
なんだかスカッとしないわねぇ‥‥
と思っていたら、
ほらあ〜同点になっちゃったじゃないの〜!
そしてバッターは‥‥
わーい、ホンダタクトくんだ〜♪
いやいや。ノセたら怖いよ! このチーム。
しっかり! 樟南!
(さら)
「わーい、ホンダタクトくんだ〜♪」
もう、頭にこびりついてしまいました。
おそらく、準決勝でも彼のリリーフはあるでしょう。
すると、全国の多くの人たちが
「わーい、ホンダタクトくんだ〜♪」
ええと、試合は、5回表、
京都外大西が一挙7点を奪う猛攻!



「守りのスキ、心のスキ、
 いろんなスキ間から確実に点を重ねていく
 京都外大西! さすがです」
と言っていた朝日放送の実況アナウンサー。
5回の攻撃で一挙7点を上げるという、
ものすごい集中攻撃のさなか、
そんな名台詞が出るアナウンサーもさすがです。
(えい)
ああ、いい実況ですねー。
たしかにあの場面、
樟南の信じられないミスが続いたのですが、
そこに乗じていく京都外大西の巧みさが見事だった。
スクイズ、送球の間にひとつでも先の塁へ進塁、
その後も容赦のないダブルスチール‥‥。
三原監督、かわいいお腹のくせに、
えげつない、とさえ感じました。



今9回で樟南が負けてます‥‥
先制した時はめっちゃ嬉しかったんですけど、
すぐ返されちゃいました‥‥
エラーも目立ち始めて‥‥
甲子園の魔物がはっきり見えます!!
だけど、魔物もいますけど、なんたって、
「甲子園は何が起こるかわからない」!
誰がなんと言おうとこれからの逆転を期待します!!
(sun)
ハンプティダンプティの皮をかぶった鬼将軍、
三原監督のいちばんの手腕は、
いったん握った試合の流れを
手放さないことではないかとぼくは思います。
試合はそのまま京都外大西が勝ちました。
ベスト4へ、いちばんのりです。
ところで、細かいことをツッコミますけど、
「魔物もいますけど、
 甲子園は何が起こるかわからない」
というのは、味わい深い表現ですね。
「甲子園は何が起こるかわからない」ことを
象徴することばが「魔物」だったはずなのに、
もはや「魔物」は「ふつうにいる」扱いになってて、
ぐるっと一周してもとにもどって、
「魔物はいるけれども、
 甲子園は何が起こるかわからない」と。
ああ、細かいことをたのしんですいません。
さあ、続く第2試合はとんでもないことになりました。



駒大苫小牧(南北海道)7−6鳴門工(徳島県)

北海道は今日から新学期が始まる学校が多いのですが
給食がないので、昼ごはんは作らないといけないです。
でも、ドキドキして手につきません。
そうめんでも茹でようものなら
鍋をひっくり返しかねません。
なので、今日のお昼はパンです。
子供達よ、これは手抜きではないのです。
駒大の試合を見るためには仕方の無いことなのです。
(ふじたよしこ)
「なので、今日のお昼はパンです」
ああ、母の名言。



鳴門工業、
今日も自慢の機動力を生かして頑張ってほしい!
ささやかな鳴門工業の追加情報です。
・練習が厳しい
 一例として、四日間の合宿で走った距離は140km。
・ピッチャー・田中暁くんのあだ名はアンパンマン
 監督などは「お〜い、アンパン!」と呼ぶらしい。
・一塁手でホームランも打った藤くん。
 入学当初は練習嫌いで、
 いつの間にかグラウンドから消えている、
 ということがあったため、
 いなくなったらすぐわかるよう
 赤い帽子をかぶらされていたらしい。
(satty)
赤い帽子のエピソードに爆笑。
試合開始前の緊張する時間に、
追加情報、ありがとうございます。
おっと、駒大苫小牧の情報も入ってきました。



無失策試合を続ける駒大苫小牧ですが、
一塁手・岡山くんのグラブさばきはスゴイ!
ボールとミットがS極N極の磁石に
なってるんじゃないかというくらい、
どんな送球でもさばきます。
内野陣のファインプレーを支えてるのは
岡山くんですよ!
(YUTA)
これ、ナイス視点です。
言われてみれば、
内野の守備がいいといわれている高校は、
「一塁手のグラブさばき」がなければ
そもそも堅守が成り立たないのですね。



北の小心者コンビの片割れ、じゃっきです。
駒大苫小牧の3回戦だというのに仕事です。
会社も少し考えればいいのに。
今日はさすがに勤務中なので
ばかな中継はしません、
相方のチョビさんに任せます。
でも気持ちは、大差が付いて
9回ツーアウトでも小心者です。
もうすぐ試合開始です。
緊張して吐き気がしてきました。
大好きな中華弁当も喉を通りませんでした。
(じゃっき)
出ました、「北の小心者コンビ」。
今日も緊張しているようです。
それにしても、この試合、
北海道の方を中心にたくさんの
実況メールが届いたのですが、
とにかくもう、みなさん、口をそろえて
「仕事が手につかない」と。
そんななか、試合がはじまりました。



今駒大苫小牧対鳴門工の
試合が始まったところでです。
そしていきなりやってくれました。
実況の人が「トマダイコマ‥‥」
(おさるちゃん)
アナウンサーが噛みまくりだという指摘、
こちらもたくさん届きました。



うわぁん、阿波踊ってる〜!
あと1つで攻守交代だから頑張って!
(帰省・寄生娘)
1回表、鳴門工、2点先制!
それにしても「阿波踊る」という
動詞への活用があろうとは‥‥。



駒大苫小牧の一番バッターに魔物憑依!!
(なな)
ぶははははは。断言するな、断言。
この試合で大暴れした
駒大苫小牧のトップバッター、
キャプテンの林くん。
でもね、あの子はね、
どっちかというと、
「魔物と無関係に突っ走る」タイプよ。
試合の流れを変えたいときは、
ああいう選手が貴重なんです。



お願い! 金曜休みだから準決見れるんだから
お願い! 駒大頑張って!
お願い! 打って、打って全員ホームラン!
うずしおなんてまけないで!!!!
(れでぃえむ)
いきなりの劣勢に北海道から悲鳴が届きますが、
いくらなんでも「全員ホームラン」は
祈りとして成立しないんじゃない。



ほぼにちは。「小心者」チョビです。
今ちょびっと仕事抜けて控室で音消しながら
4回裏駒大苫小牧の攻撃見てます。
あ、ヒット! 2アウト2塁1塁。
一発でたら‥‥うぅあ、ふ、ファールか。
おおおっ盗塁成功!
はあ‥‥ドキドキドキドキ‥‥
い、息止まりそう‥‥
あ、あれ? チェンジ?
あー残念‥‥仕事に戻ります‥‥。
(チョビ)
「北の小心者コンビ」、
くしくもふたりとも仕事中。



駒大苫小牧対鳴門工、のんびり見てました。
どっちも、がんばれーって。
でも、思い出しました!
私、鳴門工を応援しなくっちゃいけません。
だって、清峰の監督さんが、
練習を見学させてもらったのは鳴門工だったから!
鳴門工のおかげもあって、清峰は強くなったのです。
これはぜひ、鳴門工を応援せねば!!
でも、駒大苫小牧も、頑張れ!
やっぱり、まだ、夏は終わってなかったー。
(さてらいと)
おっと、さてらいとさんは
鳴門工を応援。
試合は3−1と鳴門工リードで中盤へ。
両校のピッチャーが投げ合って膠着。



素晴らしい試合です
どちらの投手も素晴らしい。
すごいよ、田中君
もう、涙が止まりません。
あとは、魔物がどちらに味方をするかに
かかっているような気がしています。
本当に甲子園ってやつは
最後までわからないんですから。
がんばれ! 駒大!!!
(よしこ)
ふたりの「田中くん」が投げ合い、
ゼロを並べていく展開。
点が入りそうでなかなか入らない。
いやあ、緊張します。



もう嫌です。
気が付けば6回も終わりじゃないですか。
今年はここまでなのかしら‥‥
魔物が出たおかげで、
タイムは取ってもらえず三振しちゃうし。
くすん。
あ、でも、選手達はまだまだ諦めていないはず。
頑張って、ドキドキしながら応援します。
もしかすると、魔物がこっちに味方?
してくれるかもしれないし!
あ゛っ!来客が‥‥
会議室でのTV観戦は終了になりました‥‥。
ネットでチェックだ。
(ゆ)
おいおい会議室でテレビ観てたのか。
とにかく、会社内では、
仕事中にあらゆる手段で
試合を観ようとする人たちが右往左往。



駒大苫小牧の大事な試合の日なのに、仕事なのです。
ネットでチェックするしかないのです。
もどかしい。
営業に出かける人を捕まえては
「高校野球見る気でしょ!」
「営業のフリして電器店さんで観戦するんでしょ」と
疑いをかけまくっています。
ちょっと前に部長をはじめとして、
各課から数人ずつが呼ばれ、
会議室へ行きました。私は呼ばれません。
会議室にはテレビがあります。
「事務所の選抜メンバーで野球観戦か!」
とぼやく私に、後輩が冷静に
「考えすぎです」と。
そうです、きっと考えすぎなのです。
そうこうしているうちに、
営業に行っていた同僚が戻ってきました。
「負けてるよ〜相手のピッチャーいいわぁ」
と言いながら。やはり。
カーラジオでじっくり聞いていたんだな、
お前‥‥(フツフツ‥‥)
にゃー! また点取られてるではないかー!!
もう、仕事にならん!!
(きゅぴ)
いい年をした社会人も
思わず「にゃー!」と叫ぶ接戦!
そして、7回表、鳴門工にとうとう追加点が!



今、大型電器店で
鳴門工ー駒大苫小牧の試合を見ています。
買いもしないのに
プラズマテレビ(80万円)の前を陣取り甲子園観戦。
店員さんににらまれるかな‥‥
とドキドキしていたら案の定声をかけられました!
ああごめんなさい! と思ったら。
「こちらのテレビが大きくてご覧になりやすいですよ。
 椅子もございますのでどうぞ」とニッコリ。
どうやら同じ目的で来店するお客は多いそうで、
おじさまがすでに数人画面に見入ってました。
巨大画面(画面幅1.5m、160万円)で見る
鳴門工のタイムリーヒットは臨場感ありすぎです!
買えなくてごめんなさい!
そして最後まで見させて下さい!
(広島県・野いちご)
社会人たちが電器屋へ殺到!
どうなるこの熱戦!



あ、あのう質問なんですが、
「邪飛」ってなんですか?
「三ゴロ」はサードゴロ。
「左安打」レフトヒット?
でも、「邪飛」って??
(さてらいと)
こんな緊張のさなかに
そういう質問としてくるところが、
この人の特長です。
「邪飛」はファウルフライです。
「三邪飛」なら、サードへのファウルフライです。



いてもたってもいられず、
職場から初めてメールしています。
ただ今、駒大苫小牧の試合中。
鳴門さんに2点リードされ‥‥嗚呼、点が入ったぁ。
3点リードされています。
ラジオを止めて‥‥。
私、野球は「見ると負ける」ので見ないように、
聞かないようにしているのです。
なのに、上司がラジオを入れちゃいました‥‥。
聞きたくないのに。
田中君は頑張ってるのに。
去年の夏もずっと、
結果は「熱闘甲子園」だけだったのに。
魔物! あんたなんて渦潮に飲まれなさいよ!
役立たず!
取り乱して申し訳ありません。
もう心臓バクバクです。ラジオ、止めようよぉ。
(北海道・ゆっぴ)
7回表を終わって6−1と鳴門工リード!
5点差は厳しいか?
魔物に対する罵声も飛び交うなか‥‥。
おや? どうしたおまえ?




ほらほら、三塁打です!
ああ、これですね、みなさん
仕事どころじゃなくなっちゃうのって。
(たった)



7回表!!
あれだけ打ちあぐんでいた
2番手のコマコマのピッチャーから、
追加点をもぎとりましたぞ!
ちなみに、今日の鳴工のブラスバンドは、
徳島北高らしい。
何でも、それまで応援に来てた鳴高のブラスが、
コンクールに優勝して、四国大会行ったんで、
急遽北高が駆けつけたんやって!!
そんなん送ってる間に、うわーーーーーーん!
1点返されたし!!
ああああああああああああああああ
やべっつ!!!!やめてくれーーーーー
うちの聡をいじめんといて!!
落ち着け!!
まだリードしとんやけん!!
あああああ6‐5になってもたやんけ
(アオッパジ)



お盆休みで人のいない職場で
PC版速報を見ているワタシが今、息を飲みました。
第2試合、駒大苫小牧、鳴門工業に追いついてる!!
6対6!!!
ぎょへ〜!!
鳥肌が〜!!
今、現地で見てる永田さんは毛穴が全開では?!
って書いてる間にも!!
7−6!!
駒苫逆転!!!!
またまた鳥肌が〜!!
怖い!これぞ甲子園の恐怖!
魔物エンジン全開!
鳴門も負けるな!!
駒苫も食いしばれ!!
すごい試合です‥‥あっぱれ!
(かもめ)



並んだ!並びました駒大苫小牧!
ほんでワンナウト満塁!!
揺さぶられてます、鳴門!!
打ってほしいし守りきってほしい…!!あああ〜!!
打った、逆転っ…!!田中暁くん、
その後、三振取った…!!
どうしよう、どうしよう〜!!
どっちも負けるな!!
(大阪・くりこ)




すごい! 駒苫の7回裏の攻撃!
すごすぎる!
仕事中にインターネットで確認したら、
もう、仕事になりません!
鳴門の表の攻撃も「魔物」かな、とおもったけど、
裏は正真正銘の「魔物」がでました!
絶対、太鼓判!
(コラル)



すみません。ほんとにどうでもいいことなんですが、
「ねらいうち」が聞こえてくると
頭の中はどんなにテレビに釘付けでも
一瞬で「リンダ」がくねくねと
あやしく踊る姿に変わってしまいます。
夜のムードです。困ったものです。
(Noriko)
ぶははははははは。
緊張の真っ只中に
こういうメールが届くと、
ほんとに脱力してしまうよ。



‥‥逆点されてもた。
魔物って何よ! 魔物って!
まものなんて、たかが、
マとモの間のミムメやんかいさー!
えっ!? 8回表終わった?
いやいや、まだまだ、これからじゃわだッ
これくらいの接戦ものにせん事には、
頂点にいけんぞ! と、
横から、ダンナのコメント!
ほれほれ、8回裏、3人でかたずけたよー
(アオッパジ)
鳴門工のファンからは、
「まものなんて、たかが、
 マとモの間のミムメやんかいさー!」
という、謎のコメントが入る。
「まだまだ、これからじゃわだッ」
という語尾も素敵。



友人数人から一斉に
「マモノ」
という単語が含まれたメールが送られてきた。
15:30過ぎのこと。
(Key.co)
がはははははははは。



あと、一回、あと一回。
もう、心臓は爆発寸前です。
昼寝から起きてきたチビが、
母ちゃんが号泣しながらテレビを見ているので
なんとも不思議そうな顔でわたしを見ています。
あと、アウトひとつ、
もう魔物はお休みしてよいです。
(よしこ)
あ、パンのお母さんだ。
チビちゃん、今日のご飯はパンだよ。



9回ツーアウトからランナー出た!
魔物だー!!
バッターはキャプテンだー!!
打て鳴門! 守れ駒大!
(大阪・くりこ)
「打て鳴門! 守れ駒大!」
この矛盾する心情をあわせもつことこそが、
真なる高校野球ファン!



9回表2アウトから、
なんと、例のカーラジオの営業課員が
「俺のパソコンTV見れるよ」と。
それを早く言え〜!!
ということで、無音で
(事務所のPCだし、さすがに音は出せない)
数分間の観戦。
彼の周りは黒山の人だかり。
(きゅぴ)
ようやくにしていまごろ
社内での観戦に成功する社会人もいたりして。



試合終了です。
勝ちました。ありがとうございました‥‥。
勝つと思わなかったのに勝ちました。
もう何も望みません。
社長も何食わぬ顔して戻ってきました。
仕事なんか出来ませんでした。
いいんです、残業します。
(じゃっき)
おおお、小心者もようやくホッとした。
でも、じゃっきさん、
「もう何も望みません」
っていうのは、ウソでしょう?



ほぼにちは。
駒大苫小牧が逆転勝ちして校歌を歌っているとき、
嬉しくて笑っちゃって
しょうがないって子がいましたよ。
あんなに嬉しそうに校歌を歌う人、
初めて見た! って感じで
こちらまで笑ってしまいました。よかったね!
(きいろちゃん)
いいところ観てるなあ。



キャプテン林くんが試合後のインタビューで
「今日の試合、どうでしたか?」
と聞かれ、即答。
「奇跡ですね」
うん、ほんとそうだよ。
(えい)
大活躍でした。林くん。



永田さん、野球って面白いですね。
(こじ)
でしょう?



ああ、駒大苫小牧対鳴門工、すごい試合でした。
清峰の監督が練習に参加させてもらった縁で、
鳴門工を応援させていただきました。
鳴門工、すごかった。
勝つと思った。
でも、駒大苫小牧も本当にすごかった。
「九分九厘勝てた試合」と
鳴門工・高橋監督はおっしゃいました。
残りの一厘は何だったのでしょう。
野球の醍醐味を見た気がします。
いいな、甲子園。
(さてらいと)
「九分九厘勝てた試合」かあ‥‥。
ほんとうにすごい試合だったなあ。
生で観られて幸せでした。



なんだか試合が終わった後の
駒大苫小牧の監督のインタビュー、
「魔物を見てしまった人の目撃リポート」
みたいでした。
監督をも
「何がなんだかわからない」状態にさせるとは、
甲子園の魔物は凄い。
そしてその魔物の威力を目撃できるのは、
監督や選手たち、
まさに戦いの中にいる人達なんですね。
応援席からは目撃できました!?
(さとし)

もちろんです。
そしていまからまた、
やつを目撃しに行きます。



勝ったことがいまだに信じられません。
あの7回裏の6点は本当に6点入ったのでしょうか。
どっかで皆見落としてるんじゃないの?ってぐらい、
なんかもう信じられません。
なんだか夢を見ているようです。
(北海道・みか)
まさに北海道の人たちの実感でしょうか。



こまとまVS鳴門。
キャーロマンチックな試合でした
(北海道・じゅりじゅり)
「ロマンチックな試合」!
それはいいフレーズだなあ。



さて、仕事、仕事‥‥。
(コラル)
そして社会人たちは
仕事に戻っていくのです。



では仕事に戻ろうと思います。
さっき見ながらつくってたグラフ
間違えてないか確認しないと‥‥。
(れでぃえむ)
そうしてください。
たぶん、メチャクチャな
仕上がりになってるはずです。



おとといの晩、彼が寝言で
「コマ‥‥ダ?」とつぶやいていました。
しつこく練習させてしまってごめんなさい!
でもやっぱりカワイイ
(KONA)
ああっ、アメリカ人彼氏に
「コマダトマコマイ」を練習させてた
いちゃいちゃカップルだ!
また、いちゃいちゃしてやがる!



その他の情報

清峰ナイン、帰郷しました。
夕方の地方テレビのニュースで。
清峰ナイン、戦いの軌跡、
総集編が放送されました。
県大会に優勝して
全校生徒への報告会で、大石主将は、
「甲子園に行くからには優勝を目指します。
 でも、勝ちに行くには、クジ運も必要ですから」
といって、生徒たちの笑いを取っていました。
そして、組み合わせ抽選会。
25番を引いた主将を見て、
会場で、のけぞって苦笑するナインたち。
通称「死の山」を当ててしまいました。
初戦名電!? って、
勝っても勝っても強豪ばっかし!?
それからは、「おらが夏〜」
でお馴染みの清峰の活躍のシーンが展開します。
ああ、地方大会から甲子園まで、
本気でマンガみたいな展開だったね。
(zougame)
ああ、清峰ナインはもう長崎ですか。
いいなあ、そのニュース。観たい。



ほぼにちわ。
ふと目にしたほぼ日手帳の
今日(8月17日)の言葉に思わず釘付け!
「野球の魅力っていうのは、終わりがない。」
ホント、イチローさんの言う通りですね。
ていうか、むしろ、今日のこのタイミングに
この言葉を掲載したほぼ日手帳スタッフに脱帽!
どうして今日が、
手に汗握る準々決勝日だってことがわかったの?
(Shinko)
どれどれ? わっ、ほんとだ!
あやちゃん、大手柄!
ちなみに2006年のほぼ日手帳は
9月に販売開始です。



こんにちは。ユニフォームおたくです。
今日は全般的な視点から二つほど。
まず「この夏から」の変化がひとつありました。
それは9割方の選手がスパッツ型の
アンダーシャツを着用していたことです。
光沢もあったりして派手に見えるので、
よく連盟が認めたものと感心しています。
また近年、ストッキングの前後の
えぐれ部分がどんどん小さく
なっていることに皆さんはお気づきですか?
ハイカットのスパイクを履く選手が
増えていることもあって、
下に履いたソックスの白がほとんど見えません。
野球のユニフォームの特徴が台無しなので
個人的には残念に思っています。
せめてプロで主流になってしまった
パンツを下までおろすスタイルが
高校球界にまで及ばないことを祈るばかりです。
(ユズ)
いつもありがとうございます!
辛口の視点も豊富な蓄積があればこそ。
つぎもよろしくお願いします!



みなさんからの投稿を
お待ちしております!
投稿はこちらからどうぞ!

甲子園球場へいらっしゃるなら。
byぬばたまの

古くから続くコーナー
「今日のダンナ」の常連投稿者として
一般の読者にもファンの多い「ぬばたまの」さん。
なんでも、甲子園球場のすぐそばに
住んでいらっしゃるということで、
甲子園球場周辺のレポートをお願いしちゃいました。

第20回「準々決勝を観て」

永田様、みなさま、こんにちは。

準々決勝初日の8月17日(水)。
「おらが夏の甲子園」担当の
永田様と一緒に
3塁側内野席で2試合を観戦いたしました。

実は私、甲子園の内野席に足を踏み入れるのは
今回が初めて。
当然のこととはいえ
バッテリーが外野席から見るよりも
ずっと近い位置に見えるのに
まず驚きました。
3塁側の投球練習の様子も
はっきりと見えます。

あまりグラウンドに近い位置だと
かえって全体を見渡しにくくなるということで
銀傘の下、3塁側内野スタンドの
おおむね中央付近に座ることにしました。
この位置だと、第1試合は銀傘の日陰の下、
第2試合は日差しの中での観戦になります。

試合開始前から
スタンドには赤い服の売り子さんたちが
大勢行き交っていました。
それぞれ、扱う商品の担当が
決まっているようです。
ざっと見渡した範囲では
「アイスコーヒー」
「かちわり氷」
(青い袋と赤い袋があった。中身は同じ)
「カキ氷」
「ポップコーンとたこやき」
「ビール」
(買うと大型紙コップに中身を移し渡してくれる)
「おつまみ3種類」
(いずれも乾き物)
「チューハイ」
「凍った水とお茶」
(500ミリリットル入り容器)
「凍ったスポーツドリンクとジュース類」
(500ミリリットル入り容器)
「ヤキソバとオムソバ」
「弁当3種類」
「豪華な弁当」
(他の弁当より価格が高いが大きかった)
「勝つサンド」
(中身はカツサンド)
という区分で、それぞれ数人ずつ担当していました。
売り子さんたち、いずれも声がよく通ります。

まずは「かちわり氷」を購入。
六甲山系の天然水を二日間かけて凍らせた
透き通った氷は
なかなかとけません。

「ヤキソバ」と「オムソバ」も購入。
甲子園球場のヤキソバに使われるソースは
お隣の尼崎市にある会社が作っているそうです。

近くに座っていた人が席をはずし
しばらくしてカレーライスを3つ持ち帰ってきました。
これはスタンド後方の通路にある売店で販売されています。
ホットドッグもあります。

永田様、クールな外見ですが
スタンドでは「野球少年ナガタ」になり
「あーっ、はやいっ!」
「あーっ、うまいっ!」
というコトバと共に
解説を加えてくださいます。
野球初心者(私です)のしょうもない質問にも
にこやかに答えてくださり
その一方で何やら文字盤の並んだ物を広げて
カチャカチャと指を走らせていきます。
オムソバを食べ
かちわり氷の溶けた水をストローで飲み
メールを打ち
携帯で写真を撮り
歓声を上げ
解説を加え
まるで千手観音のごとく
さまざまな作業を同時進行でこなしていきます。

第1試合の5回表も
永田様、徹夜明けにもかかわらず
しっかりグラウンドを見つめて
「千手観音の野球少年ナガタ」に
なっていらっしゃいました。

第1試合終了後
準決勝の抽選が行なわれました。
抽選のくじひとつひとつに
スタンドがどよめきます。

第2試合が始まりました。
点が入るとスタンドで阿波踊りが見られるというのは
本当でした。
1回表、1塁側アルプススタンドで
阿波踊りがはじけました。

1回裏、3塁側アルプススタンドは
ブラバンの奏でるオープニングテーマにあわせ
全員がメガホンをぐるぐる回し
三方をぴたっと指して
応援を開始しました。
駒大苫小牧の攻撃イニングのスタートは
必ずこのオープニングテーマ。
そして印象的なリズムセクションから
曲に入っていきます。
オープニングテーマの冒頭、
ジャーンジャーンジャーンという出だしは
そのイニングによってテンポが変わりますが
ブラバンも応援団も
指揮者の指先にぴたっとあわせ
一糸乱れぬ演奏とメガホン捌きを見せます。

じりじりと点差を広げ
7回表に一挙3得点を入れた鳴門工。
この時点で5点のリードです。
1塁側アルプススタンドでは
阿波踊りがはじけ
「さくらさくら」が力強く
演奏されました。
イニングの変わり目には
得点に絡んだ選手の名前が
1塁側アルプススタンドから球場に響き
大きな拍手がわきました。

その拍手と重なるように
3塁側アルプススタンドの
オープニングテーマが始まります。
これまでにもまして
大きく回されるメガホン。
マーチング6本、スーザ1本の
7本のチューバによる重低音サウンド、
鉄壁のリズムセクション、
煌く金管、軽やかな木管。
ピアニッシモからフォルテッシモへ
メリハリの利いた破綻のない演奏が
勝利の女神を引き寄せます。
魔物を起こします。

一塁側アルプススタンドからは
大きな大きな声援。
守っても守っても
その守備の間から
ぽろぽろと相手チームに点が入ってしまう。
その守備についている選手を励ます
大きな大きな声援。
3塁側の演奏を押し戻すかのような
力強い声援。

表も裏も長い7回でした。
鳴門工にとっては
5点差を追い上げられ
並ばれ
ついに逆転されたこの回。
でも、まだ1点差です。
長い長い守備を終えた鳴門工の選手に、
そしてすばらしい反撃を見せた駒大苫小牧の選手に、
スタンドから大きな拍手がおくられます。

9回表。
打順を待つ鳴門工の選手の中に
レガースをつけたままのキャッチャーがいることを
永田様が教えてくれました。
レガースとはキャッチャーが足につける防具のことだそうです。
1点差を追いかける9回表の攻撃、
ここで点が入れば9回裏の守備ができます。
ここで点が入らなければ9回裏を待たずに試合が終了します。
「...つまりあれは彼の意思表示なんです。
 『試合を続けるぞ』っていう」
永田様の声がゆっくりと
耳の横をかすめていきます。
一瞬視界がにじみます。
センター後方の電光掲示板の
アウトを示す赤いランプが二つ点灯しています。
バッターボックスではファウルで粘る打者。
逃げ切って欲しい、という願いと
追いついて欲しい、という願いとが
渦を巻いてスタンドを埋める中で
アウトの数が3つになりました。
電光掲示板の赤いランプが
すっと消えました。
試合終了。

サイレンが鳴り響き
本日の試合が終了しました。

徹夜明けで新幹線に飛び乗り
甲子園に駆けつけた永田様。
長時間おつかれさまでした。
そしてありがとうございました。

ではまた。
(ぬばたまの)
Illustration:澤田 圭
2005-08-18-THU
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