Kuma
クマちゃんからの便り

FACTORY便り

巨大KILNの配線もついに完了した。
深夜に通電テスト開始。
充分乾燥させたはずだったが、
コンクリートのベース部分から水分が染み出してきた。
こりゃ漏電の危険がある。
上蓋を開放。物凄い湯気があがった。
300℃に上がったら48時間のキープに、
テストのプログラムを打ちなおす。
再スタート。すっかり寒くなった夜中に、
時々工場に降りては見まわり。
鬼ヤンマの干乾びた死が大量に大量に墜落しているのを発見。
夏の盛りにシャッターを開け放ってゲージツしている時に、
侵入したんだろうが、どうして出て行かなかったのかナー。
方向を失った生き物はやがてこうなるのだ。
拾い集めると13匹。集団自死か。
綿毛になってきた尾花の根元に葬った。
足元でドンヨリとした気配に驚いたが、ガマガエルだった。
工場に戻ったらまだバタバタ聞える。
オレの掌大の蛾がコンクリの床で痙攣していた。
虫の季節は終わったのだ。
そういえば盛んに鳴き叫んでいた秋の声も遠くなったわい。
FACTORYに垂れこめる電気音はエレキの虫の音。
コントローラの赤いモニターは300℃。
950℃へKILNは只今順調。
これからトン単位の光りのオブジェに向かうオレと
同行するKILNが息づき始めたのだ。
このテストが完了すれば、オレが考案した方法で
型作りに入る。また何かと忙しくなるゾ。
牛蒡を炒めて食う。


これがサイバー・KILNなのだ


コントローラはこいつだ

2000-10-02-MON

KUMA
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