── | けっこう寒いうちから 鳴き始めるんですね、鶯というものは。 |
「梅に鶯」ですからね。 |
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── | 寒さの中に、春を感じますね。 そして、貝が出てきました、貝が。 これまた、春ですねえ。 「あおやぎ」! |
あおやぎ♪ あおやぎ♪ |
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── | 「バカガイ」ですけどね。 あの、でろ~んと舌を出しているような貝ですよね。 |
ちょっとだらしない感じの‥‥。 |
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それでバカガイなんですか(笑)。 しまりがないと。 |
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かわいそうに。 |
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── | 諸説あるようですけど、 なんだか気の毒な貝ですね。 けれども、これの貝柱が「小柱」なんですよ。 |
そう考えると、小柱、いとおしいですね。 |
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── | そうですね。ひとつぶひとつぶ、 大切にいただきたくなります。 いやあ、春に向けてどんどん貝が おいしくなっていくのは幸せですね。 そして「小松菜」。 今やこれも一年中あるので 旬と言われると驚きます。 小松菜は、東京原産ですよね。 |
はい。発祥の地にお住まいの 先生のところに行きましたよ。 「小松菜屋敷」っていうのがあるんです。 |
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小松川のインターチェンジっていうか、 降り口のあのへんが小松菜の原産地ですか? |
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小岩の近くなんですけど、 それこそ伝説に言うように 徳川吉宗が狩りに来て休憩するのに 出した地元で採れた菜っ葉に 「これはうまい」と。 「名前は何だ?」と。 そのへんにあった菜っ葉ですと言うと 小松川の近くだから小松菜とせよ、 と言われたとかなんとか。 そこが小松菜の発祥の地であると。 めずらしい、東京野菜ですね。 |
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── | しかもそれがけっこう有名な 感じで知られていることが 住人としてはうれしいですね。 |
くせがなくておいしいですからね。 |
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── | ほうれん草に比べて長持ちしますし、 買っとくと便利ですよ、何かと。 シャキシャキ、青々してるから 野菜を食べたって気になります。 |
確かに厚揚げ豆腐に小松菜って、 この組み合わせはもう! |
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いい~! |
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── | そしてくだものは「伊予柑」です。 そうですね、いろんな柑橘類が 出てくるシーズンですね。 |
伊予柑って関西でよく食べました。 |
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お、そうですか。 |
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関西でよく コマーシャルやってましたもん。 |
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── | ええっ! 伊予柑の! |
♪えひめの いよかーん いい予感♪ とか言って(笑)。 |
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やっぱり「伊予」だから、 関西のものなんだわ。 東京にも、こどもの頃から あったことはあったんですけど、 数が少ないんで、 ちょっとご馳走くだものでした。 八朔はポピュラーでしたけど。 八朔の方がすっぱっくってね。 |
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── | そして「季節のたのしみ」は 「うぐいす餅」です。 |
すごくポピュラーなものとは 言いがたいんですけれど。 |
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── | 「青きな粉」を使うとありますね。 きな粉だったんですね、緑色の、あれは。 青大豆のきな粉ってことですか。 |
はい。そうです。 |
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── | 求肥で漉餡を包み、 |
あ! そうなんですか。 |
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こちらも、小松菜じゃないですけど、 秀吉命名と言われているんですよ。 秀吉のお兄さんのお茶会のときに 「珍果をつくれ」という命令がくだされて、 職人がつくったのがこれなんですって。 それを秀吉が気に入って 「うぐいす餅と名付ける」と。 |
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── | 和菓子って旧暦に沿っているから、 季節を感じるのにいいですよね。 買いに行ってこようかな? ‥‥ということで、ありがとうございました。 次回は「魚上氷(うお こおりを いずる)」。 2月14日にお会いしましょう。 |
2013-02-09-SAT |