高校2年の冬、布団から出るのが寒くて、何度も起こしにきてくれる母に寝ぼけながらに頼みました。 「靴下。足、寒いから靴下持ってきて。 ねぇ靴下。寒いから」 しかし母は怒り口調で 「なに言ってるか分からないわよ!」 と去っていきました。 あまりに起きない上に不精な頼み事したからかなぁとボソボソ起きた私は、靴下をはきながら思ったのです‥‥。 「靴下」「靴下」‥‥。 口に言い覚えがありません。 後から母に聞きました。 私はこう言ったそうです。 「ハンコ。 足、寒いから ハンコ持ってきて。 ねぇ、ハンコ」 朝からごめんね、母。
(ぺすた)
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