能登のいま

先日は石川県珠洲市で新たにスタートした
すずなり食堂についてご紹介しましたが、報道ではスポットライトが当たりきらない、ひとの姿に目を向けることがいかにむずかしく、大切なことか、能登半島地震以降、地域の方からお話をうかがうなかで、強く感じます。

そんななか、大局をつかみながら、行政の手の行き届かないところまでボランティア活動を続けている団体Silbern(ジルバーン)の代表、岩本 良さんと昨日お電話する機会がありました。

「地震に続く大雨で、復興に向けて頑張ってきたのに、ゼロに戻ってしまったという声を聞きます。
精神的にダメージを受けている方も多く、あたたかい食事やお話をする機会など、メンタルのサポートが必要だと感じています」

岩本さん自身の拠点には影響がなかったものの、100mも離れると冠水している状況で、浸水してしまった建物や家屋からの泥のかき出しだけではなく、避難所での炊き出しも再開されています。

輪島では仮設住宅に入れることになり、つい先週鍵をもらってきたのに、部屋が浸水したと方がいらっしゃったり、珠洲の大谷(おおや)地区では、ようやく仮設住居の建設が始まったところが頓挫してしまったり。
先行きを見通せない状況が続いています。

仕事を再開できず、たとえ体が元気でも経済的に厳しく、たとえ断水が復旧したとしても、備蓄しておくための水を買う余裕がない方や、災害用給水車まで水を取りにいけない高齢者も多くいらっしゃいます。

今後、12月にもなると雪が降る能登エリア。
やらないといけない作業は山積みですが、人手不足が深刻だそうです。
「一日だけでも手伝ってくれるひとが必要」
と岩本さん。

支援団体を通してボランティアをする利点は、優先順位の高い作業を進めることができ、必要な場所へ物資を効率よく届けることができること。
大きい避難所には物資が集まりやすくても、在宅避難をしている方や小さな避難所までは行き届かないということが頻発しているそうです。

なにか復興支援できないかと思っていらっしゃる方は
Silbernの支援ページも参考になると思います。

2024/09/28 06:20

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