2025-01-04

・昨日は、雪国のものぐさな高校生のように、1日中家から一歩も出ないですごした。自慢でないのはわかりきっていることだが、後悔しているというわけでもない。正月は、そんなふうに過ごそうと思っていたからである。そのまんま外に出るわけにはいかないような、なんというかスパッツのようなものを履いていた。よく言えば妖精さん、のようなおじさんである。このままでは、コンビニに行くのも恥ずかしい。元日も、二日も外に出ることはあったので、本格的に家にこもっているのはたった一日だけだが、いつも以上に、なにもしていない気もする。が、しかし。

・右腕の関節やら筋肉のあたりがなんだか痛い。年寄りはなにかとあちこち痛がるものではあるが、かなり具体的な筋肉痛があるのに、理由がわからない。よくよく考えてみたら、昨日になってわかった。元日に「あんこ」をつくっていたからだ。「あんこ」というと、人は、煮るものだと思っているが、実はそうでもない。煮ることは煮るのだが、その甘く煮た小豆を、少しずつ錫製の「さわり」という大鍋に入れて火にかけ、焦げ付かないようにかき混ぜながら、水分を飛ばして仕上げていくのである。いわば焼き付けるようなことをするわけだが、この過程で、砂糖で甘く煮られたあずきが、カラメル状になり、煮小豆でない「あんこ」になるのだ。ちょっと油断すると焦げ付くから、ずっと油断なくへらを動かしている必要がある。そのせいで腕が疲れていたのであった。さらには、昨日は、「家カレー」の準備で、「あめ色玉ねぎ」をつくるため、またへらを動かしていた。腕の筋肉ばかりトレーニングをしていたようなものである。

・もうひとつ、はじめてやったインドアプレイがあった。テレビ画面の番組表で「ETV」の番組を1タイトルずつ、24時間、1週間分、ずっと読んでたしかめていくのだ。これはおもしろい、この局には「方針」があるということがほんとうによくわかって、興味深かった。以上、外出しない一日の「なにかはしていた」記録でした。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。人って、「ほんとうになにもしてない」って、ないんだよね。

感想を送る
ほぼ日のTOPへもどる