2008.11.14
「ポケットセクレタリ」本日再入荷しております。

ほぼにちわ、です。

前回再入荷したにもかかわらず、 あっという間に完売してしまった薄型ハサミ、 「ポケットセクレタリ」
前回入荷したのが10月24日でしたが、 3日後の10月26日未明には完売状態となっていました。
この衰えない人気ぶりに すてきな文房具担当のスギエ文具は またもや驚きを隠せない様子でした。

と同時にもっと驚きを隠せないでいるのが 「ポケットセクレタリ」を製造している アルスコーポレーションさんです。
「生産が追いつかない」なんていう言葉を 耳にする機会は多いと思うのですが、 まさに現在アルスさんはその状態であります。

ですが、アルスさんに尽力を注いでいただきまして、 本日、ポケットセクレタリが再々入荷いたしました。
手に入れられていない方は この機会にぜひお買い求めください。
今回も数量限定販売です。
お早めのお求めをおすすめいたします。

というわけで、その再々入荷記念と申しましょうか。
本日はアルスさんの営業課、 小川良治さんにお話をうかがい、 「ポケットセクレタリ」誕生の秘密や 生産の秘密などを語っていただきました。
それでは小川さん、よろしくお願いいたします。

[ ほぼ日 ]
今回のこの「ポケットセクレタリ」の 好評ぶりはいかがですか?

[ 小川 ]
非常に大きな反響をいただいております。
だいぶまえに通販で取り扱ってもらって 瞬間的に売れることはあったんですけど、 これほどまでに長期的に 売れることはなかったですね。


[ ほぼ日 ]
ほんとスゴイ人気ですよ。

[ 小川 ]
ありがとうございます。
この状況ですから、 1日中生産ラインをフルに動かして、 みたいな状況にしたいところなんですが、 それがなかなか難しい状況でして‥‥。
じつはこの商品、手作りなんですよ。

[ ほぼ日 ]
えっ? 手作りですか?

[ 小川 ]
組み立てとチェックの行程が手作業なんです。
一丁一丁手で組み合わせてから、 切り具合の確認という行程になります。
材料のほうはじゅうぶんあるんですけど、 生産性が高くないので、ご迷惑をおかけする部分が 多々出てきてしまいますね。

[ ほぼ日 ]
なるほどー。
ポケットセクレタリが手作りだったとは。
正直驚きました。
驚いたといえば、切ったものを落とさないように 刃先に挟むことができる機能にも驚きました。

[ 小川 ]
あぁ「つかみ機構」ですね。
じつはこれ、切ったものを つかむためだけのものじゃないんですよ。

[ ほぼ日 ]
‥‥といいますと?

[ 小川 ]
じつはこの「つかみ機構」がないと、 刃の薄さから、ギュッと力いっぱい握ると こうなっちゃうんですよ。


注:写真は無理矢理この状態にしたものです。
[ ほぼ日 ]
あー、刃先どうしが重なっちゃうんですね。

[ 小川 ]
そうなんですよ。
重ならないためのストッパーとして つけたんです。
そうしたらつかむこともできるぞ、と。

[ ほぼ日 ]
(笑)

[ 小川 ]
まぁ、開発者の思惑としては両方の機能をと 思っていたのかもしれませんが、 まず、刃先どうしが重なり合わないことを 目指したわけです。

[ ほぼ日 ]
思わぬ副産物だったわけですね。

[ 小川 ]
そうです。

[ ほぼ日 ]
でも、小さい細かいものを切ったときでも しっかりつかんでくれますし、 両方の機能がうまく作用してますよね。

[ 小川 ]
ありがとうございます。
もっと言ってしまえばこのポケットセクレタリは 「薄いハサミを作ろう!」というコンセプトで 開発されたものではないんです。

[ ほぼ日 ]
えっ! そうなんですか?

[ 小川 ]
はい。
ご存じかと思いますが、通常、ハサミというものは 刃と刃をリベットと呼ばれる留め金で繋いでいます。
これですね、この丸いのがリベットです。


[ ほぼ日 ]
はい、たしかにハサミにはこのポッチ部分、 すなわちリベットがありますよね。

[ 小川 ]
まずは、そのリベットの出っ張りがない ハサミを作ろうという考えで開発が始まったんです。

[ ほぼ日 ]
なるほど、リベット部分って 必ず出っ張ってますもんね。

[ 小川 ]
そうなんです。
苦労しながらも開発を進めていきましたが、 なかなか完成にこぎつけず、 結局、小さくて薄いハサミでしか 実現できなかったんです。
で、この小さくて薄いハサミの用途を考えて、 手帳にちょうどいいサイズだから 手帳用にしよう、ということになったんです。

[ ほぼ日 ]
それがポケットセクレタリなんですか。
「手帳に合うハサミを作ろう!」
という考えが先じゃないんですね。

[ 小川 ]
まったくないです。

[ ほぼ日 ]
それはすごく意外でした。

[ 小川 ]
やっぱり、最初から意気込んで作ったのではなく、 結果的にそうなったっていうのが このアイデアに溢れているハサミに つながったんだと思ってます。

[ ほぼ日 ]
いろいろなことがうまく交わって この「ポケットセクレタリ」の形に なったわけですね。

[ 小川 ]
えぇ、それが1997年、 いまから11年まえの話です。
11年目にこんな反響をいただけるなんて 非常にうれしい限りです。
ぜひ、ほぼ日手帳をご愛用のみなさんに、 「ポケットセクレタリ」を試してほしいですね。

小川さん、ありがとうございました。
「ポケットセクレタリ」の開発秘話、 いかがでしたでしょうか。

これを読んで、ますます「ポケットセクレタリ」に 興味を持っていただけたら幸いです。
お早めにお求めくださいませ。

さて、ここで1通メールを紹介させていただきます。


「ポケットセクレタリ」を手帳にはさんだまま、 その手帳を手荷物として持って飛行機に搭乗すると 没収されてしまいますので要注意です。

私は、国内線の搭乗口で 「ハサミのようなものはお持ちじゃありませんか?」と 呼び止められ、 「刃物の長さが規定を超えておりますので」と あやうく没収されかける事態に。
帰りの便まで保管してくれるらしいですが、 慌てて、見送りに来ていた旦那に渡してもらいました。
私も焦りましたが、旦那もいきなり係員の方に ハサミを渡されてびっくりしてました。
(つかもと)

そうなんです。
「ポケットセクレタリ」は薄くて軽くて手帳に挟めるから 「ハサミを持っている感」が薄いのですが、 立派なハサミなんです。
法令により手荷物として機内に持ち込むことはできないので ご注意くださいませ。

つかもとさん、メールをありがとうございました。


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