【強請】
ゆすり・きょうせい ・ごうせい・もがり

[例文]
「‥‥と、いうことが世間に知れると、たいへんまずいことになると思いませんか?」
「いや、もちろん、困ります」
「どうです、井上さん。つきましては、300万で手を打ちませんか」
「‥‥ゆすり、ですか?」
「とんでもない。ビジネスですよ」
「でも、結果的にはゆすりでしょう?」
「どう解釈していただいてもかまいません」
「じゃあ、ゆすりと解釈しますよ」
「どうぞ、ご自由に。で、いかがですか?」
「300万ですか‥‥わかりました」
「交渉成立ですね」
「しかたありません。‥‥しかしですね、田畑さん。あなたがゆすりをはたらいたとすると世間的にまずいんじゃないですか?」
「‥‥どういうことですか?」
「田畑さんがゆすりをはたらいたと世間に吹聴されたら困りますよね?」
「そりゃあ、困りますよ」
「じゃあ、どうです?400万で手を打ちませんか?」
「‥‥えっ」
「400万で、黙っていてあげますよ」
ゆすり、ですか?」
「とんでもない。ビジネスですよ。あなたがそうおっしゃったじゃないですか」
「言ってることがおかしいですよ」
「そうおっしゃるならかまいません。ただ、私が黙っていられるかどうか、自分で自信がないんですけどね」
ゆすりじゃないか!」
「どう解釈しようとご自由に。で、どうしますか?」
「‥‥わかりました‥‥400万ですね」
「交渉成立だ」
「はい‥‥ですが、井上さん。あなたがゆすりをはたらいたことが世間に知れたらどうでしょうね?」
「‥‥え?」
「どうです?500万で手を打ちませんか?」
「バカバカしい!」
「ああ、そうですか。いいんですよ?私はどっちでも。ただ、私が黙っていられるかどうか‥‥」
「むう‥‥‥‥わかりました。500万ですね」
〜2時間後〜
「‥‥どうです、井上さん?1億8700万円で手を打ちませんか?」
「‥‥わかりました。しかしですね田畑さん、これはゆすりですよ」
「それがどうだっていうんですか」
「つきましては、1億8800万で‥‥」

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