ライフ・イズ・マジック

人生はマジックだ、なんて言い方そのものが怪しいでしょ。
ひょっとしたら、マジックってのは、
宗教の種かもしれないし、驚きの商品化かもしれないし、
人類最古の情報産業だったりもして。

軽い笑いもとれるし、ちょっと好かれたり嫌われたり、
ひとつの国をまるごとだまし取るようなこともできる。
いま、マジックを考えたり感じたりするのは、
なんだかとても大事な気がするんですよ。

おおげさな紹介はよしましょう。
マジック・ナポレオンズのパルト小石さんです。どうぞ!

ナポレオンズのHPは
http://www.tvland.co.jp/napoleons/
e-mail:napoleons@tvland.co.jp

方舟

長く演芸海(エーゲ海ではない)という
大海原を渡ってきたような気がする。

ひょんなことから
マジック・サークルに所属、
見よう見まねで
マジックを覚えようとするのだが、
まるで身につかない。

それなのに、卒業後に
プロ志望の同級生に、
「プロで一緒にやらないか」
などと誘われる。

同級生が考えている舟は小さくて、
今にも沈みそうだったが、
だからこそ乗ってみたいと思う、へそまがり。

誰もが安全第一を望み、
大きな『方舟』を目指す時代に、
こんなボロ舟で荒海に乗り出すなんてと、
妙な関心を抱いてしまったのだ。

いざボロ舟で出航してみると、
当然ながらすぐ浸水、座礁、あわれ海の藻屑。

しかし、そこが世の中、何があるか分からない。
「おい君たち、乗りなさい」

いきなり『方舟』からお声がかかり、
嫌も応もなく乗船。

大きな『方舟』から海を見れば、
「こんな大きな海に、
 あんな小さな舟で出ようとしてたのか」

びっくりするやら呆れるやら。

その後、有名な船長の『方舟』にも乗せてもらい、
テレビ海という海へも漕ぎ出し、大波小波。

バブルという大波にものみ込まれるが、
その時その時の『方舟』に救われてきた。

ふと気づけば、世の中ネット社会。

実感がないのだが、私もすでに
大きな『ネット方舟』の住人らしい。

ただ、やっていることは、
未だアナログ・マジック専門。

思いに耽りながら、
ふと次週のスケジュールを見れば、
『豪華客船でのディナー・ショー』
とある。

はたして、今回は
どんな『方舟』なのだろうか。

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