ほぼ日刊イトイ新聞

マンガでドミノ

『ポーの一族』

『ポーの一族』

著者:萩尾 望都
発行:小学館
やっと、きました!!
バラつながりで『ポーの一族』を。

バラが咲く村に住む、ポーの一族。
いわゆるバンパネラの彼らは、バラのエッセンスと
血のエネジィで永遠の時間を生きています。
主人公エドガーは、流れる時間と時代の中を、
繊細ではかない幻のように、
人々の横を通りすぎていくのです。

バンパネラの持つ永遠の命。
それは、永遠の命ではない人々にとって
憧れであり、儚い夢であり、まぼろし。
ただ、永遠の命には
愛する者と共に生きると同時に、
愛する者を失い、永遠に変わることのできない孤独や、
移りゆく時間の中に取り残される、
悲しみもともなうのです。

漫画史上、不朽の名作といえると思います。
美しく、永遠に読み継がれるべき、
何度も何度も、読み返したくなる物語です。
未読の方は是非。

初めて読んだ時に私が体験した、あのドキドキと切なさ。
ああ、まだ彼らに出会ってない人がうらやましい。
きっと時が経っても変わらず、
これからも読んだ人々の心を捉え続けるんだろうな。

(うらら)

2011-07-16-SAT