ほぼ日刊イトイ新聞

マンガでドミノ

『フルーツバスケット』
『フルーツバスケット』
著者:高屋奈月
発行:白泉社

登場人物たちの姿に励まされる、つながりから
高屋奈月さんの『フルーツバスケット』を紹介します。

主人公・透や、異性に触れると、
とりつかれた十二支の動物に変化してしまう
草摩家の人々のお話です。

主人公をはじめ、主人公の友人、草摩家の人々…
みんな、生きていくのに
じっと立ちどまってしまうような「何か」を
抱えています。
実の親に育児放棄されたり、いじめにあったり、
友達を作ることや、幸せになることを
諦めてしまったり…。
でも、それを乗り越え、
笑って前に進んでいこうとする姿に
とても励まされました。

オススメのエピソードなんて選べないくらい、
だれのを読んでも涙ぽろぽろモノなんですが、
とくに透の親友・花ちゃんのエピソードは
じわぁっと涙がこぼれてきました。

友達ってなんだろう?家族ってなんだろう?
幸せってなんだろう?
この漫画を読んでたくさん考えました。

少女漫画ですが、女の子に限らず男の子も、
大人も読んでほしいなぁと思います。
少女漫画だけど、少女漫画じゃないなぁと思ったのは
この漫画だけです。(もちろんいい意味で!)

立ち止まってしまうことがあると、
いつも読み返しています。

(m)

2013-04-13-SAT