番外編「読者からのメール」
連載第5回で、お団子を紹介したばかりですが、
今回は、読者からのメールを紹介しましょう。
それを読む前でも、後でもいいのですから、
8月5日(水曜日)に掲載した、
マリーな部屋第3回「桃」を
もういちど読んでくださいね。
では、桃の産地、岡山県倉敷からのメールをどうぞ。
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とりあえず桃について
突然失礼します。
メールを始めたばかり(パソコンも)で、雑誌を見て、
数日前から、ほぼ日刊イトイ新聞にはまっています。
カナだからの手紙、土器さんの隠し子育て日記に続き、
マリーな部屋を発見して、非常に喜んでいます。
カグチヒナコさんの行動パターン、
非常に似ているところがあって、
同じB型として、嬉しくなってしまいます。
うさぎのお話を読んですぐ、
メールを書こうと思ったのですが、
ぐっとこらえて、
バックナンバーを読ませていただきました。
「桃」「真理」の言葉に惹かれて、
渡辺真理さんのメールに遭遇し、
今日「マリーな部屋」を発見し、
その人柄溢れるメールに思わず笑みがもれてしまいました。
で、バックナンバーで、「桃」の文字をまたまた発見して、
季節はずれではありますが、
果物大国、岡山に住む者として、
桃ネタを提供すべくメールを書いています。
(って、これまでに、
岡山からたくさんのメールが届いているかもしれませんが)
岡山といえば、知る人ぞ知る、果物大国
(知らない人は、全く知らない)です。
桃太郎伝説もあるぐらいですから、
間違いなく、桃の産地です。
岡山では、小学校の頃から、授業で
「岡山の桃は日本一、福島には負けてないで」とか、
「マスカットでは山梨に負けてないで」って、教わります。
つい、数年前までは、桃娘、
マスカット娘なるキャンペーンレディもおりました。
このキャンペーンレディは、
そこそこの競争率の中選ばれて、
新幹線のプラットホームで
40度以上の暑さをものともせず、
白桃色、マスカット色のユニフォームに身を包み、
一日中笑顔を振りまきながら
果物を売るという過酷な仕事です。
しかし、大変名誉なことであり、母娘二代にわたって
やった方がもたくさん(?)いらっしゃいます。
なぜ、みんなこの仕事に憧れるか、
それは、お見合いの時に非常に評判がいいからです。
桃娘は、お嬢様の代名詞だったのです。
しかし、時代の波にのまれ、
ひょっとしたらもっといいバイトがあるよな、ってみんな
気がつき始めた頃(一応、時給数百円出ていたはず)、
経費削減もあって、廃止されました。
桃は、倉敷の玉島北地区出荷の『清水白桃』に限ります。
東京方面では、川中島という種類が人気のようですが、
『清水白桃』に限ります。
岡山市の物もありますが、絶対倉敷の物です。
倉敷では、普通のスーパーでも、桃の当りに出会えます。
デパートや高級果実店の桃は高いだけで
はずれの場合もあります。
倉敷の観光客がよく行きそうな所は、
場合によっては大はずれの場合があります。
他県の人が確実に倉敷の
『清水白桃』を手に入れるためには、
倉敷三越のお中元がお勧めです。倉敷の玉島北農協、
倉敷の青果市場から手に入れる方法もありますが、
倉敷三越は、結構確実だと思います。
我が家には、果物、魚、野菜、グルメの兄がいるので、
東京の彼の家に数回、お
中元の時期に母が桃を送っていますが、
クレームがついたことはありません。
桃は傷みが早いので、少量で玉の大きい物がお勧めです。
(地元の人は、
20個入りの箱買いをしたりする人が多いですが、
たいてい腐らせています。
店頭には、やや難ありだと、
とんでもなく安く売っています)
デパートのお中元用ですと、
六個で五、六千円の物がでています。
(地元では、このくらいの物は食べない。
スーパーでは高くても、一玉300円ほど。
高いといえば、高い、でもこのくらいのは、おいしい)
去年の6月頃、
義理の姉に銀座の千疋屋につれて行ってもらい、
田舎者は、「おぉ、これがうわさの千疋屋」と思いながら、
フルーツパフェかなにかを食べました。
帰り際、リボンのかかった一本数百円のバナナを見て
「食べてみたい」という衝動を押さえ、
横の桃を眺めたら、やっぱり、岡山の物より、
小さくて高かったという印象がありました。
しかし、千疋屋さんの果物は噂どおりおいしかった。
もし、安く手に入れることをお望みならば、
倉敷から買うことをお勧めします。きちんとしたお店ならば、
配達中に傷むということもないようです。
お盆に帰った兄に二日酔いの朝、桃をあてがっておいたら、
丸ごと幸せそうかじっておりました。
思わず、見てはいけない物を見てしまった、
そんな無防備な姿を彼はさらしていました。
っと、あまり時期はずれで役にはたたない情報ですが、
渡辺真理様、お耳に入れておいてください。
それでは、失礼いたします。
倉敷の田舎に住む、桃子
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