SHIMIZU_MICHIKO
清水ミチコの試供品無料進呈
(秘密厳守)
2000年7月の日記

第153回

7月1日・土曜日
髪を切りに行った。
美容師のみほちゃん、カットしながら、
「私、今度ね、Beautifl songsのコンサートのために、
 まずは名古屋に行くのー」と言ったので、
「ひゃー、よっぽど、好きなんだねえ!」と、
大きな声で驚いた。
さすがに名古屋まで見に行くってのは! なかなか!
と思ったら「メイクしに行くのよっ!」と言って笑った。
緊張するよおー、と何度か言ってた。
そうだろうなあ。
「私はそのコンサート、チケットぴあに何度電話しても
 取れなかったんだけど、偶然、コンサートパンフに
 コメントを頼まれて、一枚もらえたんだよ」
などと話し(自慢)、帰ろうとしたら、
なんとその大貫妙子さんとばったり。
挨拶しながら、みほちゃんの緊張する気持ちが
伝わってきた。ああ、コンサートは始まった。

7月2日・日曜日
シゴトの帰り、アンアン読んでたら、
「嫌いな芸能人(男)のランキング」に、
友だちの名前がズラリ並んでて、笑った。
ま! 見る目ないよ世間。
あるのか。

コドモ、置き場所を決めたんだけど、
「ここにあるノートは、絶対読まないでね」と、
強く言うので一瞬にして見たくてしかたなくなってきた。
なんでそういう事をバラすのかしら。
「もう一回別んとこに隠してよ、
 そうすればさすがに探さないから」と言った。
こうやってプライバシー作って成長すんだなー。
ほろり。

7月3日・月曜日
コドモの学校が休日で、
家族でディズニーランドに行ってきた。
空き空きで、たーのしかったああ!
ジャングルクルーズのガイドさん、
『はあい! だーれも返事しませえーん!』
などと、いい意味で自虐的になっていた。
10年ぶりに行ったミートザワールド、
こんなに時代って変わったのか! とも思い、
やはり久しぶりに行くと違う発見があるのだった。

ビッグサンダ−マウンテンに2回乗り、
シンデレラ城は初めて行き、
ホーンテッドマンションはやたら涼しかった。
パレードでひと泣きし、夜、駐車場までの帰り道は、
本当に悲しくなった。
せつないと言うんでしょうか。
終わりがある、みたいな。
コドモには言わないけど、親も同じなんだよおー。

7月4日・火曜日
野沢直子から電話。
「帰ってきたわよー、おしのびでね!」と、
毎年同じセリフで始まるのがおかしくて、くすくす笑った。
ぜんぜんおしのびじゃない。
そしたら直後、携帯にまちがい電話がかかってきた。
いきなり早口で、何を言ってるのかぜんぜんわからず、
「はい?」(えっ?というニュアンス)と、言ったら
またすごい早口が返ってきた。
また「はい? ゆっくりお願いします。」と、言ったら
「あなた、中国の方?」だって。
私は中国人では、ありません、と言って切った。
日本語講座のようなセリフを口にしたみたいで、
新鮮だった。

7月5日・水曜日
葉子ちゃんからメ−ル。
きのう、伊勢丹の子供おもちゃ売り場にいて、
くじ引きをしてたら、たまたま隣に
野沢直子ファミリーがいて、
一等賞のキティちゃんCDプレイヤーをゲットし、
一家で狂喜してたらしい。
どこがおしのびなのよおっ! とまた電話。

2000-07-18-TUE

第154回

7月6日・木曜日
楽しいビバリ−。
あっというまに終わってしまう。
土曜日の4時間モノに慣れてきたら、
すごく短く感じるようになった。
そのあと雑誌の取材。
写真撮られるのって意外と疲れるのよねー。なに様。
「もう大丈夫!」、
「今、いいの撮れた!」、
「ラストテイク!」、
などとせかしながらポーズを決めた。ポーズて。

終了後、途中で車を降り、家に向かって歩いてたら、
浮浪者の方と目が合い、ひとこと
「デブ!」と吐き捨てるように言われた。
あっ。
数年前も同じことがあって、
それも確かこの人だったんだ。
でも、私の事は覚えてすらいないみたいだった。
ひひひひ、とひとりで幸せそうだった。

7月7日・金曜日
テレビ、取材、テレビ、取材と、
上手にプログラムされてた1日。
途中、お昼にヤノッチと寄ったラーメン屋さんで、
「新メニューの冷やし納豆麺、どう!」と言われ、
思いきってそのすごいメニューを注文して食べてみたら、
思いっきりまずっ。
お酢とラー油と糖分がききすぎだよおー。
一口だけ食べたあとは、違うメニューを追加注文。
なーんてことは嫌いなので、
(でもいるんだよ、こういう人)
まずさを思いきり堪能しながら、全部きれいに食べた。

7月8日・土曜日
ラジオをやってから、ヤノッチとシアターアプルへ。
(シアターアップル、ではなく、
 あくまでもアプル、なのだそうだ。軽いこだわり。
 ついでに渋谷ジャンジャンもあくまでもジアンジアン、
 と「ア」が大きい字だったんだよ。)
TAKE2の東さんが仕切る、86の13、という舞台。
出ている仲間の皆、人柄もいいし、
仲がいいのが伝わってくる。
どこか下町風、と思ったら
萩本欽一さんが演出を手伝われたんだそうだ。
人の舞台を見ると、こっちもやる気になるので、
よっしゃ、もっとどんどん観に行こう!と、
ぴあで調べて「オケピ!」のチケット予約するも、
あえなく断念。
また遅刻ー、みたいだ。

7月9日・日曜日
明石家マンション物語へ。
みんな、自己トレに集中してる現場で、いい感じだったー。
「本番になると奴は豹変する」、なんてのより、
現場にいながらにして、少しずつ少しずつ
「本番の人間」に変わって行って、
最後にぐうっと高くなる瞬間があって、
なんか芸人は凄いな、本当に仲間に入ってみたい、
とまじめに思った。

ヤノッチ、
「今日は仕事をした! 見た!って感じでしたー!」
と言ってて、いつもはどうよ、と聞くと
「いつもは、なんか浮いてる、みたいな」
そんなあなたは毎日ウキウキウオッチング、みたいな。

7月10日・月曜日
こないだ、ものすごくしつこく
オヤジギャグを連発する人とずっと一日一緒で、
ムカムカきた。
なんでシャレがしつこいくらいの事でムカついてるのか、
「こういう上司を持つOLの立場の気持ち」に
立って考えたら、言ったあとの
『してやったり顔』だ!とわかった。
微妙になんかこう、ふふん、と
ヨユーが漂っとるのがわかるのだ。
それと、こっちだって思い付いてるんだけど、
ぜんぜん面白くないから我慢してんのに!
という気持ちを、微妙にうまく顔に出せないところ!
しかも、まわりでそれに一人でも笑ってる人がいると、
「出しゃよかったか!」と、一瞬でも思ってしまうところ。
OLも、先手を打つ、という応戦ではどうかな。
(もてなさそー。)

2000-07-22-SAT

第155回

7月11日・火曜日
撮影終わって、スリリングに
Beautifl Songsのコンサートへ。
間に合って、本当に良かった。
おいしい水、って感じ。
私は勝手に
『当然、一人30分ずつ別々に出て、
 最後にイトイさんの詩をそれぞれ歌う、
 そしてアンコールで一緒に何かを一曲』かと思ってて、
いつ、どうやってリハーサルなさったの、
できるわけ、と、驚いたし、
期待してた以上にずーっとよかった。
なんだか客席でぷわーと身体が楽になって、
興奮したままの催眠状態が続いたんだよー。

しかし、「チャカッ!」と、現実の目が開いたのは、
あとで、イトイさんが紹介してくださった、
矢野さんのお父さんを目の当たりにして。
『ああ、清水ミチコさんですか、顕子がそっくりで。
 お世話になりまして……』
『いつか、顕子と一緒にコンサートを』と、
まわりがくすくす笑ってるのに、
やさしく、まじめに言ってくださり、
私は起立! 敬礼! 着席!だった。
『じゃあ、私はこれで……』と、
すぐに立ち去られたんだけど、しばらくしてから、
「やっぱり、こんなチャンスは二度とないかも!」と思い、
つけていって、また挨拶し、
「子供の頃、どんなでしたか?」などと聞きまくった。
そしたら、矢野さん本人がいらして、
そのうち3人で写真を撮ってくださった。
本人がいるというのに、頭の中は
「お父さんが……」という事ばっか。
やはりちょっと催眠がかかっていて、
変になっていたのかもしれない。
直らないかもしれない。

7月12日・水曜日
NHK『ためしてガッテン』へ。
出かける時、自分で用意しておいた洋服、
ちょっと違うな! と気になり、
また初めっから着なおした。
本当に“ためしてガッテン”だった。
なので、ちょっと遅刻。

胃薬の話が面白かったー。
知らなかったんだけど、胃薬といえば、
胃酸を押さえるのか、出させるかの
どっちかだったらしいんだけど、
最近出たすごい効力ある「新薬」は、
どっちにすればいいのか、わかってくれるんだって。
で、あんまりスッキリ効き過ぎて、
飲み続けた人の中には癌などになっても、
症状ぜんっぜんわからなかった、という人がいたらしい。
その諸注意を聞きながら、その世界にはその世界で、
はやりすたりがあるんだなあ、と思った。

そのあと、高校生のしのぶちゃんから
「パラパラ」習った。どっかで使いてえー!
そのうち、番組で勘づいてください。
あれが多分、そうではないか、というのを。

7月13日・木曜日
「どうなってるの?」ゲスト。
何かでふと、
『ジャの道はヘビって、言いますからねー!』
と言ったら、吉田照美さんに
「清水さん今週はことわざで行きますか」と、
妙な司会をされ、どの映像見ても
全部ことわざでコメントした。
(「ことわざって、さあ出そう出そうとすると、
  出ないもんですね」と、
  番組が終わってから私が思った気持ちを、
  ことわざで、てきとうに述べよ)。

7月14日・金曜日
夏休みをとるために、朝も昼も夜も仕事。
肉体労働だったよー。
家に帰ったらハムスターがケガしてるし。
片手をケージにはさんで取れなくなってるところを、
コドモが発見したのだった。
どこをどうやったら、はさめるんだ!と、
考えても、考えてもわからず。
今もずうっと手をなめている。
夕食にオットの手料理食べて、宝島。
さいきん、夫婦の立場が逆になってきた。
俺が「おいしいよ」と言うと
オット「いやーん!」と言って、
顔をエプロンで隠した、という。

7月15日・土曜日
ラジオLF生放送!
ヤノッチ、『すみませんが、来週旅行で……』
と言っただけで
『おみやげ、私はこれ買ってきて!』と、
女性スタッフ数名から頼まれてて、
あわててメモしていた。
「みやげ旅」になりそうな量。
“性格やさしければ、なめられるし”の
見本みたいだった。なんつて。

2000-07-24-MON

第156回

7月16日・日曜日
へー! と感心するメ−ルをいただいたので、
ここに無断借用しました。

『はじめまして!こんばんは。
 なんだかとてもうれしくって、メールを書いています。
 私は、ミチコサンが家族で遊びにいらっしゃった
 「東京ディズニーランド」の「ミートザワールド」で
 キャストをしてたものです。
 「ミートザワールド」の事を書いている記事を
 久し振りに見ました。というか、
 存在さえ知らない人がいるんです。
 私がいたときにも、
 「東京ディズニーランドのどこにいるの?」
 「ミートザワールド!」といっても、
 誰も知らなかったり……。
 確かに、無料のアトラクションで行列もないし、
 スリルもないかもしれませんが、
 キャスト全員がこの「ミートザワールド」が
 大好きなんです。ゲストの方の数が、
 他のアトラクションよりも少なくとも、
 「ここは面白い!」と心から言えます。
 外国からのゲストの方にも、喜んでもらえていました。
 キャスト全員なかよしですし、団結して
 楽しいアピールをしてるんです。
 地味は地味かも知れないけれど、
 ほっとできるアトラクションなんです。
 よーくみると(隅々)、面白い事が
 たくさんあるんですよ!
 なので、何回も乗ってみて欲しいと思います。
 私は、いまでも真っ先にミートザワールドです。
 ガンバレ、ミートザワールド!!』

ガンバレ、ミートザワールド!!
には笑ったけど、ディズニーランドって、
働いてるスタッフがいいですよね。
若いのに、プロっていうか。
職場が好きだ、なんて今なかなか聞かない意見なもんで、
ここに公表しました。
ガンバレ、ミートザワールド!!
そして魅惑のチキルーム!

7月17日・月曜日
ロケ。待ち時間の30分に、疲れた自分をなぐさめようと、
「なんでも好きなだけ買いなさい」と言い聞かせ、
近くのコンビニへ。
結局アイスクリームと週刊文春だけ。
そしたら矢野顕子さんの対談記事があり、
面白かったんで切り取った。ナイス。

7月18日・火曜日
コドモ、クラスで担任の先生に、
「明日から、夏休みですがー」と、
朝会での諸注意を受けたあと、
「振り返ると、今学期は性格を変えようと
 がんばった人もいます。たとえばー」と言って、
名前を出されたそうだ。嘘。
いったいそんなにどう変わったんだろう。
母はちっともわからない。
外出用の顔ってのがあるのかしら。

7月19日・水曜日〜7月25日・火曜日
仕事を済ませ、スタッフのみなさんらとともにオアフへ。
お値打ちな中華航空で、羽田から出発。
「近いって楽!」と羽田まで運転してくれる人は
感嘆していた。
機内、いろんな文字が全部漢字なんですよね。
洋画見るのも、英語を聞きながら
漢字で(中国語)訳されるんで、笑ってしまった。
えらい語学の勉強になりますなあ。
機内食はさーすが、おいしかった。
機内食って、たいてい
「表面がすぐ乾いてしまう」のが欠点だと思うんだけど、
おかゆに湯気が高く立ってて、
ちゃんとふうふうしながら熱々を食べられるんでした。
なんだか、一回中国を経由して、
ハワイに行ったみたいだった。帰りも経由した。
ここの日記も、夏季休暇的期間決定。

7月26日・水曜日
時差ボケながら、寝るつもりで久しぶりにエステへ。
「ちょっと、背中を見てもいいかしら」と先生が言うので、
日焼けかなあ、と思いつつ、うつ伏せになったら、
「背中がとても悪い」と言われた。
「背中って、顔色を見るよりもわかるもんなのよ、
 これはひどいなー、定期的に運動なさい」
とのことだった。
ひゃあ。できないわよ。
それでいつも姿勢が悪いのかしら。
「背中さえ出してもらえば性格だってわかるものなの」
と言うので、ついでに
「どんな性格です?」と聞いたら、
「極めて単純!」と自信を持って言われた。
おそろしいエステだ。

2000-08-01-TUE

第157回

7月27日・木曜日
ダウンタウンDXへ。
なんか、すっごく久しぶりって感じ。
『明日、(野沢)直子ちゃんが家に遊びに来るよ、
 ただ、ごはん食べて帰るってやつだけど』と、
浜ちゃんに言ったら、
『あいつ、こないだ俺んチにも来て、
 俺がおらんあいだに親子でメシだけ食って
 帰りよったで! メシだけ狙っとんねん』と、
やに早口で言っていた。

7月28日・金曜日
野沢親子、『来たよーん!!』と、
玄関のモニターからハデに登場。
あいにく、うちのコドモは林間学校で
日光に行ってていなかったんだけど、
彼女も忙しいらしく、
まともに会える日は本当に今日しかなかったのだった。

ところでアメリカでは
『おばちゃん』に匹敵する言葉がないらしく、
私の事を『oi ! MICHIKO ! 』とか、
『hey ! MITCHAN ! 』などと呼ぶ。
それはいい事だ。
しかし、そのうち、
『oi ! MICHIKO、JYUーSU GANAI ! 』
『hey ! MICHIKO、HASI WO OTOSITA ! KITANAI ! 』
などと言われるので、「自分でやれ」と突っ返した。

ハムスター、めちゃ大人気。

今日のお客さんには、もう一人、
赤ちゃんを連れてきた友人がいたんだけど、
その赤ちゃんが泣いたのを、次女のサンゴちゃんが、
幼いながらに懸命にあやしてた。
しかし、赤ちゃんは、もっと号泣しちゃった。
直子ちゃんが、
「あ、サンゴよけいなことしちゃったねー」と、
本人に軽く言ったら、今度はそのサンゴちゃんが号泣。
「あー、ごめんねーサンゴ傷ついちゃったー?」と、
あやまる母親。

私はどういうわけか、
「母親が子供に真剣にあやまる」という図に弱くて、
この光景に今度はこっちが一瞬号泣しそうになった。
あぶなかった。
これでは全員が号泣する寄り合いになりそうだ。

そのうちコドモのお古の洋服を
「どう? いらない?」と出したら、
顔が単純に輝いて、パッパカ裸になって試着し始めた。
それが、“ばあちゃん手作り”の、
それはそれは超ダサい、ポケモンのパジャマなど。
「着替えて帰る!」と言うので、
家に来た時とは違い、
めちゃ田舎くさい子供達に変身して帰っていった。

7月29日・土曜日
コドモが日光から帰宅。
仕事帰りの途中で車を降り、
父兄ともども学校に子供達を迎えに行った。
なーんか、2泊だけだというのに、
みんながたくましくなったみたいで、まぶしかった。
東照宮では、みんなで参拝したそうだ。
大橋君は「64が当たりますように!」と、
心から祈ったらしい。
先生が「では、帰りましょう」と言うのに、
「まだ、願いごとがあるのにー! 時間をくれー!」と、
早口で祈ったんだそうだ。
いいなあ。早口の祈り。

家に帰って、
いかに「きもだめし」が恐かったか、
夜、どれだけ眠れなかったことか、
夕食がいかに豪華で、食べきれないほど出たか、など、
一人で私達にめちゃしゃべって、
そのまま夕食もとらずに爆睡した。
家がしーんと静かになった。

7月30日・日曜日
〆切りたくさん。わーん。
書けないさー、と思っても、
これがいざワープロに向かってみると、
どうにかなったりする。
まずは、自分の部屋の赤い椅子に座ることが
始まりってことなんだなー。
わかっちゃいるんだけど、そこまでが遠いんだよー。

コラムに書くため『ツインフォールズ イン アイダホ』
という映画をビデオで。
これがいい映画で、
誉めてるうちに文字数が多くなっちゃって、
今度は削除するのに時間がかかった。

夕方、うなぎの炊き込みごはんや、
野菜スティック、きも吸いなどを作り、
あじー、と言いながらクーラーをハイにして、
ゆっくり夕食をとった。

なつかしい友だちから電話があり、長時間話す。

お子さんが今年、有名私立に受かったのだそうだが、
とても幸せそうで、
「やっぱ“私立”の学校ってそんなにいいもんなの?」
と、聞いたら
「いいよ! いいけど、ミチコはまず、
 そっちは向いてないね。無理無理。
 すごい大変だったんだから。親がよ。
 親の才覚が、なんだよ。
 やめたがいいよ。ミチコは。よせよせ」だった。
弱点もあんまりあっさり言われるとスカッとする。

7月31日・月曜日
テレビの某ディレクターと合う。
「こないだ、ニコチンパッドがすごく効く。
 やめられた!って言ってたけど、その後どう?』
と聞いたら、
「今? 吸い放〜題!」
と健康的な陽気さで答えられて、またガックリ。
本当にガッカリきて、
「なんで、せっかく半年もやめられたのに、
 続けようと思わなかったのか?!」
と、責めるような口調で聞く。
実はついこないだホノルルで、
「ニコチンパッド」と「ニコチンガム」をゲットできて、
(高かった、が、安いもんだ、と言い聞かせつつ)、
8月からは禁煙日記を再開す!と思ってたので。

話を聞くと、なんでも、
「ニコチンパッドは、このへんでもう張る必要はない。
 あんなもなあ(タバコ)、吸いたくもなくなった」
となった時に、パッドをはがしながら、
「だから一本くらいは無視できる」と思ったのだそうで、
これがしかし、吸ってみたら、気持ち悪くなるほど
本当にすごく「まずかった」んだそうだ。
「あ、俺は本当にこれでやめられるんだなあ」と思ったと。
そして、そんな風に実感できた自分の感性に
あらためて感慨し、
「今、本当にまずかった、よな!」
と、もう一度、確認の意味で吸いたくなったのだ、という。
そうしてもう一本吸ったら、やっぱりちゃんとまずい。
そのうち「再度、確認と、その報告のため」
どんどん吸えるようになってしまったのだそうだ。
この話がうまくて、感じがよく出てて笑った。
落語家さんか、君は。

2000-08-13-SUN

 
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