SHIMIZU_MICHIKO
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(秘密厳守)
2002年1月の日記

第261回

1月1日・火曜日

元旦。
シゴト終わって、
レインボーブリッジから朝焼けを見ながら帰ってきた。
おめでとう! って言われてるカンジが
ちゃーんとしたんだから、景色というもの、
こちらの気分に大いに影響されて
見えるものなのかもしれない。
新聞と年賀状片手に居間へ。
玉ちゃんのを見て、爆笑した。こんな手があったか!

3日にオットの実家に行くので、
そこでおせちを食えるだろう、ということで、
豪華料理もなしで、お雑煮とお煮染め、
フルーツなんかを家族で食べる。

年賀状の返事を書こうとして区分けしつつよく見ると、
コドモ宛の年賀状だけ、文字がイキイキしていた。
なんというか、書く気とオリジナルに満ちていて、
時間という観念にまだまだ余裕が見られた。

1月2日・水曜日

家族三人しめやかに百人一首を行う。マジで。
と、いうのは、別に「お正月だから」ではなくて、
コドモの国語の宿題で、
「句を覚へてきて、新学期に百人一首ヲ取ル」
というのがあるので、その練習なのだ。

ただ、私はなんてったって高校時代、
「百人一首クラブ」に所属してたんですよ。
といっても、
もちろん歌が好きだったわけじゃもちろんなく、
担当の古文のセンセイがめちゃおじいちゃんだったんで、
私たち仲良しグループがここならサボれる、と
すぐ入ったんだけど、ホント、たまにカルタやれば、
あとはずうっとしゃべっててもぜんぜん怒られなくて
大好きな時間だったー。
「月刊明星」広げるためのクラブでもあり。

で、今年ちゃんと初めてしみじみ一句一句、
どういう意味が書いてあったか、
解説書を片手に読んでみたんだけど。
これが意外と中身が奥深いものが、、、。す、少なっ!
ありゃ?! こんなもんでいいの?
「古代の知識人」だからって、よかろう・深かろう、と
頭から思ってしまう方が、まだまだ浅いものかもしれぬ、
けふの夕暮れ。

1月3日・木曜日

電車に乗ってオットの実家、甲府へ。
2階から富士山が見えた。久々に電子ピアノ弾く。

下で「ごはん〜」と言うのに降りて行くと、
出たおせち! 田舎のごちそう!
これでもか、これでもか! というくらいにテーブルに溢れ、
むさぼるように食べまくる。うまいなあ。
やっぱりこういうものは年寄りの手に限るて。
お煮染めも色が違う。

コドモ、「書き初め」の宿題があり、
新聞紙を広げ習字セットを用意していた。
今からやるのか。タイヘンだなあ〜。
『大切な命』と、大きく書いていた。
見てたら途中、私がやりたくてたまらなくなり、
ちょっと貸しなさい、と、やおら書いてみる。
なつかしかったのがボッサボサの筆。ちゃんと洗えよな〜。
親子ねえ〜。

夕方、また百人一首リハ。おばあちゃんに読んでもらう。
が、こちらも(どういう意味これ?)と、
やや深みに入り始めた。
夜、オットがひとりで
松本清張シリーズ(アーカイブス)見てた。

1月4日・金曜日

スティーブンキングの新刊、
「小説作法」を図書館で借りてて、
甲府に持ってきちゃったんだけど、
これが読み初めてみたらすごく面白い。
正直だし辛辣だし、折り目や線を引きたくなりながら
一気に読めた。
キャリーはこうして書いたのか! それでか! など。
とくに自叙伝のところは興味しんしん。
交通事故のくだりなんか、こっちの足が痛くなった。
たちまち手元に欲しくなり、
新たに一冊注文することにした。

帰りに「持ってく? かえって邪魔かな。」と、
おばあちゃんに干し柿やおせちの残りを
リュックにいただいた。まるで戦後のような風景だ。

1月5日・土曜日

本はクセになるのか、今度は買い置きしていた宮部みゆきの
「模倣犯」(アタシの事じゃありませんよ)を
読みはじめた。

重いので、上巻だけ買ってたんだけど、
夜、どうしても犯人の行動の続きを知りたくなり、
下巻を買いに笹塚の紀伊国屋書店へ。間に合った。
ついでにスティーブン・キングの
「スタンドバイミ−」購入。

コドモ、テレビの音声にとつぜん顔を上げ、
「ナビゲーター、と、この坂上みき、という二つは
 別々なのか!」と言った。
「新聞のテレビ欄」などで見てはいたんだけど、
ずうっと(ナビゲーター坂上みき)という、
「ややふざけた、長い名前」なのだとばかり
思ってたのだそうだ。

こうして私のジミな正月休みが幕を閉じた。

2002-01-20-SUN

第262回

1月6日・日曜日

シゴト終わって、豚しゃぶ鍋を作る。
鍋って、誰もが失敗するの難しいほど、
ぜったいある程度うまく行く料理だ。
だから「ここの鍋はおいしい」と聞いても、
今いちありがたみがわかりにくいかもしれませんよね。
身体も部屋もすっかり暖まる。
ところで今日のテレビはものすごく充実した。
『(アントニオ猪木さんがゲストの)おしゃれ関係』に
『NHK/井伏鱒二の世界』、『DTガキの使い総集編』、
『浅草ロックフェスティバル』など。
とにかくおもしろかった。
「おもしろい」という言葉の種類が
それぞれ違うんだけれど。

1月7日・月曜日


冬休み最後の日。
コドモと、その友達二人を連れ、大人1人子供3人の
合計4人で「ハリーポッターと賢者の石」を見てきた。
みんなでお昼のハンバーガーかじりつつ。
この人たちと見るとまだまだ
「はりいぽったーとけんじゃのいし」ってカンジ。
ひらがな思考。
(こんなレベルで?)ってなとこで、3人顔を見合わせては
苦しそうに笑いあっていた。私の顔は誰ものぞかない。
4人で行ったのに3対1じゃないか。
帰りの電車でもなんとなくむしゃくしゃしてたら、
また3人でどっと笑った。
教えろ!

1月8日・火曜日

コドモ始業式に。今日からピッと早起き生活。
今日も朝からシゴト。
といっても、しょせんはバラエティ。
本番のシゴトは正味の話、一時間だけなのだ。
逆に見れば23時間はヒマ、と言えるはずかも。
そら「模倣犯」もとうに読み終えるて。
廊下でなつかしい知り合いとバッタリ会い、
その頃の自分が言ってた言葉なんかを思い出すと、
恥ずかしいことしきり。あやまるのもナンだしさー。
本当に若い時分ってのはおごりやすいもんですなあ。
「頼みたいことがあるんだけど、いいかな」と言われ、
せめてお返しできたことで気持ちがずいぶん軽くなった。
頼む、という形で救える親切。

番組打ち合わせを事務所で。手紙やメ−ルもチェックした。
このところなぜか、
「弟子入り希望者」が増えているような。不況なのね〜。
(そういうのできないですからね。私。
 この場で言っとこ。)

1月9日・水曜日

ヤノッチ明日が誕生日。
「今日時間もあるし、ウチで何か好きな物を作ったる、
 なんでも食べたい物を言ってごらん。
 アタシのレパートリーも広がるし。」
と言ったら、
ずう〜っと(私が最も食べたいものとは何なのか)と
真剣に悩んでいた。
「まだ?」
と言っても「まだ」。
(そういうもんかもしれない、あらためて聞かれると)
と、思い、料理写真の本を広げて見せた。
これ、ヒントになるのよね。
そしたら指をさしたのが
「たけのことチンゲンサイの炒めあんかけ」だった。
遠慮すんなよ〜。
そのほかオリーブオイルとトマトのパスタに
きのことバジルのピザ、春菊とベーコンのサラダなど。
横でオット、確実に腕があがっていたのがわかった。

1月10日・木曜日

いつものシゴトを終え、ちょっと買い物をし、
PARCO劇場でやってる三谷幸喜さんの
「彦馬が行く」を見にでかける。わくわく。
私の隣の席が市村正規さんだったんだけど、
さすがどことなく「(芝居を)見なれてる」という雰囲気。
いつか、ここのPARCO劇場のステージで、
市村さんが歌いながら舞台から降りてきて、
「いかがでしたか?お客さん」と、
客席にいた私にマイクを向けたことがあり、
私はびっくりして、そうおもしろい事も思いつかず、
「三波晴夫の浪曲がヨカッタ!」と言ったことがあり、
あの時は失礼しました、とお互いあやまった。
「彦馬が行く」、おもしろかったなあああ!
どの登場人物の気持ちもよくわかるし、また誰もが
その役になるために生まれてきたような顔だった。
三谷さんは不本意かもしれないが、
最後の靴のシーンではぐーっと泣けてしまった。
しかし、鼻をすすってる人は
ほかにもたくさんいたようだった。
もう一回見たくなった。

2002-01-30-WED

第263回

1月11日・金曜日


事務所で取材。
担当者がよく下調べをなさってた方で助かった。
話もスムーズ。
スムズミチコ、というくらいで。反省。
そのあと、雑誌(笑芸人)の対談で、
渋谷のホテルで三谷幸喜さんと対談。冗談で、
「彦馬が行く、つまらなかったね〜!」と言ったら、
『あっ!! 清水さん、笑ってたじゃないですか!
 僕、見てたんですよ!』と必死で言った。
三谷さん、ゆうべのPARCO劇場の照明室で、
私たちの顔をチェックしてたんだそうだ。
やらしいな。
対談が終わった時、ヤノッチが
「ほぼ日に掲載している、
 シミズの連載用の写真なんですけど、
 撮ってもよろしいですか?」と聞いたら、
「こないだもそう言って写真を撮ったけど、
 結局載ってなかったですよね」
と言ったのがおかしかった。
掲載されてない事に怒る大人は初めてだ。
普通、掲載されて怒る。
(ちなみに、写真は、ちょっと遅くなってから
 ちょくちょく貼ってありますので、
 皆さんもたまに見てくださいね)



笑芸人さんのスタッフから、『お二人にどうぞ』と、
「ユーハイム」の箱(たぶんクッキー)を
いただいたんだけど、コートを着た三谷さんが持つ
「ユーハイムの包装紙」はめちゃ似合っていた。
「いいとこの坊ちゃん・はじめてのおせいぼ編」。
そのあとNHKの番組で、渋谷のホテル前から、
そのまま車から中継で放送。


1月12日・土曜日

ふと、(きのうの対談は、私はあんなもんで
よかったのかしら、もっとまじめにこうすれば、、、)
と、思ってたら、
三谷さんから留守電が入っていた。
「昨日はそう(自分は)面白くなかったのではないか。
 すみません。」とあるではないですか。
「バカね〜!! 勝った〜!
 こういう時は最初にあやまった方が負けなんだよ、君。
 交通事故と同じでね。
 がっはっは、そうかそうか、勝った勝った、
 同じこと思ってたんだけどね。ありがとよ」
と、私も社長笑い入り留守電を入れた。

夜中、またふと携帯をチェックしたら、
「留守電、ながながとありがとうございました。」
ながなが、が、くやしうて。

1月13日・日曜日

スターバックスのコーヒー片手に(おいしいわあ)
伊集院さんのラジオ「日曜秘密基地」へ。
そしたら浅草キッドの博士が会いにきてくれた。
次の時間帯の番組のレギュラーなんだそうだ。
忙しそうだなあ。
「男の星座、今頃遅れて買って読んだんだけど、
 面白かった〜」と絶賛しながら
(ホントこの本、面白い。)二人で業界噂話など。

放送で「二人で話してる姿は芸人臭くて、近づきにくい」
と、伊集院さん。
帰りには玉ちゃんと遭遇。
お正月は四国に家族で旅行し、
「サイコ−のうどんの味!!」を知ったのだそうだ。
「ありゃあ、うまい! 俺ゃあ、びっくりしたね!」と
うまそうに言っていた。
ぶっかけですわね? うどんもどんなにうれしかろ。

キッドさんたちの番組ゲストはデビ夫人。
車で二人の生放送を聞きながら移動。
CX・明石家うけんねん物語で、私もデビ夫人に。

1月14日・月曜日

晴れ着を着て、成人式に出る。すごい文章だ。
メイクさんに「おめでとうございます」、と言われた。
ありがとう、と別の意味で恥じらいながら。

そのあと、ミニスカートに着替えて渋谷の「アトム」で
パラパラ習って踊る。
こういう職業がある。

1月15日・火曜日

内山信二君と、TXの番組で一日ドライブ。
ニコニコブーブー。
彼は今年、ホンモノの二十歳なのだそうだ。
「きのう、僕は仕事で成人式には出られなかった」
と言ってて
「私は出たぞ」と言ったら、「何で!」と、驚かれた。
はははは。

都内から山梨にも行き、イトリキカレーをいただく。
通販で注文して食べた事はあったんだけど、
ホンモノは初めて。
めちゃおいしかった。
これはとても主婦にはマネできない味で、
たぶんレシピなどの問題じゃない。
御主人は実直で、とてもいい仕事をなさってるようだ。
それを広める糸井さんも偉い。
でもカレーの味が一番偉かった。
書いてるうちにまた食べたくなってきた。



夜中、テレビCMで何度か見た
「ボディスリマー」を買ってみようか、
オットに相談する。
このベルトを10分腹につけてるだけで、
腹筋100回分に相当する筋肉の運動になるのだそうだ。
まさかなあ、よすぎる話よねえ、とは思うんだけど、
これが本当だったら凄い発明で
安い買い物(9800円)だし、
そうでなかったら、ひどい話なのだが。

オット「んなわけねーじゃん!」。
この言い方がしゃくにさわり、
(最後は素晴らしい商品だとわかり、まちがってた、と、
こいつがひれ伏して私に頭を下げますように)と
心から願った。
そのためにもうちょっと待ち、評判を聞いてから判断する。

2002-02-01-FRI

第264回

1月16日・水曜日

番組収録の合間、お昼に「蕎楽亭」でざるそば。
ああなんてうまいのだ。
ここはうまい、とじゅうぶん知っていたはずなのに、
わかってるのに、またあらためておいしい幸せ。

すぐに少なくなって行くので、
ゆっくり時間をかけて数本づつすすった。
お蕎麦って、もうちょっと盛りを
多くしてくれないもんでしょうか。わかるけど。
ぜったい足らないのよね、カロリーも。
だから蕎麦職人って、だいたいやせ型で、
太った人少ないのかしら。

ところで、こないだめずらしく
「ラーメン嫌い」って人に会った。
いたんだ。ハッキリ言う人が。
あんまり聞かないでしょ?「ラーメン嫌い」って。
あれは誰もが好物なものとばかり思ってたんで、
なんだか言葉として新鮮だったな。

そのヒト、どんなにおいしい店に連れて行かれても、
(似たようなもんじゃん!
 ラーメンはラーメンの味じゃない!
 みんなちまちまと深読みしすぎなんだ!)
と、思うそうなのだ。
しかも「この意見は反発買うから言いにくい。」と
こぼしていた。

深夜、小林旭の「さすらい」読みはじめる。
文字、おっきく感じた。

1月17日・木曜日


ビバリーへ。
高田センセイ遅刻で、ひとりぽっちでしゃべる。
相手もいないのに、マイクに向かって
テンションあげるのって難しいもんですねー。
恥ずかしいったらありゃしない。
これってそうとうのプロ意識がなければできないし、
かといってペラペラ感はぬぐえないし。
あれっていったん、(自分は日本民族ではない)という
感覚がいるのではないかしら。
そういえば、最近は一人でしゃべる、おもしろいDJって、
いなくなりました感。

夕方、成田で「長い旅のあいだに時間もあるはずだから
トライしてみよう」と、
「風と共に去りぬ1巻/英語バージョン」を買い、
夜、ニュージーランドへピュー。

1月18日・金曜日

昔、「兼高かおる世界の旅」という番組があって、
兼高さんが毎週毎週、世界各国に行くという、
今から考えたらあとにも先にもこんな凄い企画はねえべ!
という長寿番組があったんですが、それの現代版(?)で、
「田中美佐子・世界の旅」(でも年一回)
という企画に参加したのでした。
ニュージーランドって、ほとんど日本と同じ大きさで、
でも人口は静岡県民くらいしか住んでいないんですってね。
しかし、その人口=Xとすると、羊の数はおよそ40X。

で、
『大陸から離れてできた島国だけに、
ここでしか生きていない、貴重な植物や動物が
たくさんいるのを保護』するため、
旅行者に細菌を持ち込まれたらタイヘンなので、
空港の取締まりは、さすがにやや厳しかった。

でも、麻薬犬がよかった。
普通、悪いクスリに感知してすぐ
(ワン!)な顔で吠えるものなのに、ここでは
(バッグに梅干し入ってるような?)とか、
(こんぶ飴?)みたいな
(ひょっとして?)というクエスチョン顔で
捜査員に訴えるんですよー。(ワン?)なのよ。
機内から持ち込んだリンゴを犬に取られた少年もいました。

クライストチャーチに到着し、
夕食はリトルインディアンという
インディアンレストランで、スタッフと挨拶を兼ねて。
カリフラワーのサモサや、ナンやらレンズ豆の煮たのやら、
どれもおいしかった。
カレーの味に感動しながら、
じゃ、やっぱりイトリキカレーってすごいね、
負けてないもの、とヤノッチに。



1月19日・土曜日

早朝、田中美佐子さん運転の車でドライブ。
話をしてるあいだ、ふと見れば道の横に
ずうっと羊の群れがいる。
「いるいる」とは聞いていたんだけど、
本当にこんなにいるのか、と思ったらおかしかった。
メー、ではなく、ワン!と吠えたら
全員すぐにくるっ!と振り向いた。振り向けるのか。
美佐子さん、
「こういう風景慣れちゃって。世界中行ってるから」
と冷静で、おやっと思ったら、
実は「だんなさんと離れて淋しいの!」だった。あらー。
何度も電話しあってるんだそうだ。あららー。
結婚の年期の違いがここに。
まだ3年目じゃねえ、わかるわかる、大丈夫よー、
と大人ぶる。
シープドッグ見学。
オーナーさんとランチをいただいたんだけど、
外人だわあ、ハッキリしてるわあ、と思えたのは、
「彼女たちはタレントなのかい?」
「そうです」と、コーディネーターさん。
そしたらすかさず、「一年でどのくらい稼ぐ?」だって。
コーディネーターさん、「えっ、えっ?」と、
言葉に詰まってた。
なるほど、「どのくらい人気?」よりも
「何ドル稼ぐ?」の方がわかりやすいかも。
「あなたの半分くらいです」と伝えてもらったら、
「いや、維持費がかかるからそう儲けはないんだ」と、
真面目な顔で。

だんだん美佐子さんもノってきて、
(愛って何だろう)そのあと広大な敷地を、
シープドッグ連れでぞろぞろ見学させてもらい、
羊の毛刈りなどして、お別れした。

バスでアカロアまでの長旅は続く。
MD持ってきて本当によかった。
聞いたわーホレスシルバー。
ホテルで、持って来たVAIOでメールをするぞー、
ほぼ日やニュースも読むぞー、と思ってたんだけど、
つながらずにガッカリ。
現地のパソコンに詳しい日本人コーディネーターさんも
お手上げだった。
お手数おかけしました。

1月20日・日曜日

今日はイルカと泳ぐ。
しかし天候悪く、魚もイルカも見当たらない。
小雨の中、長時間ボートで待機していると、
「いた!」
すでに、いた、というより
「お出ましになった!」という感じ。
ドル箱タレント登場!って感じで、拍手した。(本当に)

何度かイルカと泳いだことのある美佐子さん、
すぐに海にポチャ!
えー!躊躇なしか!
「寒くない?」と聞いたら震え声で
「寒い、死ぬ」だって。死ぬのか。
おそるおそる私も海へ。
しかし、イルカは賢い動物らしく、
ちっとも私のところにこない。
似たような顔してなんだ、と、
黄色い浮き輪でぶらぶら浮かぶ。

そのあと飛行機でまたクライストチャーチにもどる。
途中で聞いたプロデューサーさんの「叱られ話」に笑った。
ずっと昔、藤田まことさんに
自分のミスでひどい事をしてしまったんだけど、
それがたまたまNHKの食堂の中で発覚し、
藤田さん、時代劇のカツラに、刀をさしたまま、
チャーシューメン食べながらの大激怒!
だったそうだ。どれかひとつやめないと。

空港で買い物してると、背後から
「壁の穴の子や」という声。
振り向くと、飛騨高山の観光団体のおばさま方がずらり、
そしてニコニコ。
本当に日本人は旅行好きだなあ。こんなところにもいるとは。
でも、「壁の穴(実家でやってたお店の名前)の子」って。

2002-02-06-WED

第265回

1月21日・月曜日

「ショットオーバージェット」という
凄いスピードボートに乗る。
まったく、「恐怖と快感」は
いつも隣り合わせにあるような。
ギャンブルしかり、ジェットコースターしかり、
モノマネしかり(?)。
ところで、こういうアトラクションものって、
「まったく初対面のガイドさんに命を預ける」
ってものなのに、なんら「躊躇もなく乗れる」し、
「実際乗ってる」って自分が不思議です。
いつもあとになって感じるんですが。
うわあ、恐いなー、とは思いながらも、
右足からすぐ乗り込んでるんです。

そのあと移動して乗馬。これはまったく恐くなかった。
というか素晴らし体験でした。
馬って、めちゃ顔がいい、肉体がいい、性格がいい上、
力がある、と、何もかもベストすぐ好きになった。
あと、人間的に支配される(蹴れば走る、
綱引けば止まる)って事にカンドーした!
総理の気持ちがわかった。
乗馬の基礎を教えてくれた女性のセンセイが
『日本人の女の子は、しょっちゅうここに来ては、
誰もが必ず幼い高い声で、恐がりながら笑う。
これは馬の頭で理解できない事ですからダメね』と言い、
今までしょっちゅう見て来た
JAPANESE GIRLのモノマネをここぞとばかりに、
「にくたらしい顔つき」でしていた。
「IYA-DA,KOWA-I,KYAAAA!」など。
よく知らないけどうまい。はずだ。



ところで、『馬糞の匂い』って、
めちゃかぐわしくないですか?
バスの中で私がそう言ったら、
誰もしーんと返事をしなかったけど。
これ、いい匂いでないの。
案外[BAFUME](バヒューム)ってなネーミングで
アロマオイルでも売り出したら、
「これでめちゃ眠れました。安らぐんです。」
なんて声が殺到するかも。

1月22日・火曜日

ヘリでマウントクックの氷河へ。キレイすぎ〜。ナミダー。
ズーン。アーサー。
こういうロケの仕事がなかったら、
こんな光景は一生見なかったなー。きっと。
つい口数が少なくなってしまうほど。

でも「こうやっていろんな事しちゃ
50時間ほどもカメラが廻るのに、
放送は賞味45分なのよ、ほとんど捨てられるんだもん」
と美佐子さんが言った。
ホントホント、そういうものだなー。
好きでないとできないかもよ。
なんて言いつつ、テカポ湖へ移動。
ここにも日本人がいっぱいいた。
なんだか見飽きたほどで、
(は〜るばる来たゼ、テカポッコー)
って気分が半減して、(いるなよ)とすら思う。
あっちもおそらくそう思ったことだろう。

1月23日・水曜日

午後まで撮影して、夕方帰国する。
ヤノッチが取った写真が「うまいわ!」と思ったので
ここに数点掲載させてもらいます。
ヤノッチは写真は撮られるより撮る方が好き、で、
カラオケなんかは歌を聞く方が好き、と
私の真逆をいつも行くヒト。
シドニー空港で、
みんなできれいなシャワーの設備があるのに感動した。
おお、湯よ、湿気よ、日本よただいま、だった。
気持ちも泡立つて。
なんだかそういう気持ちになったのだ。

1月24日・木曜日

早朝帰宅。ちょうど学校に行くコドモと遭遇する時刻。
しかし、車の渋滞で間に合わず。

ちいとも読む気のしなかった
「風とともに去りぬ」とともに、旅行品片付ける。

コドモのおみやげの
「ハリーポッターの光るスーパーボール」
めちゃ喜ばれた。3分間は。

長時間、機内で座りっぱなしだったので、
ちょっと腰が痛くなり、青山の鍼灸院へ。
打たれるハリとお灸で、恐れつつ、気持ちいい、
という快感は、スピードなしのショットオーバージェット。

1月25日・金曜日

住友生命のCF撮影。
といっても5日間のみ流れる期間限定CM。

最後に「スター」の役の私が、
(上機嫌でレンガにひじをつくと、
 ガラガラと倒れてしまう、
 保険に入ってればヨカッタのに!)
というシーンがあり、
この倒れ方がどうもうまくいかず何度かやり直した。

たまたまオットが見に来てて、私に何か言おうとした。
どうせ(腰をかばえよ)とか言うんだろ、と思ったら、
(まだおのれは腰をかばっている)だった。
主婦がついついその夫を殺害してしまう事件もよくわかる。

後日、
「CM見ました。倒れ方はウチのツマの方がうまいけどね!」
と、三谷幸喜さんから明るくやさしい声で留守電があった。
主婦が知人の夫をついつい殺害してしまう気持ちも
よくわかる。

2002-02-13-WED

第266回

1月26日・土曜日

NZおみやげのキッシュ(2ピースを、スーパーで買って
自力で持ってきた)をみんなで切り分けた。
どうも、海外のおみやげだけは、
地元のそのへんで買う味の方がおいしい気が。
死んだらごめんね。

今日、さる番組で、心で、わあっ!と思った。
さるタレントさん、しゃべりながらさりげなく
「自分用・顔の照明」を「カチャッ」と、
装着して当ててた!つっこめねー!全員見ないふりしたー!
4人でしゃべってるのに1人だけ輝き。
でも、なるほどモニターを見れば、
たとえば十万円の化粧品より効果絶大。
しかし、笑われてる男性カツラだって、
さりげなく見えないところで装着するだろうに。

1月27日・日曜日

横浜で、MISIAさんのコンサートへ。いい声〜!!
コンサートって、お客さんが、
あなた(歌ってる人)も、
のびのびと気持ちいいでしょうね、と思えたら
きっとすでに成功よね〜。

挨拶しに行こうと思ったら(ノーメイクで)、警備さんに
「会えませんよ。楽屋はダメ!入っちゃダメ!!」と
ムゲに言われ、
(わしゃ、なんちゅう華のないこっちゃ)と、
ヤノッチと笑いながら、そして歌いながら車で帰宅。
MISIAさんとメ−ルする。
メールって、本当にいいもの作ってくれたものだ。

1月28日・月曜日

田中真紀子になってさんまさんの番組へ。
疑似・鈴木宗男と対決。

宗男さん、「似れば似るほどツマから
(こんなそっくりな人の奥さんと思われるのが、正直辛い)
と言われる」んだそう。
笑ったー。
なんか、わかる気がする。
ウチなんか、ミドリのオット。プププッ!!

コドモ、下北沢の某洋品店で一日働いたらしい。
学校の教育の一貫なんだそうだ。
いいなー。
ほとんどくじ引きみたいに決められるそうで、
クラスで一番うらやましがられたのは、
「モスバーガー下北沢店」。わっかるなー。

「お客さんがこない時は何してたの?」と聞いたら、
「ネクタイ包み折り。」何十本かやってくうちに、
考えなくてもスルスルとどんどんできた!んだそう。
話ながらも、まだ手がやりたがってるふうに見えた。

私が中学の頃よく手伝ってたのは、「おしぼりたたみ」で、
その頃の喫茶店では、まだお客さんに出す
「おしぼりの業者」などなかったので、
母親が滅菌剤で洗ったおしぼり100本ほどを、
パンッ!といったんほぐして、
折って重ねてくるくるっと棒状にする、というのが
案外スピード競い合いになったりして楽しかった。
そのあとでおしぼり機(蒸し器みたいなもの)に
入れるんだけど、ホッカホカー、になって出てくるのが、
何度見ても「めずらしい」気がした。
でも、今だって「おしぼりの業者」の、
誰かはたたんでいるんだろう。
アレは機械では無理だ。
先人としてもの申す。

1月29日・火曜日

S・キングの小説「デッド・ゾーン」にはまった。
本にはまると、アレですね。トイレって
(こんなめんどくさいもんだったっけ・
 こんな何回も行くもんだったっけ)
と思えてきますね。
でも、食事もトイレもめんどくさいほど
集中できる期間って、わりかしない貴重な時間ですわねー。
深夜、SEIJI OZAWAのCDがめちゃ売れてる、と
新聞で読んでたのでインターネットで購入。

1月30日・水曜日

「ボディスリマー」を買ってみようか、疑わしきか、と
思ってたら、「買ったよ、あれ」という知人からメ−ル。
そのほか、驚くような数の読者から多数のメ−ルでした。
すみませんでした。ありがとね。
結果、なんとなく買わない、でおきます。
深く追求などしないように。
ホント、なんとなく、です。
でも、こないだまた変なもの買っちゃった。
それは東山さんが出てた「オシャレ関係」で紹介してた、
大きなゴムボール。
欲しい、と思ったところへ、
こないだスポーツクラブに行ったら、
これがたくさん置いてあって、
やってみたらバカにできない上、
値段はボディスリマーとそう変わらないんだけど、
なんか「ダメだった」って時に、
にくたらしくないデザインだったので。
足をつけないで、ボールの上に座ったままの姿勢で
自然にいられる、のが案外難しく、
よたよたしながらテレビを見たり本を読んだりしています。

1月31日・木曜日

ニッポン放送で、矢野顕子さんの新譜をいただき、
感謝の代わりに、はりきって放送した。
ヤノッチと買い物。
「この番組に、この服はどうですかね」と
ぺちゃくちゃ相談しながら、エーンド試着しつつ買うのは
楽しみのひとつ。
でも、私が使い終った服は、ヤノッチにもコドモにも
(私にはハデ)と言われ(どういう意味でしょうか)、
なかなか受け取ってもらえず、さるところに寄付。
帰宅待ち遠しく、久しぶりに練習!ってカンジで、
聞きながら音消ピアノを一緒に弾いた。
早く引っ越ししたいー。
大きい声で歌いたいんだもーん。

2002-02-18-MON

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