第78回
7月1日・木曜日
ビバリーとCBC。
そのあと、ライブでやる80年代メドレー用の
カラオケを探しに、いろんなレコード店へ行くが、
欲しくない曲ばっかり。
「演歌以外のカラオケのCDは?」と聞いただけで、
びっくりされるほど置いてないものなのだ。
90年代のシングルCDだと、
カラオケがB面に入ってるのが当たり前なんだけど、
80年代はないも同然。ありゃあ。
打ち込みを誰かに頼むのも時間がない。
インターネットのカラオケから買おうとしても、
打ち込みの音がスカスカな音で使えそうになかった。
夫から「カラオケが一番置いてある」とされている
秋葉原のイシマル店で、「赤道小町」と
「アリスメドレー集」が買えた、恥ずかしかった、
と携帯電話で連絡があった。
ありがとう、あなた。
私は中川さんとカラオケボックスに行き、
80年代のカラオケをMDに落とすことにした。
いくら料金を払うとはいえ、もしかしたら
法律上やばいんじゃないか、お店の人に見つかるかも、
と思うとドキドキし、なんかごまかすために歌っててよ、
とお互い楽しくもない歌を、陽気に歌いながら、
一人はジャックのつながる部分を探す。
アレンジが使えそうで、なおかつ私が歌えそうな曲。
見つけるのだけで、ものすごく疲れた。
7月2日・金曜日
スポーツクラブへ行って1時間走る。
さる音楽のプロの方から、
「30分も連続で歌うなんて、そんなのぜったい無理だよ、
本物の歌手だってできないことだ」とまじめに言われ、
しまった、万が一、モノマネで息切れしてたら
カッコ悪すぎるもんなーと思ったので。
そのあと、宝島の顔マネ写真撮り。
撮りながら夫が、似てない、違うなあ、と
ゆっくりした口調で言うので、
うるさい! もとが違うんだよ! と険悪なムード。
でも顔は葉月里緒奈の被写体のままなので、
タンカ切るほど冴えない。
学校からコドモが帰ってきて、
「あ、サラダひかりのつもり?
シャキッとサラダにー、の人?」と言う。それだ。
そっちだ、と夫婦で急遽方向を変更し、ギターを持つ。
コドモ、アラビア語の歌を軽く鼻歌で歌いながら
トイレに行ったのがおかしかった。
君、覚えたのか。ヨソで歌うなよ(ネタで使用する歌)。
7月3日・土曜日
テレビブロスの原稿など、3本書く。
この日記を連載してから、とにかく
書くペースがどんどん早くなっている。
でもこの連載、締め切りがないため、
遅刻しがちでいつもすみません。
こないだ書いたネタの「ユルマゲドン」読み直すが、
なるほどさっぱりわからない。
こないだは上機嫌でハイになってたのかも。
コドモと「ムーラン」をレンタルして見る。
おもしろかったあ。泣けたー。2回見た。
ムーラン、ママに似てるね、と言うのでよけいよかった。
昔のネタのノートを見直したら、
「犯罪者としてではなく、
作曲者としてみた麻原彰晃・作曲法」とあって、
本当にやったかどうかおぼろげながらも、
読んでて笑っちゃった。
「ひーとつふーたつ(数え歌)
私はやってない潔白だ(バラード)
ショショショショショショショショーコー(マーチ)。
この3つをリミックスして以下のように歌う」だって。
よくもまあ。
「みんなの精神科」(多重人格モノ)、オチができて
夫に見せ、二人で静かに笑い、直しを入れる。
不気味な夫婦だ。
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