
きょうこ |
うち、タクアン、
2枚以上禁止なんですよ。 |

美雨 |
なんで? |

ほぼ日 |
塩分過多になるから? |

きょうこ |
なんでかって聞いたら、
「切るのめんどくさいから」
って。
言った後にハッて思ったらしくて、さすがに。
「いやそれはね、
家族の健康を考えて、
塩分を取り過ぎはいけません」って。
最初は本音が…。
だから、タクアンは、うちは2枚以上は
一回の食事に食べちゃいけない。
でもね、買ってきたもの、
余計にひとつ用意して、
自分だけで食べてるのよ。
母親が買ってきたパックとかに入った大福、
スーパーとかで買ってきたの、
いっつも一個空白があるんですよ。
それもちょうどその形分の空白が。
ほんで、ある時、おっかしいなぁと
思ってたんだけど、
駐車場で姉が目撃したの。
ハルオが食べてた。 |
一同 |
(笑) |

りか |
駐車場で(笑)。 |

きょうこ |
そこで一個食べて、ほいで家に帰ってきて。
うちは4人家族なんですけど、
だから必ず5個買ってるらしいんです。
あとね、
「あたしはさあ、もう疲れてんのっ」
て言って、
30年間更年期障害だって
言ってるの。 |
一同 |
あははは。 |

ほぼ日 |
抗いにくいよねえ、
そう言われちゃうと。 |

きょうこ |
ほいで、ご飯を作れない理由は
更年期のせいにしてるの。
もう30代前半からずっと
更年期障害だって言えば済むと思ってる。 |

美雨 |
その言い訳でちょっと思い出したのが、
母が、朝食の時に髪洗って巻いて、
で、すごい姿で何か食べてるんだけど、
足がテーブルの上に乗ってる
のね。
私、それが普通だと思っていて。 |
一同 |
ははは! |

美雨 |
でもさすがにそれは教育に悪いと思ったのか、
私には、テーブルに足乗せんじゃないわよ、
みたいなこと言うのね。
でもお母さん、
やってるよねみたいなこと言ったら、
「低血圧だからね、
しょうがないの」。 |
一同 |
(笑)。 |

美雨 |
小さい頃から言われてて、
そうか低血圧だから血が足の方に
下がっちゃうからしょうがないんだって
つい最近まで思ってた!!
そういうことじゃないのよね? |

きょうこ |
そういうことじゃないと思います・・・。
基本的に子供の指摘は認めないですよね。 |

美雨 |
低血圧でしょうがないのっていうのは、
でもちゃんと自分でも信じてるふうだった。
ところが、私まで真似して
足癖悪くなっちゃったものだから、
さすがにやめたけど。
けらえいこさんの
『あたしンち』ってマンガあるでしょ。
けらえいこさんが母のファンで、
いっつも送ってきてくださってたんで、
私もずーっと読んでたんですよ。
もうね、おんなじ! |

りか |
見てるんじゃないかと。 |

美雨 |
ほんとにおんなじ。
『あたしンち』のお母さんと。 |

りか |
うちの母もあれ読んで
「私のことが書いてある」って言ってました。 |

美雨 |
みんなそうなんだ。 |

きょうこ |
うちは『ののちゃん』のお母さん。 |
一同 |
ああ! |

ほぼ日 |
『となりの山田くん』の。 |

スガノ |
私、夫に言われる。
けらえいこの『あたしンち』のお母さんは、
私そっくりだって。 |

りか |
うちの母も、そうかも。
銀行が閉まるまでにあと5分あるから、
やおやさんに行ってこよう、
ってやおやさんに行ってる間に、
他の用事も思い出してそっち行ってると
銀行閉まっちゃうとか、あるよ。
|

美雨 |
全部ダメになっちゃう。
好きなのが、子供の友達が遊びに来たら、
何かおやつ出してあげたりとかするときに
「いらっしゃーい」って言って、
ポテトチップスとか出すんだけど、
置いた時にまず自分が食べちゃう。 |

スガノ |
いや、もうおそろしいですよね。
ぞおっとする。将来こうなると思ったら。 |
一同 |
(笑)。 |

スガノ |
やだよお。 |

きょうこ |
ほんと、ひどいもん。
台風で暴風雨域に入ってから
コタツ布団いきなり干したり。 |

りか |
おかしい、それは。 |

きょうこ |
今までコタツ布団さんざん
洗濯しなかったのに、
冬明けて、春、夏ずーっと
数ヶ月あったはずなのに、
なぜか自宅近くが暴風雨域に入ってから
干しだしてるんですよ。
もう、意味が分からなくって。 |

スガノ |
思いついたんでしょうね。それは。 |

ほぼ日 |
風が強いから埃が落ちるって? |

きょうこ |
つい最近、友達がうちに来た時も、
友達をとにかく歓迎したい、
何かプレゼントをあげたい、
食べ物を出さなくちゃ、
と思ったらしいんですね。
ところが、出せるようなものがなかったの。
別に何もなきゃあげなくていいのに、
コーヒーのあめとミルク味のあめ
二つ持ってきて、
「はい、これ。
一緒に食べてみて。
コーヒー牛乳の
味がするから」 |
一同 |
(笑)(+拍手)。 |

きょうこ |
「すごいでしょう」って。
その現場に私はいなかったんだけど…。
友達に渡すものがあって、
でも私は会社にいるから、
うちに行って母から受取ってね、
ってことで受け取りに来てくれたんだけど。
私の話いっさいゼロで、
コーヒー牛乳の話とか、
最近どうなのよっていう話とかを
延々と大雨の中。
友達は長くなるから、
「もういいです。もう帰りますから」
って言ってたらしいんだけど、大雨の中、
「どうなの? どうなの?
コーヒー牛乳の味しない?」って。 |

美雨 |
会いたいなあ。 |

スガノ |
・・・でもみんな基本的に
お母さん好きなんですよね。 |
一同 |
好き。 |

きょうこ |
基本のものの考え方とかは好きだから、
受け継ぎたいんだけど、見てくれがね。 |

ほぼ日 |
それはあるよね、きっとね。 |

きょうこ |
だから将来見えちゃうっていうのはね。
痛い痛い。 |

ほぼ日 |
そこいくと美雨さんちっていいよね。 |

きょうこ |
いいですねぇ。いいなあ。 |

美雨 |
うーん、どうなんでしょ。 |

スガノ |
何年後かにジムに通い出せば。 |

ほぼ日 |
大丈夫。 |

りか |
女としての先輩だもんね。 |

スガノ |
目の前に生まれた時から
お母さんがスタンダードとしているから、
疑いを知らずに吸収しちゃうよね。
結局最後にお母さんのことは
基本的に好きよって言ってもらえれば、
そりゃ親冥利に尽きるって感じはあるな。
親になって思いました。 |

ほぼ日 |
じゃ、こんなところで。
ありがとうございました。
(下でメールを紹介しています。)
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