80代からのインターネット入門。 前橋の母Aが、Eメールで原稿を 送ってくるまでの物語。 |
第11章 子連れのレッスン7だった(1) なんやかんや忙しく、一週間以上ミーちゃんのお顔を 拝見できずにいる。 そして今日も昼間にいくつかの雑用が・・・。 しかし、そんなことばかりも言ってられない。 ミーちゃん、「ほぼ日」に 早くメールを送りたいのに送れない。 いつでも送れる状態なのに「先生」からの 許可が得られないで、 やきもきしてらっしゃるかもしれない。 もしくは、メールソフトの使い方がよくわからず 「これなら、やっぱり手紙の方が便利ね。 封して切手貼ってポストに入れるだけですも〜ん」 なんて思ってらっしゃるかもしれない。 これじゃ私のミッションの意味も疑われてしまう。 そりゃ大変だ。 それに「毎日連載」用のストックも切れてしまう。 さて、あわてよう!あわてるぞー! こんなこと自分に言い聞かせる人も珍しいが。(笑) 「子連れになりますが、今日、よろしいでしょうか。 それに、夕方、ちょこっとの 『レッスンもどき』になってしまうと思いますが」 「あわてた」感じが出ているだろうか。(笑) 実際、本当にあわてているのだ。 そのあと、空までがあわてて、雷を落とす始末。 まだ正午過ぎだというのに。 そして、大雨になった。 さあ、保育所からミーちゃん宅へ直行だ。 空は、今度は、あわてて大雨を小雨に変えてくれた。 人間も空も、天地万物、まったく忙しいもんだ。 ちょうど玄関の外にいらっしゃったミーちゃん。 道路一つ隔てたところにある駐車場まで お迎えにきてくださる。 わざわざ、どうもすみません。 車からぴょんと飛び出た私の相棒の手をとり、 「いらっしゃ〜い。一緒に行きましょうね」 傘の下に入れてくださる。 やけにすんなりと手を引かれて歩いてゆく相棒。 この4才の「小さな見学参加者」は 玄関を抜けると、何の迷いもなく、 向こうに見えるiMacに直行。 ちゃっかりとイスに腰掛け、電源ボタンを押す。 「恐竜のゲーム、やろーっと」 今回の「子連れレッスン」を少し悔やむ瞬間。 「その恐竜のは、 ミーちゃんちのiMacには入ってないから」 それを聞くと、彼の手は自動的にマウスを掴み、 アップルメニュー(りんごマーク)からジグソー パズルを起動する。 得意顔の彼は「世界地図」を 細かいピースにしてパズルを作り始める。 そして、そうすぐには完成できないと 察知するやいなや、「パズルを解く」を選び、 iMacに作業を続行させた。すました顔して。 「あらー、何でも知ってるのねー! こんな小さいのに、偉いのね〜」 ミーちゃん、これが彼の日常なんです。 もし、こういう味を覚えていなければ、 彼も朝寝坊しないで済むわけで・・・。 そのあと、運悪く、恐竜のゲームの在処がばれてしまう。 ノリコさんもミーちゃんも、 そんなゲームがそこに入っていたことを 初めて知り、びっくり。 「ボク、やってていいわよ〜。 先生は、どうぞお茶でも召し上がっててください」 この子供の父親などは、iMacが発売された頃 このゲームをやりたいがために、 日々パソコンショップに通っていたぐらいだ。 しばらくして、ゲームオーバーになると、 さっさと[コマンド]と[Q]を押して「終了」させる、 小さなMacユーザー。 ぴょこんとイスから降りて、 美味しそうなアイスクリームの乗ったテーブル方向へ進む。 特に教えたこともないのに、必要に応じて、 「ここと、ここと、ここかな?」と、 なんとなくキーを押し、強制再起動までしてしまう。 字も読めない子が当たり前の顔をしてパソコンを操る。 特にMacの場合、 感覚だけで基本操作ができるような気がする。
またまた、新しい登場人物ですねぇ。 |
1999-07-27-TUE
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